ハイレゾとSACD購入

最近、CD-S3000を使って普通のCDを再生している。これが非常にいい音がする。これまで、CDはリッピングしてパソコンを使いDAC経由で再生していたが、このCD-S3000、さすがに高級機だけあって、そういう手間が必要ない。もちろん、SACDはさらに良い音がする。

CDを1枚ごとに再生した場合、PCオーディオと比べると、曲間の時間が正確なようだ。PCオーディオでは、すべての曲間の無音の時間が同じだが、CD再生では、第1楽章と第2楽章の間の無音の時間より、1曲目と2曲目の無音の時間の長さのほうが長くとられているようだ。ちょっとしたことだが、使い勝手が良い。リッピングの仕方が悪いのかもしれないが。(2015/10/21追記)

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SACDとSACDプレイヤーは世間にあまり流通していないので、ずっと買うまいと思っていたのだが、グレン・グールドの10種類ほど発売されているSACDディスクを聴きたいという欲望に負けて買ってしまった。

さすがにSACD、ハイレゾだけあって良い音がする。グレン・グールドのアナログで録音されたマスターテープを音源にしてSACDは作られているのだが、自然な音の厚みがある。 CDに録音された交響曲など大編成のものは、どんなに立派なオーディオ装置を使っても実際のコンサートホールの演奏にはまったく及ばないとかねがね主は思っている。だが、SACDであれば、代替が可能かもしれないと思わせるほどの違いはある。

                                                                                                                             SACDディスクとプレイヤーは非常に微妙な位置にあるオーディオだ。SACDはかなり前(1999年)にできた高音質を謳う規格だが、記憶容量ではDVDに近い。CDの10倍ほどのデータが入っている。このため、CDとの互換性がなく、世間に広がることなく今に至っている。また、SACDには強力なコピープロテクトがかかっており、CDのようにパソコンへ書き出しができない。この結果、売れない、ソフトがないという悪循環にはまっていた。だが、最近のハイレゾブームで音の良さが見直されるということが起きた。

SACDは高音質なのだが、CDと比べて音が良いと感じられるには、それなりに高価な再生装置を使わないと実感できない。安物のステレオでは、CDもSACDも差が感じられないのだ。そうした事情もあって、SACDディスクで売られているのは、ジャズかクラシックだけでポピュラーはほぼ販売されていない。また、販売されているのは過去の巨匠の演奏の焼き直しが多く、最近の録音は少ない。要するに、レコード会社は新譜を発売しても、売り上げを見込めないために冒険をせず、今では博物館に入っているような伝説の名演をSACDへデジタル化し、一部のマニア相手に売れればよいと観念していると思えるほどマーケットは小さい。

ところが、最近は円盤(ディスク)を使わず、インターネットから高品位なデータをダウンロードして聴くPCオーディオという方法が注目されるようになった。この方式では、SACDよりもさらに高品位(データ量が多い)なものも売られている。ダウンロードであれば、プレイヤーのような回転装置が不要になり音質面、価格面でも有利だ。

グレン・グールドの演奏の音源の権利は、カナダ放送協会(CBCが所有するごく一部のものを除き、ほぼすべてをソニーが持っている。したがって、ソニーは権利のある音源のすべてをCDで発売し(100枚程度)、そのうち主要な曲SACD11種類をSACDで発売している

だが、不調と言われるソニーは、ここでも「ソニーよ、どこを目指すのか?!」という事態が生じている。CDはデータをパソコンに取り込める、だが、SACDはパソコンに取り込むことが出来ない。ディスクをプレイヤーで再生するしか方法がない。このため、CDを超える現在のハイレゾ音源は、インターネットからダウンロードして得ることになる。一方で、ソニーは、mora(モーラ)というインターネットを使ったダウンロードサイトを運営している。このmoraにおいてグレン・グールドの演奏は、CD規格の音質のもののみを配信しており、SACDのインターネット版であるDSDは配信していない。唯一、バッハの「インベンションとシンフォニア」をPCMという規格でハイレゾ配信しているのみだ。

ここで、疑問が生じる。ソニーはSACDのコンテンツの販売を拡充しようとしているのか。それともmoraで今後はSACDで販売しているコンテンツを含めハイレゾ配信するつもりなのだろうか。それとも、SACDディスクを購入したユーザーに遠慮して、SACDをインターネット配信するつもりはないのだろうか。その辺の方向が見えないし、中途半端でスピード感がない。

–以下2015/6/7追記–

上のように書いていたのだが、グールドの全集がDSD録音をもとにCDとUSBメモリーに入ったハイレゾファイルがこの秋に発売されるようだ。SONY MUSIC SHOPというから海外からの輸入のようだ。アマゾンやタワーレコードなどでも予約を受け付けている。以下が記事のリンクだ。上記の疑問の回答になろうが、おそらく将来は mora などで配信するようになるのだろう。

http://www.cinra.net/news/20150529-glenngould

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