今回は、国債発行で国民が豊かになる、子孫に借金を残すものではないということを説明する。他人のふんどしで相撲を取る的で恐縮だが、分かりやすいYOUTUBEを3点紹介させてもらうことにした。
1番最初の動画は、どんぶり勘定事務所の神田知宜(かんだとものり)さんの動画である。神田さんは、会計事務所を経営されている公認会計士である。MMTの説明は、簿記を使って、取引を会計学的に説明するところに特徴がある。この動画は、信用創造(通貨発行)、国債発行、財政支出までを簿記を使って検証しながら伝えてくれる。その根拠は、日銀の資料を使っており、日銀も認めているものだ。こちらは、簿記さえ分かっていれば、通貨発行とはこういう風にされるのかとか、国債の発行で、誰も損せずにみんなが豊かになる仕組みはこうだったんだと分かる。
主流派経済学者の皆さんに、ここを一番理解して欲しいのだが、彼らは「簿記」自体を軽んじているので、一向に理解しようとしない。そのくせ、間違ったことを堂々と主張するので、30年かけて日本は沈没しようとしている。
その下の2番目は、簿記はわからんという人のために上げた動画である。作られたのは、南青山にてFP会社経営をされているファイナンシャルプランナーのまさとさんである。こちらもおっしゃっている内容は、どんぶり勘定事務所の神田知宜と同じなのだが、簿記を使わずざっくり説明されているのと、逆に日本の経済の現状を広い視点で説明されているので、簿記の知識のない方にはこちらをお勧めする。
どちらも経済学を学んだというより、会計学、特に簿記の勉強をされてきた方々である。これは、いかに簿記という学問がお金の取引の説明に有効か、逆に一、般に言われる経済学者という人たちが、机上の空論を振りかざしとんでもない説明をする原因になっている。
(例えば、簿記を知らない人は、簿記で成り立たない表眼をしてしまいがちだ。例えば、「銀行が国民の預金で国債を買う」という発言は「借金を100万円やるから、その100万円の車を売ってくれ」というのと同じ内容だとおっしゃっている別の動画がある。タネあかしをすると、銀行にある預金は《負債》なので《負債》で、国債という《資産》を買うという意味になり、どちらも、《借方》に上がるので、あり得ない。成立しない。)
さて、最後の3番目の動画は、自民党の中で、消費税の廃止やコロナ禍で企業の粗利補償、個人補償の旗を振っておられる参議院議員の西田昌司さんである。このひとも、めっちゃいいことをおっしゃっているのだが、オールドメディアや財務省などの壁は非常に高く、ぜんぜん受け入れてもらえない。この動画の最後の部分では、敗戦後の日本にGHQが財政法の目的に、《健全経営》、《赤字国債の発行の禁止》を盛り込み、それが日本の成長を阻んできたということが説明される。財政の健全というと「聞こえがいい」が、実はこれが時限爆弾だったという話である。
自民党参議院議員の西田昌司氏は、この信用創造の仕組みを踏まえ、財政支出の旗を振っておられる方である。氏は、現在、自民党の『財政政策検討本部本部長』をして、積極財政を主張するのだが、最高顧問だった安倍元首相が亡くなり、高市早苗政調会長は腰砕け(維新の大石議員に、消費税が法人税の穴埋めに使われていると指摘され、ほぼ逆ギレし、消費税法で消費税の使途は法律で定められていると強弁し、炎上した。)で、四面楚歌の状態で、いつ葬り去られてもおかしくない状態だ。
現に、もう一人の財政積極論者である自民党の前衆議院議員の安藤裕氏がおられたのだが、こちらも衆議院選挙前に週刊誌に不倫疑惑が出て、立候補を断念するという事件があった。
ただ、西田氏の言われていることは、正しい!!だが、彼の意見は広がらない。誰か、助けてくれー!!
おしまい