冬の低い太陽で眩しい!! テニスコートの向きは?

親爺は千葉県のとあるテニスクラブでプレーしている。ところが、この冬の季節は、太陽が夏ほど高い位置ではなく、はるかに低いところにあり、冬の日の午後、余りに眩しくてボールが見えない状況になる。

テニスコートは、こんな感じになる。うまくないのに加えて、ボールが見えないやん!!

テニスコートが一般に、どの方向に作られているのかを調べてみた。使ったのは、GoogleMap (北が上になるように表示される)の写真である。コートの上に赤い線を引いた。それがテニスコートの向き(方角)である。

フクダ電子・ヒルステニスコート
鷹の台テニスクラブ(花見川区)
昭和の森テニスコート
天台スポーツセンター
ローズヒルテニスクラブ(八千代市)
八千代総合運動公園
稲毛海浜公園庭球場
岩名運動公園(佐倉市)
船橋さくらテニスクラブ
松戸テニスクラブ

さすがに東西に向いたコートはないようです。東西に向けるといつも眩しいのでしょうね。

おしまい

2,000円とお安いKPIのハーフナチュラルガット ナチュラルガットのお値段事情など

ナチュラルガットは高いと言われる。具体的にどんな値段なのかネットから張り付けてみた。ことに、今年の物価高の影響を受け、ナチュラルガットも1割程度、値段が上がったように感じる。

一般に使われているところは、こんな感じだと思う。多いのは、下の一番左と真ん中のバボラだろう。値段(性能)に2種類あり、左のTOUCH VSが高く、真ん中のTOUCH TONICが入門用と言われ、その分値段が一番安い。基本的に高いものは、ゲージが細く、かつ、ばらつきがないと言われている。

値段の高いTOUCH VSには、ゲージ125とゲージ130がある。値段の安いTOUCH TONICは、ゲージ135以下と、ゲージ135以上の2種類がある。TOUCH TONICは、DURABILITYと書かれていて、丈夫なのかなと思うが、実際にそれほどの差はない様に親爺には思える。

右のWILSONとその下の段のルキシロン(LUXILON)も良く使われるようだ。真ん中はプリンスである。一番右端の値段の安いのが、バボラのハイブリッド(TOUCH VSとRPM BLASTの組み合わせ)である。

こうしてみると、ハイブリッドが安いのがよくわかると思う。

ガットは縦ガットに使った素材が、フィーリングにもっとも影響を与えるという。そういうことならば、縦にナチュラル、横にポリエステルを張るのが、全部をナチュラルにするより飛びを押さえることが出来、よい打感が残るはずだ。 錦織圭やフェデラーがこの使い方をしていたと思う。 ジョコビッチは、縦にポリエステル、横にナチュラルを使っているはずだ。

アシックスのHPから

ただ、最近はナチュラルを使わず、全部をポリにする選手が多い。しかし、プロ選手の場合、ポリの寿命はわずか数ゲームである。ニューボールになる度に新しいラケットに交換しているはずだ。ボールを潰して打つと言うし、その短い間は、打感が良いのだろう。

我がテニスクラブに、かなりベテランで上級レベルの女性がおり、彼女が言うには、ポリエステルのガットは、2週間過ぎると打感が落ち、やはり、張りあがり直後の打感がベストだと言う。この感覚は親爺も正しいと思う。 

素人は、ガットが切れるまで使うのが一般的だが、ポリを切れるまで長く使うのは、ガットが反発力の無くなったセルロイドの紐のようになっているはずで、たいした弾力性を期待できないと思う。もし、切れるまで使うのなら、ナイロンの方が、テンション維持性能も高く、反発力も残っているように思う。

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ところで、最近売り出されたKPIというラケットショップが販売するナチュラルガットがある。こちらは長さがハーフサイズで2,000円なので、別に好きなポリガットなどと組み合わせてハイブリッドにするのが一般的だろうと思う。

あと、ガットを安く買う方法としては、メルカリもあるだろう。下が、実際にメルカリで「ナチュラルガット バボラ」というワードを使って検索したものだ。メルカリで、辛抱強くウォッチしていると、非常に相場より安い値段で売られることがままある。 

こうしてみると、リアルの運動用具店より、通信販売が安く、さらにメルカリなどのサイトを利用すると、さらに安い場合があるというのがわかると思う。

もちろん、ここに書いたものは2022年12月の一例であり、ネットでは様々なポイントで安くなることも多いし、リアルの店舗がセールなどで安い場合もあるだろう。メルカリでは、送料がまれに受取人払いのこともあり、条件によりさまざまに変わってくる。この記事を100%真に受けるのではなく、各自で確認してくださいね。

おしまい

楽天オープン 行ってきました!

