いま、日本は行く末を左右する剣が峰にある!!

今、われわれは、日本が30年来の不況から成長へと回復できるかどうかの瀬戸際にいる。そして、われわれが持つ金融資産も非常に危うい状態にある。つまり、株や投資信託が暴落する可能性がある。

日本には二つの進行中の大事なトピックがある。一つは、下に引用した国債の60年償還ルールと防衛費増税の問題であり、もう一つは、この4月8日に予定されている日銀総裁交代による金融政策の変更があるかどうかである。

日本経済はもちろん悪い。30年来のじり貧状態が極まっている。 おまけに、コロナで被害を被ったところに、ウクライナで戦争が始まり、グローバリズムは終焉した。つまり、前提である自由貿易が極めて怪しい。

ヨーロッパの経済は大インフレであり、そもそも以前から悪い。アメリカも過去にないほどのインフレが起こっている。この欧米などは、コロナで減税と財政支援を積極的にやってきた。そこへ、ウクライナ戦争が起こって、エネルギーや小麦などの価格が暴騰し、デマンドプル・インフレとコストプッシュ・インフレが同時に起こっている。

デマンドプル・インフレというのは、国民の側に所得アップなどがあり、それが需要を増やしインフレになる、普通というか、望ましいインフレのことだ。他方、コストプッシュ・インフレというのは、戦争や災害などにより供給量が減り、輸入している場合にはそのもののコストのみならず、それらを使った製造費なども上昇して、インフレが起こる。これをコストプッシュ・インフレと言うのだが、戦争や災害は、国民にどうしようも出来ず、従来の経済学では解決不能と言われている。悪性インフレである。

アメリカは急激に金利を上げ、世界中を通貨安に陥れたが、コストプッシュ・インフレに対する利上げは、国民には間違った政策であり、資産家の救済であり、アメリカの不況は長引くだろうと言われている。 

日本で起こっているのは、コストプッシュインフレである。

中国も当然悪い。ゼロコロナ政策で生産が落ち込み、何より、西側諸国からデカップリング(切り離し)政策を取られ、これまでのようにグローバリズムの最大の恩恵を今までのように受けられない。 韓国も通貨安が起こり、不動産バブル崩壊が懸念され悪い。この国はなにより政治が不安定だ。 要するに世界で調子のよい国はどこにもない。

日本が30年間の不況を続けてきた原因が少しづつ理解されてきた。つまり、政府による通貨の供給不足である。

この大問題を解決できるかどうか、大きな試練が瀬戸際まで来ている。日本は、国債60年償還ルールというのを世界で唯一持っており、これを止めれば毎年16兆円以上好きに予算を使えるのだが、これを自民党と政府で見直しの検討をしている。もちろん、バックには大反対する財務省がいる。

もう一つのトピックは日銀総裁の交代で、金融緩和策を見直して、金利を上げるのかどうかである。日銀が昨年12月末、突然、0,25%から0.5%へと長期金利の誘導幅を見直したら、日経平均が1,500円下がった。これで分かるように、日本で金利を上げる(日銀が、政策変更でないと言ったのだが、世間は利上げと受け止めた。)と景気をさらに冷やすので、不景気は続くのだが、金利が上がった方が都合の良い関係者は大勢おり、主流派の経済学者やマスコミがそうだ。

つまり、あまりに問題の多い日本経済なのだが、この二つの行方いかんで、日本はさらに沈没するか、浮上のきっかけをつかめるのかという剣が峰にある。それだけでなく、気を付けていないと、金融資産が暴落して国民が損害を被りかねない状態にある。

防衛費倍増に必要な「5兆円」教育や医療に向ければ何ができる? 自民提言受け考えた(東京新聞)親爺は新聞も不安を煽るだけでなく、もっと勉強して欲しいと思っている。

おしまい

【衝撃的展開!!】なぜニュースにならない?防衛増税問題での党内議論の全貌!財務省が事実上、従来説明を撤回した!(西田昌司ビデオレター 令和5年1月20日)
いよいよ追い込まれた財務省が本気で動いてきました【増税/ニューソク通信/須田慎一郎】

「60年国債償還ルール」見直しへ検討開始!!

自民・世耕氏“国債償還60年ルール”見直しへ検討を 1/11 日テレNEWSから

ブログの前2回で、「60年国債償還ルール」があり、16兆円の予算を圧迫しているという話をした。この「60年国債償還ルール」は、有名無実のルールであり、実際には償還期日がきた国債は、借換債を発行して償還をしていない。また、国債の残高を減らすということは、市中の通貨流通量を減らすことになるので不況になってしまう。

このようなことをブログで書いたつもりだった。

これに対し、自民党の世耕参院幹事長がこのルールの見直しの検討を開始すべきとの考えを1月10日に示した。自民党の「責任ある積極財政を推進する議員連盟」に属する議員たちは、この考えを以前から主張しており、萩生田政調会長をトップとする特命委員会で検討する。

