テニスを同じラケットで長くプレーをしていると、ガットがくたびれきて、やがて切れてしまう。ポリエステルのガットは一体成型されているので突然切れるが、ナチュラルガットやマルチフィラメントのナイロンガットは、細い糸を束ねて作られているので、この写真のように、ぼそぼそになって切れる。
このガットの傷み方なのだが、写真をよく見ていただくとわかると思うが、メイン(縦)ガットより、クロス(横)ガットの傷み方がだんぜん激しい。
ラケットは、基本的に横向きの状態で、ドライブであれば下から上へ、スライスであれば上から下へ振るので、ボールが当たった瞬間に、メインガットが激しくクロスガットをこするスナップバックと言う現象が起こるので、クロスガットが消耗するのだろう。
ただ、ネットで見ていると、正しい打ち方をしているとメインガットが切れるはず、とか書かれていることもある。このあたり、まちまちのようだ。
つまり、メインのガットとクロスのガットでは寿命が違っており、どうも、クロスのガットばかりが痛むのである。
ただし、この現象は、基本的に上級者や体育会のテニス部員など、スウィングスピードの違いが大いに影響するだろう。主のようにのんびりラケットをフラットに振り回している者のガットは、あまり傷みにくいはずだ。
ただ、ガットの性能を発揮しながら、長く使いたいという気持ちはだれしもあると思う。
このガットが早く切れてしまう問題を解決(軽減)する方法として、上の写真のように、メインをナチュラル、クロスをポリにするハイブリッドにすることがよく言われる。
しかし、ふと気が付いたのだが、もし自分でガットを張っている場合や、テニスショップの店員さんと親しいなら、あらかじめナチュラルガットを2本張りしておき、傷んだ(あるいは切れた)クロスガットのみを張り替える方法もあると思える。ナチュラルガットは切れるまで使えると言われるから。・・・・まあ、そのうち試してみよう。
ちなみに、2本張りと言うのは、ガットを張る際に、1本のガットで縦横全体を張るのではなくて、2本に切ったガットでそれぞれ縦横を張るという張り方だ。
おしまい