ラバウル マスクフェスティバル

2014年7月16日(水)~7月20日(日)、ココポで行われたマスクフェスティバルを紹介しよう。主は17日18日の1泊2日で出かけた。ココポはもとのラバウルが1994年の火山爆発で大打撃を受けたため、東へ20KMほど離れた場所に新しく作られた。このフェスティバル、初日の朝、夜明けとともにトーライ族が舟で現れるところが有名で、水木しげる「ゲゲゲの鬼太郎」のモデルにもなっている。この地域には海で暮らすトーライ族と高地で暮らすバイニン族がいる。かつて、トーライ族がバイニン族を山に追いやったのだそうだ。ガイドをしてくれたトーライ族の青年によると、トーライ族は一つの言葉を、バイニン族は村ごとに違う言葉を使っているとのことだった。また、村の平均的な規模は人口800人ほどだそうだ。

マスク1上は、マスクフェスティバルのひとこま。シンシンのグーループが次々と登場する。

マスク2

上も同じ。

マスク3

上が、観客スタンドとカメラマン。我々外人は1日あたり80キナ(4000円弱)を支払っているので、特等席で見ることができる。

夜に入って、マイクロバスで40分ほど離れたカイナグナン村へファイヤーダンスを見に行った。このバイニンマンのファイヤーダンスも有名だ。FIRE2

写真では、音が伝わらないのが残念だ。実際は太鼓などに合わせて、色んな装束をした妖怪(?)が現れ、踊る。ファイヤーダンスと言うのは、火の回りを踊るだけではなく、素足でその火の上を歩いたり、蹴っ飛ばしたり、勇気のあるところを示す成人の儀式の様だ。結構盛り上がる。マスク7色んな装束があり、おそらく様々な意味があるんだろうと思う。その辺がわかれば、きっと違った面白味を発見することができるだろう。

マスク8

だが、一か所に腰かけ、同じ姿勢で同じダンスを2時間近く見ているとやはり、飽きてくる。音楽もダンスも繰り返しなのだ。だが、こうしたシンシン(singsing)を世界中のどこの場所でも見ることは出来ない。現地の彼らは、こうしたお祭りに誇りを持っているに違いない。この伝統をずっと持ち続けて欲しい。

主がパプアニューギニアに赴任したのは2012年だったが、女性はすでにオッパイをシンシンのときにたいてい隠すようになっていた。しかし、その5年ほど前あたりまで女性も男性と同じように上半身裸で踊っていた。さすがのパプアニューギニアも世界のカルチャーが押し寄せ、遅ればせながら文化も変化している。

ちょうどこの頃、安倍総理がこの国を訪問され、パプアニューギニア政府の歓迎式典でシンシンが披露されたとき、同僚によると女性たちはオッパイを隠していなかったということだった。単に友好国の元首に対するもてなしとして、インパクトのある方を選んだだけなのかもしれないが、オッパイを出して踊るのが、伝統としては正式なのかもしれない。

おしまい

 

ラバウル 日本軍戦跡

2014年7月17日(木)-18日(金)の日程でココポのマスクフェスティバルに行ってきた。ココポというのは町の名前で、昔日本軍の基地があったことで知られるラバウルのが、度重なる火山の爆発で灰に埋もれてしまったので、ラバウルの隣に新しく作られた街だ。ラバウルは、ポートモレスビーがある本島の北側、東ニューブリテン島にある。マスクフェスティバルというのは、毎年7月に行われるシンシンショーのことだ。この機会にラバウルへ行き、日本軍の戦跡も回ってきた。

ちなみに旅行手段であるが、主が住むポートモレスビーにPNGジャパンという旅行会社があり、その代表者は日本人で現地人と結婚され、ハーフの子供もいる。そこへホテルの予約と空港の送迎、現地ガイド付きツアーをあらかじめ申し込んだ。パプアニューギニアには、多くの日本人が住んでいる訳ではなく、進出している企業の数も少ない。そうした中で、日本語でいろいろ相談できる旅行会社があるということは我々にとって非常にありがたい。

ラバウル2

上は、ラバウルの街を見下ろしたところ。右正面の山が噴火しているのがわかるかも知れない。山のふもとがかすんでいるのは噴火した灰だ。ラバウルの街は、美しい海に面しており、コンパクトで魅力的だ。こんな日本から遠いところに、日本軍の主力基地があったとはなかなか実感できない。

ラバウル7上は、山の上からふもとへ降りた際に撮った、市場の写真。新鮮な野菜を安い値段で売っている。この写真は親子だ。顔が似ている。

ラバウル8

売られていたピーマン。色つやが良い。1キナと書かれており、一山5個で日本円で40円になる。ポートモレスビーではもっと高い値段で売られているだろう。

ラバウル1

上は、大発洞窟(Barge Tunnel)という名前だが、日本軍が洞窟に大型発動機艇を隠していたところとのことだ。地面にはレールが敷設されおり、海から引き上げ、山中に隠していたようだ。奥行きが400メートルとか説明され、奥に向かって数台の船が連なっているという説明だったが、中へ進むと真っ暗で、最初の1艘を見ただけで引き返して来た。このため、本当に400メートルあるのか真偽のほどは分からなかった。このトンネルは、海からは100メートルくらい離れた山をくりぬいており、船を出し入れするのも大変だったろうと思う。