自民・世耕氏“国債償還60年ルール”見直しへ検討を ←YAHOOの記事

そのトピックを語った動画が、下の元自民党衆議院議員・安藤裕さんである。

国債60年償還ルール見直し@andouhiroshi2

動画の要点は次のとおりである。

● 見直し議論を始める。

● このルールは世界中のどこにもない。

● このルールを外すと、16兆円の予算の余裕ができる。

● 国債発行は通貨の発行であり、残高を減らす通貨が消えるので不況を招く。

● こんなルールを作ったのは日本人の生真面目さが原因かもしれない。

● 60年と言うのは適当(いいかげん)である。建物の耐用年数がそれくらいだからである。

● 財務省は警戒している

● 野党は、ほんとうに不勉強である。(除くれいわ新選組)野党は、自民党にこれでリードされると立つ瀬がない。これだけ岸田政権の支持率が下がっているのに、野党は何をしているんだ。

● 「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の会長である中村裕之衆議院議員が、「この措置は金利が低い今だから、出来ることだ」という意味の内容を述べているが、これは金利に関係ない。金利に関わらず、国債償還時には借換債を発行するので、償還していない。

おしまい

日本政府の借金は1200兆円。なぜお金を刷って返済しないのか? 60年国債償還ルールは? その2

日本政府が発行した国債の残高は、政府による通貨発行の残高(履歴)の意味しかない。この残高は、経済の発展に必要なものであり、どこの国も年々経済成長するので増えていくのが当たり前だ。ところが、30年間ゼロ成長な日本だけが国債の残高を減らそうとしている。こんなことをしていては、不景気が続くのは当然の結果としか言いようがない。

国債の発行は「子孫につけを残す。」とかいう財務省の宣伝は、このままでは日本を滅ぼす狂気の沙汰である。

つまり、前回のブログで、日本は「60年国債償還ルール」をやっていないのに、ルールがあると書いた。 次の左の円グラフの赤枠で囲んだ「債務償還費167,561億円(16兆7,561億円)」と書かれているのが、2023年度予算に計上されている正体だ。 実際にはこのように歳出で国債残高を消去(償還)していない。だが、これだけ計上しているので、16兆円分、割合で言うと14.6%、他の予算を圧迫している。

14.6%、これだけ他の予算を増やせれば、どれだけのことが出来るか、考えて見ると良い!!

財務省のHPから

次の絵は、財務省が子供向けに作ったHP「キッズコーナーファイナンスランド」とというところにある「ワニの口」の説明である。黒い線が歳出、青い線が歳入で、両者が年々「ワニの口」のように開いているという説明なのだが、こうして財務省は子供たちにも危機感を煽っている。同じように、若者相手に同じ「金融教育」をはじめている。

だが、この図は、毎年の「債務償還費(2023年度は16兆7,561億円)」がなければ、「ワニの口」は平行となり開かない。財務省のでっち上げだ。日本の経済運営に、何の問題もないわけだ。

具体的な「60年国債償還ルール」の説明は、この西田昌司参議院議員の動画を見てもらうと、このことがよくわかる。また、財務省主導の増税案が自民党の中でどのように考えられているのかよくわかる。

「国債償還ルール」見直し議論!『市場の信認』に隠された本質は、国際金融資本によって形成されたルールだ!!(西田昌司ビデオレター 令和5年1月13日)

西田議員は、この動画の後半でさらに、非常に重大な指摘をされている。 というのは、アメリカのFRBやイギリスのイングランド銀行は、民間銀行で、株主はロスチャイルドをはじめとする国際金融資本家であ。その中央銀行が持つ資産から生じる利子や配当などの利益は、株主のものになる。また、この中央銀行は政府から独立をしており、政府が行いたい政策でも、中央銀行が賛成しなければ実現できない、と言われている。

ところが、日本はと言えば、日本銀行も株式会社であるのだが、株式の55%は政府所有であり、日本銀行法により生じた利益は国庫納付(政府のもの)になる。(日銀法第53条)

つまり、国債残高が上がっていくと、財務省は「国債の信認が失われる。」と主張するのだが、誰に信認されるのかと考えると、ステークホルダーである国際金融資本である。ところが、日本の場合は、中央銀行が民間銀行ではない。このために、どれだけ国債発行して通貨発行しても、(供給力の範囲であれば、インフレも起こらず)何の問題もない。「マーケット(国際金融資本)の信認を失うことがない。」と言われている。

ここで大きな疑問が解けた気が親爺はした。

日銀はイールドカーブコントロール(YCC)という金利誘導策で金利をターゲットに固定している。ときどき、外国の投機筋が、日本国債をカラ売りし、国債を暴落させて大儲けを企むということがある。昨年もあったし、今、日銀がターゲットの幅を、0,25%から0.5%へと拡大させ、利上げと解釈したマーケットは、長期金利が上がり始めている。これを見て、海外の投機筋は毎度の失敗に懲りず、再びカラ売りをしており、日銀は過去最高の額の国債の買い入れを週明けもすると宣言したとニュースで言っていた。

昔から海外の投機筋が日本国債の空売りをして、国債を暴落させて利益を上げようと企むんできた。だが、いつもこれは失敗し、未亡人製造機(Widow Maker)と言われてきた。これが繰り返されている。

他方、イギリスでは首相がインフレのさなかに減税を発表し、マーケットで国債売りが殺到、ポンド急落する事態になった。そのため、トラス首相からスナク首相へと交代が起こった。現在は、スナク首相の緊縮政策で落ち着いているのだが、今後どうなるかというところだ。

https://jp.reuters.com/article/sterling-analysis-idJPKBN2QS07Y ←ロイターの記事

だが、親爺は、なぜイングランド銀行は日銀と同じ、YCCをやらないのかと不思議に思っていた。なぜ国債の買い支えをやらないのか。

結局、日銀はほぼほぼ政府と一心同体、ところが、民間銀行の海外は政府と中央銀行の利害が一致していないのではないか?と思う。通貨を発行する中央銀行が、民間であれば、その勢力の利益を第一に考えるだろう。