10月5日(水)、有明コロシアムの楽天オープンテニス(東京、ハード、ATP500)へ行ってきました。写真はその時のものです。

怪我のため、全米オープンなどずっと公式戦へ出場しなかった錦織選手ですが、楽天オープンから復帰するはずでした。ところが、錦織選手は相変わらずけがの回復が思わしくなく、直前になって不参加を表明し、ちょっと残念でした。

回線を通じて行われたアメリカからインタビューに答える錦織選手

しかしながら、その前の週の韓国の大会(ユジン韓国オープン(韓国/ソウル、ハード、ATP250))で見事優勝を飾ったばかりの世界ランク41位の西岡良仁選手の試合を見ることが出来ました。この韓国の大会で西岡選手は、世界ランク2位のC・ルード(ノルウェー)と、22位のD・シャポバロフ(カナダ)を破って、西岡自身4年ぶり2度目のATP大会優勝を果たしていました。

西岡良仁(テニス365)

この日、西岡良仁選手は、同33位のM・キツマノビッチ(セルビア)に6-2,6-7 (1-7),2-6の逆転で敗れたのですが、とても白熱した見ごたえのある試合でした。非常に惜しいドロップショットがネットに何球もかかったりして、勝敗に影響したと思います。

西岡選手 VS キツマノビッチ選手

シングルスに負けた西岡選手ですが、この直後、内田海智選手と組んでナイトセッションのダブルスに出場し、キリオス/コキナキス組と対戦しました。こちらも見たかったのですが、あいにくチケットはデイセッション用で、ナイトセッションは見れませんでした。 

キリオス(テニス365)

このキリオス選手(27)といえば、テニス界のヒールで名高いのですが、ウィンブルドンで準優勝するなど今シーズン急に成績が上がった選手でもあります。 西岡選手のYOUTUBEを見ていると、キリオス選手の好成績は、恋人のおかげだろうと選手の間で言われているそうです!!

おしまい

テンションの落ち方 ナチュラルとハイブリッド

テニスラケットにガットを張ってから時間がたつとどの程度テンションが下がるのか興味があり、Tennis Tensionというアプリを使って、20日間計測した。

前回はナチュラルガットのみだったが、今回は、ポリとナチュラルのハイブリッドも試してみた。

結果は以下のとおりだった。張った直後の2日間ほどで、10%前後、テンションがどっと下がり、その後もだらだら下がっていく。ただし、ハイブリッドの方が、ナチュラルより低下度合いは大きく20日後には20%近く下がっている。

計測しながら感じたことは、その日プレーしたかどうかというより、その日の気温が影響している気がした。気温が高いとテンションが低くでるような気がする。

あと、プレーした時の打感だが、ハイブリッドを張った直後の1週間は、非常に良かった。たしかに、プロがガットを張った直後を好むのが分かる。弾きが良く、簡単にラケットが振りぬける。 

ただ、素人である主は、意外とテンションが下がった後でも同じようにプレーできるように感じた。表現が難しいのだだが、結局のところ、好みのテンションを追求するのも重要だが、まずは、しっかり、正しく、ラケットを振るのが重要と言うのが先ということらしい。(汗)

おしまい

ナチュラルガットを長持ちさせるアイデア

テニスを同じラケットで長くプレーをしていると、ガットがくたびれきて、やがて切れてしまう。ポリエステルのガットは一体成型されているので突然切れるが、ナチュラルガットやマルチフィラメントのナイロンガットは、細い糸を束ねて作られているので、この写真のように、ぼそぼそになって切れる。

