主はすでに60歳になっている。このため来年3月で定年となる。パプアニューギニアに来て1年半が経ち、少しは彼らがわかったような気がするので、書き留めてみたい。
まずは、簡単にこちらポートモレスビーの日常をさらっとおさらいをすると、次のようなる。こちらは、ラスカルという強盗(少年のグループが多いのだ)が、自動車を止めてピストルやブッシュナイフ(長い刃物)で強奪するということがまま起こる。街中では喧嘩がしょっちゅう起こっており、我々外国人は獲物として巻き込まれる可能性が高い。そのために二重に警備されたスーパーマーケットやレストランへ車をピンポイントに使って移動する。目と鼻の先の目的地に歩いていくときには、ガードマンを伴って歩く。そんなわけで、日没後やセトルメントと言われるスラムへは近づかないようにして暮らしている。
とは言っても、主が住むマンションの周りはセトルメントが混在していて、パプアニューギニアには高級住宅地で安全というエリアはない。土地の所有権は部族の共有になっており、マンションの建つ土地は借地であり、どうしても虫食い状態になるのだ。
こうした日常の不便さから、勤め先では半年に1回、安全に関する講習会をやっている。主は、この場で日本語を喋れる現地スタッフとトークを行った。
分かったようで分からないパプアニューギニア人。ワントクというシステムがあり、仲間を大切にするが、他の部族とは少し前までは殺戮しあっていた!そんなイメージを持っていた。
現地スタッフは今年50歳になるわが社で一番の高給取り。高校を卒業して日本の国際基督教大学(ICU)を卒業した日本通である。だが、それも昔の話、普段は英語とピジン語を話しているので「大分忘れた東京弁」でトークを行った。