ラバウル6

上が、南東方面軍前線指揮所跡(Admiral Yamamoto Bunker)。写真の左が地下の司令室の入口。右奥には高射砲が見える。ミッドウェイ海戦とガダルカナル島の戦いで敗れ、戦況が一気に悪化した日本軍。山本五十六連合艦隊司令長官は、前線航空機基地の将兵をねぎらうため、ここラバウルからブーゲンビルに向かうのだが、既に暗号は米軍に解読されており敵機に撃墜された。 写真に二人の男が写っているが、彼らはどうやらこの土地の所有者らしく、我々は見学料金を支払わなければならなかった。

ラバウル9

中の様子。写真に写っているのがトーライ族のガイドをしてくれた青年だ。手に持った懐中電灯で照らしながら中を進む。

ラバウル3

上は、ココポ市内にある戦争博物館の兵器。詳しくないので分からなかったが、これはゼロ戦なのだろうか。「永遠のゼロ」を思い出す。兵器は、連合軍のものもあったがほとんどが日本軍のものだった。

ラバウル10上は、日本軍の戦車。地上戦もあったのだと思い知る。それほど大きくなく、おもちゃの如くにも見える。

さて、マスクフェスティバルの様子は次をクリックしてください。「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげるがパプアニューギニアで従軍した時に、数々の着想を得たシンシンショーを見ることができます。

ラバウル マスクフェスティバル

おしまい

 

 

 

 

 

 

GLENN GOULD 中毒 (書籍について その5)

グレン・グールドに関する書籍をさらに読んだ。感想第5弾。

【グレン・グールドシークレットライフ】マイケル・クラークスン著 岩田佳代子訳 道出版 (3200円税抜)

本書は、グレン・グールド(以下GG)の女性関係を追う形で書かれている。GGは、生涯独身を貫き、自分のことを「最後の清教徒」と評しており、ホモセクシュアルが疑われるほど異性関係はまったくないと考えられてきた。GGは、自宅に残された大量の書き物から細心の注意を払って女性関係の手掛かりを完全に消していた。だが、本書でそうした先入観は完全に覆される。

百人を超える人をインタビューをして本書は書かれたとあり、英語名で次々と名前が出て、男性名か女性名かすぐに判別できなかったり、地名にも注意を払わないとならない。このため、細心の注意を払いながら読み進めた。

この本の「はじめに」で、著者は映画”Genius Within : The Inner Life of GG”(日本名:天才ピアニストの愛と孤独 http://www.uplink.co.jp/gould/ )の制作に協力してきたと書いている。また、帯にも「現在、グールド映画の脚本脱稿を目前に控えている。」と書かれている。どうやら、この本はこの映画のネタ本そのものではないのかもしれない。没後30年以上が経ち、別の新しい映画が作られるのであれば嬉しい。

GGは、素晴らしい天才で、音楽そのもののみならず、その背景にある思想や感性はどんなものだったのか主は興味を持っていた。GGの薬物依存や、アスペルガー症候群や心気症、あがり症であったり、対人恐怖であったり。だが、グールドは生涯、私生活を表にすることはなかった。特に女性関係については、生前はもちろん、1982年に没するまで、2007年にコーネリア・フォスがグールドとの恋愛関係を認めるまではそうした女性関係はないものとして語られてきた。だが、実際は違った。

少年期、父母から厳しいキリスト教の教えの元で厳格に育てられた彼だが、ティーンエージャーの最後あたり、トロントで芸術家仲間と奔放な時間をすごし、遅まきながら性に目覚める。GGは、人付き合いや社交性はなかったが、男性よりどちらかといえば女性とは打ち解けることができた。14歳のピアノソロデビュー直後から、カナダ国内では天才と騒がれていたし、23歳でのニューヨークデビューに成功、その翌日にはコロンビアレコードから専属契約を申し込まれ、バッハのゴールドベルク変奏曲の録音で世界一流のピアニストへと駆け上がる。彼の成功は音楽誌だけではなく、一般誌でも取り上げられる熱狂ぶりで、その容姿はジェームズ・ディーンによくたとえられた。精神的に様々な問題を抱えていたものの、その演奏は素晴らしい魅力に満ち溢れており、男女を問わず誰でもその魅力の前には、彼との交際を望み、彼の役に立ちたいと思うのだった。

彼の私生活の中には、エゴイスティックで理不尽な面があるのは事実だ。また、同時に何人もの女性に心惹かれ不実なようにも見える。だが、彼は音楽については、まだまだやりたいことがあり、妥協を許さないワーカホリックだ。そんな彼を女性たちも理解していたのだろう。 

シークレットライフ

 

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