このガットの傷み方なのだが、写真をよく見ていただくとわかると思うが、メイン(縦)ガットより、クロス(横)ガットの傷み方がだんぜん激しい。

だんだんクロスガットが痛んでくる

ラケットは、基本的に横向きの状態で、ドライブであれば下から上へ、スライスであれば上から下へ振るので、ボールが当たった瞬間に、メインガットが激しくクロスガットをこするスナップバックと言う現象が起こるので、クロスガットが消耗するのだろう。

ただ、ネットで見ていると、正しい打ち方をしているとメインガットが切れるはず、とか書かれていることもある。このあたり、まちまちのようだ。

つまり、メインのガットとクロスのガットでは寿命が違っており、どうも、クロスのガットばかりが痛むのである。

ただし、この現象は、基本的に上級者や体育会のテニス部員など、スウィングスピードの違いが大いに影響するだろう。主のようにのんびりラケットをフラットに振り回している者のガットは、あまり傷みにくいはずだ。

ナチュラルとポリのハイブリッド

ただ、ガットの性能を発揮しながら、長く使いたいという気持ちはだれしもあると思う。

このガットが早く切れてしまう問題を解決(軽減)する方法として、上の写真のように、メインをナチュラル、クロスをポリにするハイブリッドにすることがよく言われる。

しかし、ふと気が付いたのだが、もし自分でガットを張っている場合や、テニスショップの店員さんと親しいなら、あらかじめナチュラルガットを2本張りしておき、傷んだ(あるいは切れた)クロスガットのみを張り替える方法もあると思える。ナチュラルガットは切れるまで使えると言われるから。・・・・まあ、そのうち試してみよう。

ちなみに、2本張りと言うのは、ガットを張る際に、1本のガットで縦横全体を張るのではなくて、2本に切ったガットでそれぞれ縦横を張るという張り方だ。

おしまい

ナチュラルガット 張ってからのテンションの落ち方

テニスラケットにガットを張ると、テンションが徐々に下がる実感はあるが、どの程度下がるのか興味があったので調べてみた。

調べるのに使ったのは、スマホアプリのTennis Tension(課金アプリで960円)を使った。

結論を言うと、ガットを張って、12日間で、10%以上テンションが下がった。これは、最初の2日間の落下が激しく、この2日間だけで、実に8%下がり、その後は下がり方はゆるくなるのだが、まだ下がりそうだ。下のグラフを参照してください。

しかし今のところ、その先は計測していないので、今後の変化については、実績が出たところでまた書きたい。また、ナイロンガットやポリガットも計りたいと思っている。

ガットを張って12日間で、11%テンションが下がった

なお、今回計測に使ったアプリは、 Tennis Tension である。Android用はあるのだが、iPhone用はないようだ。 iPhone用には、Racquet Tune (課金アプリで370円) というアプリが良くできている。

下のスクリーンコピーのように、ラケットサイズ、ガットの種類、ストリングパターン、ゲージの太さなどの条件を入力してから、スマホのマイクに向かってドライバーの柄などでガットを叩いて、テンションを計測した。

Tennis Tension

Tennis Racquet’s String Tension [Android]

おしまい

ストリンギング UKRSA – アラウンド・ザ・ワールド

ストリンギングの第2弾です。

ストリンギングは、縦ガットを張ったら、ラケットの上下が引っ張られて短く、太るように変形するのですが、これを横ガットを張ることで、元のストレスのかかっていない形に戻すプロセスということができます。 

ストリングパターンは、一番ポピュラーなのが16×19(縦16本、横19本)ですが、他にもいろいろとバリエーションがあります。 こうした横の数のが多いラケットの場合、縦より横のテンションを落として張る場合があります。これは、そうすることでラケットの変形を防げると考えるためですが、あまり気にせず、縦横同じテンションで張る場合もあります。

一方、横のガットの数が少ないラケットもあります。主が使っているラケットがそうなのですが、16×15というパターンです。このラケットを縦横、同じテンションで張ると、横の張力が不足し、太りがちになります。 このため、このようなSラケ(このようなパターンのラケットは、ウィルソンにしかなくSラケと呼んでいます。)の場合、横のテンションをかなり上げるのですが、張る順序を変え、縦を残した状態で、横を張り始めることで、縦横のテンション差を減らすことができます。

