映画「クレッシェンド 音楽の架け橋」見てきた。内容は凡庸、音楽は最高!

音楽映画は、映画館で見ると音響が良いし、音楽のハイライト集のように一番いいところばかりを流してくれる。これで、筋や物語が面白ければ言うことがない。

そんなで、〈クレッシェンド 音楽の架け橋〉という映画を見てきた。結構政治的な映画で、パレスチナとイスラエルの若者が一つのオーケストラを作り演奏するという映画である。しかも、このオーケストラの指揮をするおっちゃんスポルクはドイツ人で、両親がユダヤ人虐殺のホロコーストの片棒を担いだという設定である。

この映画は、ユダヤ人の大指揮者、ピアニストのダニエル・バレンボイムが、こうした民族融合の試みをしており、それがもとになっているということだ。

「音楽は世界をつなぐ」とか「音楽には国境がない」というような綺麗ごとが言われることがある。

しかし、音楽が共感や感動を引き起こすにしても、父や母、兄弟や姉妹が殺された、アラーの神を信じている、ユダヤ教を信じているという背景の違いや憎しみがあれば、音楽の演奏をつうじて、心をひとつにするのは難しいだろう。

以下は、公式サイトのコピペである。

世界的指揮者のスポルクは、紛争中のパレスチナとイスラエルから若者たちを集めてオーケストラを編成し、平和を祈ってコンサートを開くという企画を引き受ける。オーディションを勝ち抜き、家族の反対や軍の検問を乗り越え、音楽家になるチャンスを掴んだ20余人の若者たち。しかし、戦車やテロの攻撃にさらされ憎み合う両陣営は激しくぶつかり合ってしまう。そこでスポルクは彼らを南チロルでの21日間の合宿に連れ出す。寝食を共にし、互いの音に耳を傾け、経験を語り合い…少しずつ心の壁を溶かしていく若者たち。だがコンサートの前日、ようやく心が一つになった彼らに、想像もしなかった事件が起きる――

https://movies.shochiku.co.jp/crescendo/ ← 上のYOUTUBEと同じものです。

<ネタバレの感想>

ネタバレになってしまうが、このパレスチナ人とユダヤ人のオーケストラの合奏は、みんなの努力の甲斐あって、かなりいいところまで行く。

しかし、パレスチナ人の男のクラリネット奏者とユダヤ人の娘が、恋に落ちてしまい、悲劇が起こって男は死んでしまって、2つの民族の合奏の発表はできなくなる。 

失意の中、ユダヤ人、パレスチナ人の両者が練習先のスイスから帰国する空港の待合ターミナルで、ガラスの壁を挟んで、飛行機を待っている。彼らのひとりが何を言うでもなく、バイオリンの弓のお尻で、ラベルのボレロの特徴のあるリズムを叩き始める。コツ、コツ、コツ。何の曲かすぐに察する団員たち。

ラベルのボレロは、一定のリズムが続く中、小さな音で始まり、少しづつ「クレッシェンド」する曲だ。やがて、フォルテッシモになる終曲で、突然崩壊する。そんな曲だ。

他にも、バッハのヴァイオリン・パルティータ、ヴィヴァルディの四季の冬、パッヘルベルのカノン、ドボルザークの新世界など有名な曲がながれ、とても楽しめる。ヴィヴァルディの四季の冬は、バロック音楽とは思えない変わった解釈で、とても刺激的だった。

やっぱり、映画館の音響は素晴らしい。まるで生の音みたいだ。

おしまい

再上映「痛くない死に方」「けったいな町医者」見てきた

尼崎に長尾和宏さんという医師がおり、お昼のテレビのワイドショーに出て、コロナの対応方針について熱く語っておられた。今年(2021年)の夏ごろだったと思うが、デルタ株が蔓延しPCR検査で陽性者が多数発生したにもかかわらず、医療施設に収容しきれずに、自宅待機を余儀なくされていた時期と思う。

この長尾さんの主張は、コロナの分類を2類から5類に変更することと、治療薬として、イベルメクチンの使用を認めることの2点だった。イベルメクチンというのは、北里大学大村智さんがノーベル賞をとった薬で、アフリカや南米で広く使われ、動物用にも使われている。

ところが、この発言は日本の『感染症の専門家たち』から完璧に無視され、長尾医師は医者の世界で、完全に孤立した存在になる。

そんなで主は、長尾さんのコロナについてのYOUTUBEを見たりしていたのだが、たくさんの著作とともに、医療をテーマにした映画もあることを知った。

それが、「痛くない死に方」と「けったいな町医者」である。

始まるころには、もう少し増えた。観客の平均年齢は、80歳に近いかも(東京都写真美術館)