おしまい

消費税のせいで、非正規労働者が増えるわけ 「経営者が労働者に314万円の給与を支払うとき、別に社保料50万円、消費税36万円を支払う必要がある!!」

消費税の仕組みをざっくり説明すると、売り上げた収入に含まれる消費税相当額と、課税支払いに含まれる消費税相当額の差額を納税しなければならないというものである。

動画に登場する美しい公認会計士の森井じゅんさん、かなりの苦労人らしい。税は財源ではない、消費税は廃止すべしと訴える。

現在のように消費税が10%の場合、上記を数式で表すと結局のところ、次の式へと変形することができる。

この取引が消費税の課税対象になるかどうかは、その形態により消費税法で決まっている。

事業者が従業員を正社員として雇用するなら、従業員へ支払う給与は、上記の非課税仕入(課税対象ではない)になる。この場合、正社員の給与は課税仕入にならないために、消費税の納税計算する際に控除できない。ところが、派遣職員や、雇用関係のない委託契約の場合、コストとみなされ、課税仕入が可能になる。つまり、消費税の納税額の計算で、支払い消費税相当額を控除することが出来る。

この説明をもう一度繰り返すと、正規社員の雇用契約は非課税取引に分類されている。他方、パート社員や個人委託などの場合は、課税取引に分類されている。この違いにより、この差が生じる。 おまけに、パート社員、委託契約のように直接の雇用関係がなければ、事業主は労使折半である社会保険料(健康保険と厚生年金)の事業主負担も免れることが出来る。

消費税の支払を節約するために、正社員を雇うより、非正規労働者を使おうという動機が事業者に強く働く。

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事業者が日本人の平均賃金(男女の賃金の中央値)である314万円を支払うために、事業者と被用者がどれほど税金や社会保険料、消費税を負担しているのかを書いてみたい。(314万円というのはかなり低いと思うかもしれないが、それだけ女性の労働者はパートなどが多く、平均賃金にするとかなり低い。)

結論から言うと、事業者(経営者)は、男女の被用者(労働者)のこの平均賃金である額面の給与314万円を支払うためには、別に社会保険料の事業主負担50万円と、消費税(314万円+50万円)×10%=36万円を支払わなければならない。つまり合計400万円支払わなければならない。そして、その314万円の給与を支払われた被用者は、所得税5万円、地方税10万円、社会保険料50万円を支払う必要があるので、手取りはわずか248万円になる。152万円が社会保険と税金で控除される!!!

支払額400万円と手取り額248万円の差152万円(38%)が、社会保険料と税金として控除されるのは、あまりに多すぎないでしょうか。

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ところが、上記の消費税の納税額を求める計算式をじっくりと見て、勘のいい人は気が付くかもしれないが、輸出業者は売り上げに消費税が含まれないために(課税仕入しかないので納税額がマイナスになる。)、課税仕入に要した消費税額の還付を受けることが出来る。

消費税は、もとはと言えば、どこの政府も国際的に禁じられている輸出奨励金を輸出業者に与えるための方策(抜け道)として、最初にフランスで考えられた税金(付加価値税)らしく、EUで広がったということだ。

この付加価値税を真似して導入された日本の消費税だが、アメリカは導入しておらず、導入したEUと日本のみが不況にあえいでいるという指摘もある。この消費税は、つまり売上税であり、第2法人税(=赤字企業でも納税義務が生じる法人税の上乗せ的税金)というべきであり、売価が上がり、とうぜん消費に対する罰金的性質を持ち、景気を冷やすからだ。

このような内容が、下の動画で語られる。お二人は、踏み込みが足りない主流派(リフレ派)経済学者である明治大学教授の飯田泰之さんであり、税金は財源ではない、消費税は廃止すべきと主張する森井じゅんさんである。 信用創造(貨幣発行)の事実を正しく理解していないことが原因で、こういう中途半端に知恵のある経済学者が幅を利かしているのが、なかなか世論が変わらない原因だと親爺は思っている。

おなじく、こちらは森井じゅんさんと、もと通産官僚の室伏謙一さんである。こちらは、消費税廃止をすべきという点で考え方が一致している。

おしまい

デフレの30年間に「萎縮」した日本人 その1

2019年10月号 POLITICS [特別寄稿]
by 中野剛志氏(評論家)から

上のグラフは、1985年のプラザ合意を契機にする、バブルの発生と崩壊、円高不況による30年間の日本の低成長を示すものだ。

このプラザ合意によって、日本の為替は240円ほどから120円ほどへと倍に円高になった。上の表で、1985年と1995年では倍くらいにGDPがなっているが、これはドル建てで表記されているからだ。単位を「円」で考えるとやはり水平に近い。おまけに2010年からなんと!下降している。

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親爺は、新型コロナが始まった3年前、西浦教授が何も対策を取らないと、42万人が死ぬと言い、尾身会長が、コロナ専門病院が診療にあたり、保健所が中心になって患者を隔離するというコロナ対策を発表した時、世論は完全に反対!を叫ぶだろうと思っていた。