このテンション差については、縦横の本数以外に、ラケットの形状、丸形、卵型、長方形など、縦横のストリング長が影響するものと考えられます。楽器を考えれば分かりやすいですが、同じテンションでガットを張っても、その距離が長くなるにつれ弱くなるためです。

それでは、Sラケに向いた、UKRSA-ATWをご紹介します。この張り方は、YOUTUBEで多数動画をアップし、ブログでも詳しく説明されているTTOさんを大いに参考にさせていただいています。m(__)m なお、UKRSAの意味は、主もわかっていません。(^^);;

最初は、普通に張っていきます。

メインを最後の1本を残して張ります。ショートサイドは、スタクラで止めます。

ロングサイドも最後のメインを張らずに、クロスを上から2本目から順番に下に向かって張ります。

クロスを下に張る際に、メインガットより2lbs程度上げて張り始め(例えば、メインを50 lbs で張ったなら、クロスを52 lbs で張り始める。) クロスガットの3分の1を張ったところ(6本目)から、テンションを0.5 lbs ずつ下げて張ります。

クロスを下から3番目まで張ったら、最後のメインを張り、スタクラで止めます。

このあたりのテンションの調整は、試行錯誤されるのがよろしいかと思います。

次に、ショートサイドのスタクラを外し、残っている最後のメインを下に張ります。

ショートサイドの残っているメインを張った後、下から2番目、一番下のクロスを張り、タイオフします。

ロングサイドのスタクラを外し、一番上のクロスをはり、タイオフします。

おしまい

テニス ストリンギング J’s Box (アガシ張り)

ストリンギングには多様な張り方があるようで、備忘を兼ねて、なるべく珍しい張り方をアップしてみよう。

今回は、J’s Boxを取り上げます。真偽を実際に確認したわけではないのですが、アンドレ・アガシが張っていたというものです。J’s Box という名前がいいですね!

アンドレ・アガシlivedoor.blogimg.jpから

アンドレ・アガシを知らない人もいるかもしれませんが、1990年代から2000年代にかけて4大大会を何度も勝っているスーパースターです。奥さんが、やはりスーパースターのシュテフィ・グラフで、二人が結婚したら、「どんなどんな天才児が生まれるのだろう?」とか言われていました。

なお、J’SBOXの張り方も、ネットで検索すると何種類もあり、私もこうした記事を参考にさせてもらっています。 J’S BOXは、柔らかめのラケットに張ると、変形に強く、しっかりした打感が得られるとのことです。

普通、ストリンギングの方法は、縦を全部張った後、横を全部張ります。この横を張る際に、上から張る場合と、下から張る場合があります。 これに対し、縦の一番外側(外周部)を残し、横のガットを先に張る張り方のアラウンド・ザ・ワールドと呼ばれる張り方などがあります。 今回紹介するこのJ’Boxは、やはり、外側の縦ガットを残しながら、最後にスィートスポットになる横ガットをテンションを落として張るところに特徴があると思います。

ちなみに、主のラケットは16×15という、横のガットが少ないSラケを使っています。他のラケットの場合には、適宜アレンジしてください。 ラケットにより、グロメットに空いている穴が、ガット1本分しか通せない場合には、タイオフできる場所が限定されますので、この場合は、難しいかもしれませんのでご注意ください。