だれしも歳を取って高齢になると、死ぬのは仕方がないが痛い思いをしたくない、というのが一般的だろうと思う。また老いぼれて、オシメをして下の世話で、家族に迷惑を掛けたくない、というのも普通だろう。

医者たちが、庶民に手の届かなかった時代、つまり太平洋戦争より前の時代は、便所に行けないような年寄りは、食事介護され食物を口に放り込まれることもなかったはずだ。生命活動が自然に低下した年寄りは、寝たきりとなり、ぼんやりとなって意識が低下して、まもなく死んでいったはずだ。死ぬ間際には、脳内ドラッグ(ホルモン)が出て、幸福な夢を見ながら動物は死ぬ。

臨死体験の謎を解く「脳内ドラッグ」 死の直前30秒間に放出

ところが、この死ぬ間際のまどろみを破るものが出てきた。現代の医者である。医者たちは、患者が死ぬことを敗北と教えられる。患者がオシメをして、ベットで意識を失っていても、それが勝利だという教育を受けている。そして点滴で過剰な栄養を補給するため、患者は最終的に溺死する。溺死では、脳内ドラッグは出ない。

この二つの映画は、そんな話です。

おしまい

菅政権批判映画《パンケーキを毒見する》

この暑い中、《パンケーキを毒見する》を見てきた。

なかなかおもしろかった。まだ上映されているので、興味のある人は、ぜひ行かれると値打ちはあると思います。

この 《パンケーキを毒見する》 という映画のタイトルの理由を解説すると、酒を飲まない甘党の菅氏が、首相に就任した時に、パンケーキを食べてみせ、若い女性などに「元号が変わった時に、あの『令和』って書いた札を持ってきたおじさんが、パンケーキが好きなんだって!」と好評だったらしい。それを揶揄したものだ。

Twitterから

しかし、多くの人は、安倍政権、菅政権と続くこの8年間の政治にネガティブな印象を持っていると思う。

それは、安倍政権では、モリカケ、桜を見る会、消費増税、黒川東京高検検事長定年延長問題など、菅政権では、東北新社の放送利権、学術会議、コロナ対策、オリンピック開催など、どちらの総理もろくにに説明せず、菅総理に至っては、安倍政権時代にずっと官房長官だったから、ある意味、同じ穴の狢、一蓮托生である。

主は、「こいつら、日本語を壊しとる!」と思っている。具体的な説明なしに、「安心・安全」とか「しっかりやる」「総合的に判断する」とか、言ってすまそうとするからだ。

先日は、《「謝らない謝罪」が日本で蔓延している》という記事が、ニューズウィーク日本版に乗った。菅総理は、しょっちゅう謝罪しているが、これは、うわべは謝罪しているが、問題になったことを謝罪しているだけで、中身について謝っていない、逆に肯定し続けているというものだ。

<「誤解を与えたのであれば申し訳ない」とは、形を変えて加害を繰り返しているとすら言える言葉だ。ホテルから保健所、政治家、首相まで、そんな「謝らない謝罪」が多過ぎる>

https://www.newsweekjapan.jp/mochizuki/2021/07/post-8.php

実際にこの映画を見る人は、おそらく高齢の人が多いのかもしれないが、若い人に見てもらいたい。若い人は、政治が何かを学校で教わらないし、ダサいと言われるのが世間の空気なので、政治の議論などしない。それで、何にも分かっていない人が多い。

日本では、言われたことをそつなくこなす従順な人材を育てようとしているとしか思えないが、言われたことを従順にこなすより、言われずとも自分の発見を貫く人材が求められている。協調性のある団体プレーより、変人の独創性が、ブレークスルーをもたらすのが明らかだ。それには、日本の教育はフィットしていない。みんなで、強いものに忖度し、発言しない。

いまや、日本の多くの指数が、OECDで最下位であり、それどころか、世界中でも最下位な指数も多い。

ひとつだけ、この映画を見て恐ろしいと思ったことは、官房機密費である。この映画に出てくる官房機密費は、1日当たり307万円(この8年半では、100億円。つまり毎年10億円!!が使われているのだが、使途を明らかにする必要がなく、官房長官が好き勝手に使える。この映画で示唆されているのは、これを私的な権力の増大に使っている恐れである。

官房機密費は、テロなどで人質になった邦人の救出など、支出したこと自体を伏せる必要がある事態の時に使われるというのだが、そんなテロのような事件はしょっちゅう発生しないし、政権が自分の権力の増大に使っているとすれば、明らかな背任行為であり、犯罪だ。

<官房機密費、菅内閣で5億円 加藤長官「説明は控える」← 朝日デジタル>

https://www.asahi.com/articles/ASP1Y6GB0P1YUTFK017.html

おしまい

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