というのは、42万人が死ぬという根拠[1]が不足していたし、尾身会長が言う保健所が中心になって患者を入院させる体制というのは、データを囲い込むように感染症研究所へと中央集権的に集め、ワクチンや治療薬の開発を主導し、加えて、これまで陽の当たらない存在だった保健所の価値を上げたいからだろうと思った。こうした思惑は、政府にとっても、日本製の薬の開発が成功すれば国民の大きな支持を集められ、同じ動機があるはずだ。誰が見たってこう考えると思っていた。

しかし現実のコロナは、尾身会長らが予想したSARSやMARSのような規模は小さいが強毒性の病気ではなかった。 同時にアメリカなどはワクチン開発で先行しており、病原体を薄めて患者に注射する従来型のタイプのワクチンでなく、ファイザー社などが遺伝子を直接操作するmRNAという新発明のワクチンを登場させ、世界各国はこれを競って購入した。

このコロナに対するワクチン接種とマスク着用の奨励を柱にする対策は、被害が大きかった欧米をはじめとして世界中で解除されているのだが、被害がはるかに少ない日本ではなぜか今も続いている。

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このコロナに対する3年間の日本人の反応が、日本人の「委縮」ぶりを明確に表した。「意気地なし」、「何も言えない」情けなさなのである。

たとえばテレビのコロナのニュースが流す、町ゆく通行人のインタビューは、マスクをした人が写され、異口同音に「自分がコロナにかかって、老人たちに迷惑をかけてはいけないから、しっかりと自粛します。」みたいな優等生っぽい発言ばかりが放送される。「コロナがあろうとなかろうと、体力の衰えた老人は、昔から風邪が原因で亡くなっていた。コロナなんかただの風邪だ。ワクチンなんか打ちませんよ。」という声も他方であるのだが、こうしたトーンのインタビューは決して報道されない。

もちろん、こうしたことを言う知識人もいるのだが、地上波のテレビに出てくることはない。YOUTUBEですら、WHOの方針に反するということで、コロナを批判するとアカウントが停止されるので、ニコニコ動画などで発信したりしているが、そのような事情を知っている国民は少ないだろう。

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テニスのウィンブルドン選手でも、サッカーのワールドカップでも、観客はもうマスクなどしていない。例外は、中国だけだったが、大規模なデモが起こり中国政府は政策をウィズコロナに大転換した。残るは、日本だけである。

親爺は、このコロナで日本のヤンキーたちはどこへ行ったのか?と思うことがある。

《2022年4月のテレビドラマMG5》筋金入りのヤンキー家族の次男坊・難破剛は高校入学を機に、家族には内緒で普通の高校に通い、脱ヤンキーをめざすが……!? 激バカヤンキードリームコメディー!! ヤンキーがマスクするの?(親爺)

ヤンキーたちは、社会に背を向けてオートバイで、マフラーの爆音を鳴らしながら群れを成し、あるいは一人で夜の街を爆走していた。そうした社会に敵意を示す若者が、一定の割合でいるはずなのだが、そうしたヤンキーたちも、今回ばかりはマスクをしているようだ。ほぼほば、マスクをしていない若者たちを見たことがない。どうやら、ヤンキーたちすら、コロナで、自分を表現する居場所を失い駆逐されてしまったように思える。

小中学校の下校時、どんな子供達でもマスクをしている。やんちゃであろうが、ジャイアンであろうが同じく、マスクをしていない子供を見たことがない。

恐るべし、コロナが恐いという報道の浸透と世間の同調圧力!!

話が変わるが、地元の国立大学に合格した最近の受験生は、1~2月の合格通知に浮かれることなくすぐに入学に備えて勉強を始めると、塾を経営する知人が言っていた。

親爺の周囲の若者たちも至って品行方正だ。結婚した若者は、配偶者と家事を分担し、極めて道徳的に生きている。そして、テレビと同じように常識的なことを言い、奇をてらうような変わったことを言わない。

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このように日本人を羊のように大人しくしてしまった原因は、30年にわたる不景気にあり、この不景気が、つまるところ国民を「委縮」させてしまったようにしか親爺には思えない。

1945年の日本の敗戦の後、アメリカに占領され、朝鮮戦争を契機に日本は高度成長を果たすのだが、そのプロセスには、バラ色の成長の陰に、様々な労働運動や学生運動があり、烈しい主張の対立だけでなく、逮捕者や死者が山のように出た。

ところが、高度成長が進むにつれ、労働運動に参加することはダサいという風潮が広がり、学生運動が終焉するにつれ、政治を語るのはダサい、政治を語るめんどうな人物は、KYな(空気を読めない)人物と思われる風潮が広がった。

そうして、高度成長が終わり、バブルが起こりバブルがはじけ、デフレ不況だけが残った時、おそろしいことが起こった。

つまり、他人任せにしていても自分のパイの大きさが大きくなる時代は終わり、片一方で、国民の意識が変わり、政治や思想を語ることは、KYな人物のやること、大人はそんなことをしないという風潮が出来ていた。

おかげで、国民の大半の庶民は、自分より上の立場にあるものに忖度し、逆らわなくなった。「逆らっても何の得もない。」という、そのような意識が出来てしまった。職場でも、近所の付き合いでも、政治的なこと、建設的な意見を言うことは、損になることはあっても得になることはない。そうした感覚が蔓延している。