まず最初は、普通に2本張る。

注意点として、最初のマシンクランプは、反対側のガットを張る際に邪魔にならないように、少し間隔を離して止める。

また、スターティングクランプ(以下、スタクラ)でも、止めておく。

メインのガットを張り進める。

右ロングサイドは、メインを最後まで張ったら、下から2番目のクロスを張り、スタクラで仮止めしておく。

左ショートサイドは、最後のメインガットを1本張らずに残しておく。

右ロングサイドのメインを最後まで張ったら、下から2番目のクロスを張ったところで、スタクラで仮止めしておく。

このとき、ラケットのクロスのガットの本数により、順相、逆相があるので、注意する。

ここは、最大の難所!?なので、しっかり確認してください。

左ショートサイドのクロスを上から3番目から一番上まで張り、タイオフする。

左ショートサイドのタイオフは、保険をかける意味で、スタクラで仮止めしておき、最後にタイオフすることも可です。

スタクラで止めていたロングサイドを、テンションをかけて引き直し、一番下段と下から3番目のクロスを張る。

その後、残っている最後のメインを張る。

最後のクロスを張る。

ロングサイド、最後のメインを張ったら残っているクロスを上から下へと順に張っていく。

この時張るクロスは、これまでよりテンションを7%下げて張る。

この「7%下げる」という記述はネットで見つけたものです。最初に張ったもののテンションが下がるため、ガットは後で張るものほど、強く張られることになります。 中央部を下げて張ることで、余分なテンションをかけずに、スイートスポットができやすいと思います。

おしまい

ナチュラルガットの寿命をのばす!! テニスガット用 潤滑剤 呉工業 ドライファストルブ

こんな風にガットがたわみませんか

(2022/8/18 追記)この潤滑剤ですが、寿命を延ばすということに焦点をあてて書いていますが、ボールを打った時に狙ったところへ飛ぶコントロールも良くなると思います。というのは、ボールを打った後に、写真のようにガットがたわんでいることがないでしょうか。もし、このようにたわんでしまうときは、ボールのコントロールが悪くなるように感じます。

つまり、潤滑剤を塗ることで一瞬ガットがたわむのですが、スピンが掛かってすぐに元に戻るようです。これがすぐに戻らないと、ボールが「どこへ飛ぶのやら、ボールに聞いて。」となるような気がします。

—————————-(ここから前に書いた記事です)—————————-

ナチュラルガットは、パワフルで弾きがよく、テンション維持性能が良いので基本的に切れるまで使える。おまけに、いちばん体への負担が少ないと、いいことずくめなのだが、値段が高くて切れやすいという最大の欠点がある。

このため主は、ナチュラルガットを切らずに、長く使える方法がないかと探してきた。ガットが切れる原因は、打球のたびに縦横のガットが摩擦で擦れ、その部分がやがて切断に至る。要するに、打ち方にもより、スピンをかけるようにこすり上げる撃ち方をして、テンションを上げ、ハードヒットするといちばん切れやすい。

GUTLIVEのHPから

これを緩和する製品がいろいろと市販されている。いちばん最後に写真をアップした。しかし、これらはテニス専用品なので、けっこう割高で、類似品を使っている人が口コミなどでおられることを知り、いまは下の汎用品にたどり着いた。汎用品であれば、もっと色々種類が売られている。別に主は、この会社の回し者ではないのだが、さしあたり、呉工業のフッ素樹脂配合のドライファストルブ(600円程度)という製品を使っている。

実際のラケット面への塗布方法だが、ラケット面の全体に向けて噴射すると、スプレーは、ほとんどがガットのない部分に噴射されてしまう。そこで、ガットの後ろに化粧品用のコットンパフを2枚重ねて、スプレーを受け止めるようにして、反対側から添付の細いストロー状のチューブを使って噴射している。 そうすると、余分な潤滑剤がコットンパフに吸い込まれ、再びこれをまんべんなくガットに塗ることが出来るので、無駄がない(と思われる)。

これを使ってまだ2週間ほどしか使っていないのだが、効果はかなり驚異的で、ナチュラルガットにほとんど劣化がない。ほぼ連日使っているのだが、張ったときの状態をキープしている!! この効用については、またレポートしたい。

こちらは、テニス用の市販品である。他にも色々売られている。下から、ガットライブ(3000円弱)。ストリンググライド(2000円弱)。プリンスのスピンプラス(3000円弱)である。(写真をクリックしてもらうと、よく分かると思います)値段も書いたとおり高いし、入っている容量も少ない。

主が実際に使ったのは、ガットライブなのだが、上部についているフッ素樹脂を塗る部分でガット表面を押さえると、液体がドバッと出て来て、液体の量をコントロールできず、すぐに使えなくなってしまった。 一方、ドライファストルブであれば、300ml入っていることもあり、結構な回数使える。

