主は、地元のテニスクラブでほぼ毎週末テニスをして過ごしている。下は、クラブのBBQ大会の様子である。
錦織圭の活躍によりテニス人気が復活し、テニススクールへ通う子供たちが増えた。テニススクールでは、錦織圭を目指す小学生たち、汗を流しにやってくる社会人や初心者の男女がおり、コーチも若い。
だが、テニスクラブは、スクールとは性格が違う。テニスというとシングルスを思い浮かべるかもしれないが、テニスクラブでは、一般的にはダブルスの試合を、朝から夕方までずっと、メンバーが入れ替わりつつ誰かがプレーしている。好きな時間にクラブへ出かけて、ちょうどその時間にいるメンバーとかわるがわる試合するのである。高齢化がはげしく、会員数も減っているので、近隣のテニスクラブが閉鎖し、残っているテニスクラブへと集約されている。
そうしたわけで、主がプレーするテニスクラブは会員の平均年齢は60代半ばというところだろう。若い人もいなくはないが、下が50歳台、一番多い層が60歳代、70歳代というところだろう。したがって、順番を待つベンチでする話は、病気の話、お墓の話、孫の話、そのあたりが中心である。
テニスクラブのメンバーは、みなテニス歴が異様に長い。テニス歴30年以上という人たちが多い。高度成長期の時代にテニスブームがあり、その頃にテニスを始めている。そして、大半は学生時代にテニス部に所属していたのではなく、社会人になって始めているので素人テニスである。しかし、石の上にも何十年も真剣に取り組んでいると、それなりに進化する。したがって、みな癖球を打つが、結構うまい。バックハンドは下手だが、フォアハンドは非常に上手とか、一人一人に得意技がある。おかげで、テニスサークルに所属する若者たちをやっつけたりする。このため、テニスクラブは、初心者にとって敷居の高いものとなり、新人がなかなか入ってこない。
高齢者のプレーは真剣だ。70歳近いのだから、枯れ果てて、勝敗にこだわらないテニスをすればよさそうなものだが、何歳になっても欲望はなくならないものらしい。負ければ悔しいし、勝てば嬉しい。この本能的なこだわりは、死ぬまで治らなそうだ。悟りの境地は遠い。
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