今の日本で、忖度なしに言いたいことを言っているのは、政治家や経営者など、相対的に強い立場にある者と、生活を失う不安がない気楽な金持ちたちだけだ。(わずかだが、自分の信念を賭けて発言する尊敬すべき人物がいる。)

● 政治家は、軽蔑しながら官僚たちを顎で使い、マスコミの記者たちへ、場面場面で恩を売ったり、媚びへつらったりして態度を使い分ける。

● キャリア官僚は、政治家に媚びへつらいながら、人事権を握っているノンキャリ官僚を軽蔑を露わにこき使う。ノンキャリ官僚は、キャリア官僚の顔色をうかがいながら、政策にもし疑問を持っていても、上が決めたことと諦め、自分の意思を曲げて、監督する立場の省庁や企業などの団体に指導名目で専横を振るう。

● 企業の採用担当者は、会社の経営者や上司に、まったく逆らえないのを自覚しながら、就職希望者の弱みに付け込み、性的関係を要求するものが現れるほど、専横ぶりを発揮することがある。

https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiwatarireiji/20210603-00241219 ←近鉄採用担当者が就活セクハラ(YAHOO NEWSから)

● 最近表沙汰になった自衛隊のセクハラ事件では、若い女性隊員が、部隊の上司や同僚から、日常的にキスや胸を触られたりしていたことが明るみに出た。この事件では、5人が懲戒免職、4人が停職になっている。

● あちこちの交番の中で、夜勤で一緒になった男女の警官がセックスするという事件も報道され、すごいなあと思うが、もし同意がなければこれまた恐ろしい事である。

https://www.asahi.com/articles/ASQ792CXLQ78PTLC02H.html ← 朝日新聞の交番の記事

つまり、強い立場の者が弱い立場のものを蹂躙し、反面で、上司や強いものには意見すら言わないという風潮の社会になっている。

意見を言って波風を立てても、何の得にならないとすれば、誰も意見を言わないだろう。それが賢い選択だからだ。しかし、こうした循環が、日本の成長を阻害しているのは間違いない。

その1 おしまい

[1] 「新型コロナで42万人死ぬ」という西浦モデルは本当か 架空シミュレーションで国民を脅す「青年将校」(JBPRESS 2020.4.17(金)池田 信夫からコピー)《4月15日にクラスター対策班のツイッターで出た図》

「日本の権力を斬る!」その2 「強いものはより強く、弱いものからむしり取る」郷原信郎弁護士と安藤裕元衆議院議員

親父が普段楽しみに見ているお二方、郷原信郎弁護士と、安藤裕元衆議院議員が、消費税をテーマにした動画の2回目をアップされている。その名も「強いものはより強く、弱いものからむしり取る」である。

なにしろ、消費税は良くない。日本30年来のデフレの原因は消費税と言っていいくらいだ。

この前の動画では、消費税は「預り金」ではないという指摘だった。これは、入湯税やゴルフ税は受益者が実際にお金を温泉やゴルフ場に預け、それをその事業者(=特別徴収義務者)が税務署に支払うというものだが、「消費税」は違うということである。つまり、入湯税やゴルフ税の課税客体は、受益者である個人である。ところが、他方、「消費税」の納税義務者はあくまで事業者で、消費者は課税客体ではない。

「消費税」を財務省は、まるで消費者が負担した税を事業者が預かっているように言い、「預り金性質の税金」と言ってきた。つまり、財務省の言うのは、預り金だが、預り金ではない。このレトリックは非常に巧妙だ。 消費税の裁判では、財務省ははっきり「預り金」ではないと言い、単に事業者が売値と買値を決めただけだと主張しているという。

消費税の納税方法は、利益と人件費に税率を掛けたものを支払うという義務を定めたものだという。

これは、つまり赤字企業であっても(利益(赤字)+人件費)×税率=納税額となる。例えば、赤字が50万円の会社が100万円の人件費を支払ったとすると、その期の消費税額は、((-50)+100)×10%=5万円となる。つまり、赤字企業であっても、5万円をどこからか工面して支払う義務がある。

このとき、人件費というのは社員(正社員)に支払った人件費を言う。この意味するところは、正社員ではなく、人材派遣会社の派遣職員や、個人事業者への委託(例えば、ウーバーイーツの配達員、委託会社のドライバー、フリーランス)に対しては、消費税計算の対象にならない。

この違いにより、消費税の仕組み自体が、正社員から派遣職員、個人委託へと労働者を移動させる働きを生じる。つけ加えると、企業側は労働者を委託契約にするなら社会保険料も負担する必要がない。

これまで、非正規職員の比率が年々、増えてきたのも、こうした背景があったからですね。

また、この「預り金」ではないということは、個人商店など客から消費税を受け取りながら、消費税の特例措置を受け納税していないことに対して、「益税」だという批判があるのだが、この指摘も間違っているということになる。

安藤裕チャンネルから このおふたり、「政府の赤字はみんなの黒字!」をキャッチフレーズに、漫才の登竜門であるM1の予選に出られました。

この動画の安藤裕前衆議院議員は、物の値段の決め方が、「適正な製造原価に、適正な利潤を加え、それに消費税率を加えた額が売価になる。」というのは、どこにも証拠のない幻想にすぎないという。売価は、単に売主と買主の力関係で決まるだけであり、力関係がつよければ、売価に消費税額を上乗せして販売できるが、弱ければ買主の言値で売るしかない。しかし、消費税法はそこから納税義務者である事業者に決まった額の消費税の納税を求め、納税できなけければ強制執行さえできる。