なお、プリンスのスピンプラスは、成分が水溶性シリコンと書かれており、シリコン製の汎用品も多数市販されている、こちらは、フッ素樹脂製よりも安く、約半分の値段で売られている。そのうち、こちらも試してみようと考えている。

ガットライブ
ストリンググライド
スピンプラス

もし、この記事が少しでも、テニスフリークのお役に立てれば嬉しい限りです。

——- 2021/7/8追記 ——-

フッ素樹脂を含んだ「ドライファストルブ」のあと、シリコン樹脂を使った同じく呉工業の「シリコンスプレー」を使ってみた。こちらはたっぷりと420ml入っていながら、約300円程度とさらに安い。

問題の使い勝手は、すこし、脂っぽい感じがするが、実用的に問題はない。

300円ほど

——- 2022/11/8追記 ——-

こちらの「シリコンスプレー」は、価格の点で安いのだが、「ドライファストルブ」に比べると、かなりべたつきがある。このため、ニューボールを使ってプレーすると、ボールが汚く汚れる場合がある。もし使うなら、十分に余分なべたつきを拭う必要がありそうだ。こうしてみると、「ドライファストルブ」の方が問題がないようである。

おしまい

ストリングマシンを買った! ストリンギング、ストリングスの話

凝り性の主は、テニスのストリングマシンを買って、ストリングスを自分で張りはじめた。この機械が鉄の塊で非常に重い! 

こんな感じの機械です

ネットであれこれ調べると、ストリンギングに関する記事もさることながら、YOUTUBEの動画も数多くアップされており、非常に参考になる。昔、インターネットやYOUTUBEが一般的でなかった時期に、ストリンギングを始めたという友人は、簡単な説明書しかなく、苦労して張り始めたという。 そういう意味では、今はありがたい時代だ。

赤枠の中、うっすらマーカーしたのが目飛ばし

しかしながら、このストリンギング、結構難しくて、何回も上の写真のように目飛ばしをしてしまう。目飛ばしというのは、ガットの目が上下に交互にならず、同じ目を繰り返すことをいう。自分は器用だと思っていたのに情けない。メガネを外しても、昔のように目が見えていないと感じられ、目が交互になっていない部分ができてしまう。(とほほ)

ノットがうまく行かなかった!

また、最後に結ぶ(タイオフ)のだが、これも結構難しい。上の写真は、結び目(ノット)に失敗、あわてて力技で上から再度結んだところである。こうなると、直前に張ったストリングスが緩んでしまう。スポーツ量販店などでは、さまざまなストリンガーさんが張られておられるものの、技量がこの域に達するのはなかなか大変である。(とほほほ)

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さて本題のストリンギングとストリングスである。

ラケットのストリングスは、縦(メイン)と横(クロス)からなり、必ず縦を先に張り始める。これは、横から張り始めると、張力でラケットが壊れてしまうというこだ。

ストリングスの張り方にはいろいろな種類があるのだが、一般的には、縦を張り終わってから横を張ることになる。中には、ぐるっと縦糸と横糸の一番外側の周りを張らずに、最後に張るアラウンド・ザ・ワールドと名付けられた張り方もある。

YOUTUBEでストリンギングの動画をたくさん見せてもらったTTOさんという方の理論をもとに、主なりのストリンギングの考えを整理したものを要約する。YOUTUBEには、多くのストリンガーさんの動画がアップされているのだが、横ガットのテンションなどは企業秘密にしていることが多いと感じる。その点、このTTOさんはその当たりのノウハウをオープンにしてくださっているように感じ非常にありがたい。

http://taibowto.cocolog-nifty.com/blog/ ←TTOさんのブログ

① ラケットは、縦を張り上げた段階では、上下に縮んで、左右に膨らんでいる。この左右のふくらみを横のストリングスを張ることでもとの姿に戻すのが、ストリンギングのプロセスである。また、ラケットは、形状や剛性などの特性がモデルによって様々なのだが、上部が固く(剛性が高い)、下部はしなる構造のため軟らかい(剛性が低い)のは、共通している。

② また、縦、横とも、ストリングスを張り進めていくにつれ、最初に張った部分は、後から張られた部分により、さらに圧縮が進むため、テンション(引っ張り強度)が下がる。この下がったテンションで、ラケットの一番幅広の部分である中央部分が、スイートスポットになる。

一般的には、ラケットの中央部分が縦横とも長さが長く、したがって、テンションは低いため、柔らかい打感のスイートスポットになる。ただし、スイートスポットが上の方にある方が、ラケットをスイングした際に、遠心力をもっと利用できる。このため、スイートスポットを上に持ってくる張り方などがある。

③ 前述したように、剛性(ラケットの固さ)が上部と下部で違うため、横のストリングスは、上から張った場合と、下から張った場合では、違う張り方をする必要がある。つまり、上から張った場合に、同じテンションで下まで張ると、下の部分で強く引っ張りすぎになるため(ラケット下部が細りすぎる)、下の方を張る際にはテンションを下げる必要がある。 逆に下から張ると、最初に張った下の部分は、自動的に細ってテンションが下がるため、同じテンションで張っても問題はあまり生じない。

下の写真は、ラケットの横ストリングスだけを切ったものを通常のラケットに重ねてみたものである。上の縦ストリングスしか残っていないラケットは、上が下に短く、左右に長いように見える。同じものであるが、2枚目は少し拡大しながら撮ったものだ。 これらを見ると、縦ストリングスだけを残した状態では、たしかに歪んでいる。(写真をクリックすると拡大されます。)

上のラケット 横ストリングスを外したところ。
同じ。少し拡大した。

次に、ストリングスだが、種類がいろいろあり、それぞれに特性がちがう。

素材としては、牛の腸を使った「ナチュラル」と、「ナイロン」「ポリ(ポリエステル)」の3種類がある。さらに、ナイロンには細かい繊維を束ねた「ナイロンマルチ」と、丸く太い「ナイロンモノ」の2種類に分かれる。これらは、それぞれに違いがある。 簡単に言ってしまうと、性能が高いが、値段が高く切れやすいナチュラル。ナチュラルの打感を目指して開発されたナイロン。近年よく使われる、なかなか切れないポリである。

主がブラジルにいたころ、グーガ(GUGA)の愛称で呼ばれるグスタボ・クエルテンという大英雄の選手がいた。彼は、1997年の全仏オープンにランキングの下位で出場し、ラケットを2本しか持っていなかった!のだが、優勝する。優勝したコートに大きなハートマークを描き、その中で寝転んで喜びを表し、ブラジル中が大騒ぎになった。 その彼が使っていたのが、まだ当時誰も使っていなかったポリのストリングスである。このポリのストリングスを使い、ボールを潰す新しい打法で、彗星のように現れた。これが、ポリが注目を浴びたきっかけである。

全仏を3度優勝したブラジルの英雄グーガ

プロ選手の場合は、試合中に何度もラケットを交換する。試合では、最初7ゲーム、後に9ゲームごとにニュー・ボールに交換する。このタイミングでラケットを交換する選手が多い。これは、スピード、威力の出るニュー・ボールに負けない状態にしたいというケースもあるだろうが、基本的に、ストリングスは張った直後が一番性能を発揮するからだ、と言われる。

ところが、アマチュアの世界では、ストリングスの張り替えはお金がかかるので切れるまで使う、というのが一般的だ。

だが、主は、正しいスイングをしているのに、打ったボールがネットの白帯に際どく引ってしまう場合、多くはストリングスのせいではないかと睨んでいる。際どいアウトも同じだ。

プレイヤーは、状況に応じ、過去の経験に基づいてラケットを振り回しており、それは結構正確だと思う。しかし、ストリングスの経年劣化や、気候や気温の変化により、望ましいストリングスの状態から遠ざかっていることも多いだろう。プロのよう簡単にストリングス、テンションをアマチュアは選べないないが、あまりに頓着していない気がする。

主が考えるアマチュアの問題点は、次のとおりだ。

① 前に書いたが、ストリングスは、本来、張った直後が一番性能がよく、打感が良いはずのものだ。ストリングスは、張った直後からテンションが落ち始める。1球打つごとにテンションが下がると言っていいくらいだ。 テンションの落下率は、ナチュラルがもっとも少なく、ナイロン、ポリの順に大きくなる。特にポリのテンション落ちは激しく、1週間ほどで何割も下がる。 完全に伸び切ってこれ以上伸びないガットは、弾力性を完全に失い、弾力のないトランポリンのようで、腕力だけで打つことになる。