つまり、商品の買い手である消費者は、商品価格に消費税を上乗せして支払ったという気分になっている一方で、商品価格に消費税を転嫁できない事業者は、タコが自分の足を喰うように、利益の額を減らしながら、定められた額を国に納付させられる。当然ながら、その納税額は税率が上がるたびに増えていく。

あと、トヨタを例に出して申し訳ない(親爺はトヨタが日本で数少ない巨額の税金を納めて、もっとも社会貢献している企業だと思っている。)が、こうした輸出事業者は、消費税の計算が、基本的に《売り上げに含まれる消費税-仕入れにかかる消費税》となっているので、計算の結果がマイナスになる。このため、消費税の還付を受けることになる。 これが、輸出事業者に対する輸出補助金だと揶揄されることがある。 同じようなことは、国や地方公共団体、関連法人にもある。こうした団体は、事業の実施する際にもちろん消費税を支払うが、それに見合う収入は、税金や補助金、交付金などの特定収入である。これらは例外規定が設けられ、消費税は還付されないのが原則だが、一部では還付している。

おなじく、自民党の中で消費税反対を唱えておられる西田昌司参議院議員によると、欧米で消費税にあたるのは、付加価値税であるが、これは日本が最初導入しようとして大反対された売上税とのことである。この付加価値税(売上税)の意味は、付加価値税は事業者の売り上げに課せられる税金で、法人税を納めない赤字企業を除き、利益分が出ている企業に付加価値税を課す第2法人税のような税の性質であり、赤字企業にも負担を求める消費税と違うということである。 

つまり、世界中で法人税の減税競争が起こっているものの、実際のところは、法人税を付加価値税の両方を法人税だと考えると、諸外国の法人税はいまなお高く、日本の法人税はむしろ安いということになる。

おしまい

「日本の権力を斬る!」消費税は預り金ではない 郷原信郎弁護士と安藤裕元衆議院議員

日本は不景気が30年続き、賃金が上がらず、とうとう日本「円」の値打ちが世界で下がってしまった。

世界の物価を測るものさしとしてビッグマック指数がある。下が、今年2022年8月に産経新聞が掲載したものだ。ビッグマック1個をドル換算して、各国の値段を調べるのだが、日本は先進国では最下位あたりになっている。 このことは、為替が20%~30%下落しているにしても、明らかに為替以上に差が開いている。つまり、このコロナの3年間の間に、世界の物価はかなり上昇しているのに対し、日本は相変わらず低空飛行を続け、為替以上に差が開いた、つまり、購買力を失ったということに他ならない。 外国と比べると手持ちのお金の値打ちが相当減ったんですね。(涙)

そうした、日本の地位低下の原因に、「消費税」が明らかにある。消費に対する「罰金」である消費税が、税率が上がるにつれて悪影響も大きくなってきた。

これをテーマに、親父が普段楽しみに見ているお二方、郷原信郎弁護士と、安藤裕元衆議院議員が、おなじYOUTUBEで対談されている。

郷原弁護士は、カルロス・ゴーンが逃亡した時に、「『深層』カルロス・ゴーンとの対話」という本を書かれた。この本では、いかに日本の検察が予断を持ち、人質司法といわれる、自白偏重の取り調べをするかが書かれている。 この郷原さんは「日本の権力を斬る!」というYOUTUBEのシリーズをずっと続けられており、親父は楽しみに見ている。

おなじく、安藤裕元衆議院議員は、自民党の中で、西田昌司参議院議員とともに財政拡大派の旗振り役をされて来た方である。当選3回の安藤議員は、残念ながら、週刊誌に事実ではない不倫記事?を書かれ、それがために前回の衆議院議員選挙には出馬されなかった。

その安藤さんは、議員を止めてからも、YOUTUBEで財政拡大を求める活動を続けておられ、「安藤裕チャンネル ひろしの視点」をされている。

最近では、「政府に赤字は、みんなの黒字!」という安藤さんのキャッチフレーズを世間に広めるために、漫才コンクールのM1の予選にも出場されており、信念に圧倒される。

安藤さんも西田さんも、議員の前は公認会計士をされており、簿記の考えがスラスラ解るため、MMT(現代貨幣理論)という通貨発行の仕組みに精通しておられる。財務省の刷り込みがあるために、「国債の発行は、国民の借金である」と一般に信じられているが、大きな間違いである。

実際は、管理通貨制度の下、変動相場制で自国通貨建てによる国債の発行、それによる政府支出は、インフレを起こさない範囲でするならば、何の問題もない。それどころか、逆に経済の成長に見合う国債発行をして、お金を国民に手渡さないと成長を阻害する。

この30年間、経済成長をしなかった日本であるが、その原因はデフレの環境の中で、経済を冷やす政策を続けてきたところにある。最大の問題は、消費税の導入と何度も税率アップを繰り返したことである。

他にも、空港施設の運営や図書館の運営などを外注化するコンセッション、道路公団、住宅公団の民営化、郵政民営化などを繰り返して来たが、デフレ時にこうした政策は逆効果である。