このため、ポリの寿命は非常に短く、長く見積もって1ヶ月。ナイロンであれば、寿命は3ヶ月。一方、ナチュラルは切れるまでOKである。

素人が、性能の落ちたなかなか切れないポリを使い続けるというのが、一番の問題だと主は思う。プロであれば、ポリはひと試合限りだし、腕力のある体育会の学生なら、ラケットを振り回してストリングスを切り、1週間程度で交換するためのものである。 しかし、ボールをこすって打つタイプの素人が、ストリングスの交換を嫌って、切れにくいポリを選んで使い続けていることが多い。

体育会の学生がするテニスのレベルと素人のウイークエンドプレイヤーではスイング速度が違い、ストリングスも選び方が違ってくる。例えば、スイングスピードの非常に速い大坂なおみ選手や腕力のあるナダル選手は、ポリを愛用しているのだが、多くのプロ選手は、ナチュラルを主体にしている。

しかし、素人が、クエルテンや大坂やナダルのように、ボールを潰すような打ち方をするのは難しい。素人にとっては、価格の点と体への負担の点から、ナイロンを選ぶことが多いと思うが、できればナチュラルを選ぶことが、最後まで性能が落ちないことと、体への負担がもっとも少ないので、最良の選択肢になると思う。

② ストリングスは、気温によっても結構左右される。真夏はストリングスも緩みがちになるので、テンションを上げる必要がある。冬場でも、日差しのある暖かい日と日差しのない酷寒の日ではかなり違ってくる。昨日調子が良かったストリングスでも、今日は具合が悪いということがある。 また、体調によって違ってくる。ラケットを振り回す元気のない日は違う。

③ ストリングスのテンションは、ラケット面の大きさにもよって変わってくる。楽器に張る弦と同じで、同じ50ポンドで張った場合、フェースの大きなラケットでは緩く、小さなラケットでは、強く張り上がる。

つまり、小さなフェースのラケットの打感を大きなフェースで得ようとすると、より高いテンションで張る必要がある。

④ ラケットは、一般的に、縦より横の数が多く、16✕19、18✕20というラケットが多い。しかし、横のほうが少ない16✕15、18✕16などのS(スピン)ラケットもある。

ラケットの形状は、卵型、涙型、YONEXの長細い形といろいろあるが、どれも縦長であり、横のストリング数が多く、縦横似たようなテンションで張ったときに面全体の圧力が正しくなる。しかし、横のほうが少ないS(スピン)ラケットは、数が少ない分、横のテンションを高くしないと面圧が下がることになり、打感が変わってくる。

⑤ ボールは、ナチュラルが一番良く飛び、打感の点で優れているのだが、高価で切れやすいという難点がある。これは、縦横のストリングスが交点で擦れるために起こるのだが、緩和する方策がある。

一つは、ハイブリッドで、縦ストリングスをナチュラル、横のストリングスをナイロンなどを組み合わせると、摩擦が緩和され、弱いナチュラル・ストリングスが切れにくくなる。 プロは横ストリングスをポリにする場合が多いが、彼らのストリングスは、一試合限りを前提にしているので、素人がナチュラルを長く使いたいという趣旨であれば、横にナイロンを張ると、ナチュラルの打感を残したまま、摩擦が減り長持ちする。

もう一つの方法として、ストリングスの滑りを良くする潤滑剤をストリングスに塗るという方法がある。テニス小物を発売する会社から何種類か、発売されている。下は、ガットライブとという製品である。ストリングスの滑りを良くし、寿命を長持ちさせ、さらにスピンがかかりやすくなるスナップバック(「ぱちんと弾く」という意味)の効果があるという。

ガットライブ

主は、上のテニス用品が、結構な値段(約3,000円)するために、同じフッ素樹脂配合の下(約600円)を使っている。こちらは汎用品なのでお安い。

ドライファストルブ

おしまい

 

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