おしまい

あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」  その2

今回は、この本に書かれている帯と、この本を読もうと思った契機を紹介したい。

まず、この本の帯に書かれている推薦文の1人目、馬渕睦夫氏の引用。馬渕氏は元ウクライナ大使である。

「本書が東西冷戦最中の1979年に刊行されたのは、奇跡と言えます。当時ソ連を信奉してやまない日本の左翼とは、ユダヤ思想のエピゴーネン(承継者)であることがばれてしまったからです。本書を読めば、わが国の国体の神髄「君民一体」こそ、最先端の民主主義体制であることに誇りを持てるはずです。」

も一人は、東北大学の田中英道教授である。田中教授は、西洋美術史を研究する歴史学者である。

「戦後、日本を占領したアメリカといいGHQといい、その中核はユダヤ人であることを如実に示した好著である。40年前、この本が出た時、買い求めたが、これを左翼の論壇が抹殺してきた。こうしたユダヤ人の懺悔を聞きたくなかったのだろう。なぜなら、日本の論壇こそ、左翼ユダヤ人たちが支配してきたからだ。」

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次のYOUTUBEは、この本を紹介した西田昌司自民党参議院議員である。この西田議員は、財政再建を唱える議員の多い自民党の中で、財政支出拡大、プライマリーバランス廃止を訴えるリーダーの一人で、財政政策検討本部本部長をされている。

西田議員が主張するのは次のようなことだ。 日本がこの30年間経済成長が出来なかったのは、財政法第4条に赤字国債を発行して通常予算の不足を埋めてはならないと書かれている。それが、憲法9条の武力放棄と合わせ、再び日本に戦争を起こさせないようにしたGHQの策略だと言う。

ここで日本に再び戦争させない、平和国家にすると言えば、非常に聞こえが良いが、内実は、武力を持つような経済力を日本に二度と持たせないという意図が背後にある。

「しかし、日本は敗戦後、朝鮮戦争を契機に高度成長を果たしたではないか?!」という指摘が出るだろう。

これには、アメリカの政策転換があった。当時アメリカは、ドッジラインなど緊縮財政を日本に進め弱体化させようとしていたが、東西冷戦でアメリカが不利になり始めたことにより、アメリカの政策がレッド・パージ(赤狩)へと180度政策転換される。同時に、朝鮮戦争の勃発により日本の景気は回復し始める。この景気回復は、日本の高度成長期へと続いていくのだが、この時の成長は、民間企業が銀行から多額の借金をして大きな設備投資をした。つまり、日本政府は、国債発行を原資に財政支出をする必要がなかった。それでも政府は税収を増やし、経済成長も達成することが出来た。このため、財政法第4条は問題とならなかった。

ところが、バブル崩壊後、日本はデフレに入り政府の財政支出が必要にもかかわらず、赤字国債を発行してはならないというGHQが作った財政法第4条の規定に苦しめられているというのが、この西田議員の主張である。

おしまい その2

あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」 その1

親父は、ここんところキリスト教国が変調しているとずっと感じ始めている。

例えば、ヨーロッパのキリスト教国にイスラム教徒のアフリカ難民が押し寄せ、押し寄せた難民が移住してきた国の社会に一向に溶け込まずに、キリスト教徒の少女をレイプしたりする事件が頻発している。しかし、警察は事件に目をつむり、どのマスコミも政治家たちも、レイシストと非難され、社会生命を失うことを恐れて、たいした問題にしようとしない。

一方、アメリカでは、共和党のトランプと民主党の対立、分断が行き着くところまで行っている。いつ内戦が起こってもおかしくないと言われるほどである。この国のマスコミは、エスタブリッシュメントが支配する民主党にほぼ完全に押さえられており、仮に、もしトランプに投票していると表明すれば、マスコミは軽蔑観をあらわに報道するほどになっている。

同じ流れなのだが、BLM(Black Lives Matter)運動、LGBTQといったマイノリティに対する共感を求める世界的な運動もある。こうした背景には、人種差別の学問的な分野に「批判的人種理論」(Critical Race Theory)がある。この理論は、白人至上主義の遺産が、米社会形成の根幹をなす法律や制度を通じて現代社会になお組み込まれていると主張するものだが、この理論を学校で教えるか否かでアメリカは激しく分裂している。(次が、ウォールストリートジャーナルに掲載された、概要である。申し訳ないですが、一部分しか表示されません。)

https://jp.wsj.com/articles/critical-race-theory-what-it-means-for-america-and-why-it-has-sparked-debate-11625214981

結局のところ、こうした先進国であるキリスト教国のヨーロッパは、その発展過程でアフリカを植民地として収奪してきた。アメリカは、やはりその発展過程でインディアンなどの先住民や、黒人のアフリカ奴隷を人間扱いせずに収奪してきた歴史を持つ「原罪」を背負っているという主張に収斂する。こうした考えは、ずっと前から(第二次大戦後の早い段階から)あったものだが、ここ近年明らかにその認知度や肯定度合いが、欧米社会で高まり、それが日本にも当然のごとく輸入されているように思えてならない。

ここにはいったいどのような力学が働いているのか? という疑問をずっと親父は持っていた。

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そこでこの本が出てくる。

要約すれば、4000年の歴史を持つユダヤ人が、ローマ帝国時代、ディアスポラ(民族離散)で、地中海周辺地域に散り散りになった。これが端緒である。このユダヤ人は、国への帰属意識より、ユダヤ教への信心の方が強い。つまり、世界各国に散り散りになったユダヤ人は、その国で虐待され、蔑まれながらも、選民思想が信仰の中心にあるため逆境をものともせず、信仰心を糧に生き延びる。ユダヤ人が正式に許された職業は、キリスト教徒が蔑んだ金融業(高利貸し)だけだった。お金を蓄積するにつれ、ますます蔑まれる度合いが高まった。それが極まったのが、ナチスの民族浄化政策である1933年のホロコーストである。 

他方で、19世紀末からエルサレムのシオンの丘へ祖国を打ち立てようとするシオニスト運動も始まる。

他方、北米大陸に渡ったユダヤ人たちは、石油精製、航空産業、映画産業など新しく勃興した産業で莫大な資産を持つようになる。しかし一方で、それがユダヤ人以外の国民の反感を招くようになる。

金持ちになり、政治力も持つようになったユダヤ人は、国境よりも大事な、自分たちが生きやすい状態を作り出すために策略を巡らせる。「そうだ。自分たち以外に、庶民の敵を作って目を逸らせばいいんだ!!」

最初、ユダヤ人がターゲットにしたのは、ヨーロッパの国民を支配していた国王(君主)たちだった。ユダヤ人は、第1弾として、フランスに「自由」「平等」「博愛」をスローガンに、1789年のフランス革命を成功させる。

フランス革命の成功で、かなり生きやすくなったユダヤ人が次に企んだのが、マルクス主義である! マルクス主義による1917年の共産主義革命よって、ロシアの皇帝ツァーを滅ぼし、ソ連を成立させた!! 日本に1941年に戦争をするように仕向けたルーズベルト大統領と取り巻きの連中は、ユダヤ人で共産主義者だった。

(2022/12/4 一部修正しました。)

その1 お終い 

その2へ

「医者に殺されない47の心得」 近藤誠さん死去

医療界から総スカンを食らっていた近藤誠さんが8月13日、虚血性心不全で亡くなられた。ほっとした医者も多いと思う。ご冥福をお祈りする。

近藤誠さんが、有名なのは乳ガンの温存療法だろう。アメリカにも留学して、日本のガン治療に疑問をもつ。つまり、欧米ではすでに病巣だけを取る「乳房温存療法」が当たり前だったが、日本では治癒率が同じなのに無残にも乳房が丸ごと切り取られていた。これを1988年、月刊『文芸春秋』に発表、日本は十何年か遅れて全摘をやめ温存するようになったという話だ。

じじいは、氏の本を何冊も読むファンだった。ガン放置療法は、近藤さんも言うように誰にでも適合するものではないかもしれない。しかし、実際問題として、多くの医者がガンを見つけるとすぐに切ってしまうので、切らなくても良いガン(ガンもどき)まで切っているという感じは非常にする。欧米でガンの死亡率は下がっていると言われるのに、日本はそうでないのは、健康診断やら人間ドックでガンをせっせと見つけ出すのが主因だろうと思う。

とくに高齢になると自然と体力が衰えるので、手術や抗がん剤治療などをすると、延命したとしても、QOL(生活の質)は確実に低下する。

医者は基本的に患者が死なず、延命さえできれば治療は成功だと考えているが、患者は元の健康状態に回復するのが成功だと考えているので、両者の思いの間にはそもそも大きな隔たりがある。 

本当のガンでも、高齢者は「知らぬが仏」で医者へ行かず生活し、具合が悪くなってはじめて医者へ行って「病を得た」ことを知り、もしそのとき痛みが激しく出るなら、緩和療法でモルヒネなどで痛みを取ってもらいながら、のこりの普段の生活を続けるのが、最後まで人間本来の暮らしをする道のような気がするし、本を読んでいると、最後まで痛みが出ず、枯れるように自然死することも多いと書かれている。なまじ治療をするから、生体反応で痛い思いをするというのはアルアルな気がする。

加えて問題は、高齢者の治療費は原則1割負担だが、のこり9割は公的なお金が投入されている。医者の方は簡単に治療しましょうと言うが、患者の方は、もし10割負担であれば、簡単に「治療します」とは言わないだろう。自分の懐は痛まないが、国民の懐は確実に痛んでいる。

日本の医療は民間病院が中心で、公的な病院も独立採算制で、儲けを出さないと存続できない仕組みになっている以上、医者の方には患者をどんどん捌きたいという動機がつねに働いている。今の健康保険制度が、医者にとっていくら薄利で提供されるとしても、多売で儲けを出すことで、国全体で見た無駄は減らないだろう。

MMT的観点から言えば、こうした高齢の患者は1割の負担で気軽に医療を受けられ、医者にとっては、9割の公的負担と合わせた10割のお金が入ることは、医療業界の需要を拡大し繁栄につながっているという良い面はたしかにある。だが、患者にガマンを強いる治療はアダ花だとしか言いようがない。医療分野とは違う、もっと他の分野で公的なお金を投入すべき分野はたくさんあると思う。

以下の二つは、じじいが過去に近藤誠さんに触れたブログだ。よかったら、読んでもらえれば嬉しい。

おしまい(合掌)

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