いま、日本は行く末を左右する剣が峰にある!!

今、われわれは、日本が30年来の不況から成長へと回復できるかどうかの瀬戸際にいる。そして、われわれが持つ金融資産も非常に危うい状態にある。つまり、株や投資信託が暴落する可能性がある。

日本には二つの進行中の大事なトピックがある。一つは、下に引用した国債の60年償還ルールと防衛費増税の問題であり、もう一つは、この4月8日に予定されている日銀総裁交代による金融政策の変更があるかどうかである。

日本経済はもちろん悪い。30年来のじり貧状態が極まっている。 おまけに、コロナで被害を被ったところに、ウクライナで戦争が始まり、グローバリズムは終焉した。つまり、前提である自由貿易が極めて怪しい。

ヨーロッパの経済は大インフレであり、そもそも以前から悪い。アメリカも過去にないほどのインフレが起こっている。この欧米などは、コロナで減税と財政支援を積極的にやってきた。そこへ、ウクライナ戦争が起こって、エネルギーや小麦などの価格が暴騰し、デマンドプル・インフレとコストプッシュ・インフレが同時に起こっている。

デマンドプル・インフレというのは、国民の側に所得アップなどがあり、それが需要を増やしインフレになる、普通というか、望ましいインフレのことだ。他方、コストプッシュ・インフレというのは、戦争や災害などにより供給量が減り、輸入している場合にはそのもののコストのみならず、それらを使った製造費なども上昇して、インフレが起こる。これをコストプッシュ・インフレと言うのだが、戦争や災害は、国民にどうしようも出来ず、従来の経済学では解決不能と言われている。悪性インフレである。

アメリカは急激に金利を上げ、世界中を通貨安に陥れたが、コストプッシュ・インフレに対する利上げは、国民には間違った政策であり、資産家の救済であり、アメリカの不況は長引くだろうと言われている。 

日本で起こっているのは、コストプッシュインフレである。

中国も当然悪い。ゼロコロナ政策で生産が落ち込み、何より、西側諸国からデカップリング(切り離し)政策を取られ、これまでのようにグローバリズムの最大の恩恵を今までのように受けられない。 韓国も通貨安が起こり、不動産バブル崩壊が懸念され悪い。この国はなにより政治が不安定だ。 要するに世界で調子のよい国はどこにもない。

日本が30年間の不況を続けてきた原因が少しづつ理解されてきた。つまり、政府による通貨の供給不足である。

この大問題を解決できるかどうか、大きな試練が瀬戸際まで来ている。日本は、国債60年償還ルールというのを世界で唯一持っており、これを止めれば毎年16兆円以上好きに予算を使えるのだが、これを自民党と政府で見直しの検討をしている。もちろん、バックには大反対する財務省がいる。

もう一つのトピックは日銀総裁の交代で、金融緩和策を見直して、金利を上げるのかどうかである。日銀が昨年12月末、突然、0,25%から0.5%へと長期金利の誘導幅を見直したら、日経平均が1,500円下がった。これで分かるように、日本で金利を上げる(日銀が、政策変更でないと言ったのだが、世間は利上げと受け止めた。)と景気をさらに冷やすので、不景気は続くのだが、金利が上がった方が都合の良い関係者は大勢おり、主流派の経済学者やマスコミがそうだ。

つまり、あまりに問題の多い日本経済なのだが、この二つの行方いかんで、日本はさらに沈没するか、浮上のきっかけをつかめるのかという剣が峰にある。それだけでなく、気を付けていないと、金融資産が暴落して国民が損害を被りかねない状態にある。

防衛費倍増に必要な「5兆円」教育や医療に向ければ何ができる? 自民提言受け考えた(東京新聞)親爺は新聞も不安を煽るだけでなく、もっと勉強して欲しいと思っている。

おしまい

【衝撃的展開!!】なぜニュースにならない?防衛増税問題での党内議論の全貌!財務省が事実上、従来説明を撤回した!(西田昌司ビデオレター 令和5年1月20日)
いよいよ追い込まれた財務省が本気で動いてきました【増税/ニューソク通信/須田慎一郎】

日本政府の借金は1200兆円。なぜお金を刷って返済しないのか? 60年国債償還ルールは? その2

日本政府が発行した国債の残高は、政府による通貨発行の残高(履歴)の意味しかない。この残高は、経済の発展に必要なものであり、どこの国も年々経済成長するので増えていくのが当たり前だ。ところが、30年間ゼロ成長な日本だけが国債の残高を減らそうとしている。こんなことをしていては、不景気が続くのは当然の結果としか言いようがない。

国債の発行は「子孫につけを残す。」とかいう財務省の宣伝は、このままでは日本を滅ぼす狂気の沙汰である。

つまり、前回のブログで、日本は「60年国債償還ルール」をやっていないのに、ルールがあると書いた。 次の左の円グラフの赤枠で囲んだ「債務償還費167,561億円(16兆7,561億円)」と書かれているのが、2023年度予算に計上されている正体だ。 実際にはこのように歳出で国債残高を消去(償還)していない。だが、これだけ計上しているので、16兆円分、割合で言うと14.6%、他の予算を圧迫している。

14.6%、これだけ他の予算を増やせれば、どれだけのことが出来るか、考えて見ると良い!!

財務省のHPから

次の絵は、財務省が子供向けに作ったHP「キッズコーナーファイナンスランド」とというところにある「ワニの口」の説明である。黒い線が歳出、青い線が歳入で、両者が年々「ワニの口」のように開いているという説明なのだが、こうして財務省は子供たちにも危機感を煽っている。同じように、若者相手に同じ「金融教育」をはじめている。

だが、この図は、毎年の「債務償還費(2023年度は16兆7,561億円)」がなければ、「ワニの口」は平行となり開かない。財務省のでっち上げだ。日本の経済運営に、何の問題もないわけだ。

具体的な「60年国債償還ルール」の説明は、この西田昌司参議院議員の動画を見てもらうと、このことがよくわかる。また、財務省主導の増税案が自民党の中でどのように考えられているのかよくわかる。

「国債償還ルール」見直し議論!『市場の信認』に隠された本質は、国際金融資本によって形成されたルールだ!!(西田昌司ビデオレター 令和5年1月13日)

西田議員は、この動画の後半でさらに、非常に重大な指摘をされている。 というのは、アメリカのFRBやイギリスのイングランド銀行は、民間銀行で、株主はロスチャイルドをはじめとする国際金融資本家であ。その中央銀行が持つ資産から生じる利子や配当などの利益は、株主のものになる。また、この中央銀行は政府から独立をしており、政府が行いたい政策でも、中央銀行が賛成しなければ実現できない、と言われている。

ところが、日本はと言えば、日本銀行も株式会社であるのだが、株式の55%は政府所有であり、日本銀行法により生じた利益は国庫納付(政府のもの)になる。(日銀法第53条)

つまり、国債残高が上がっていくと、財務省は「国債の信認が失われる。」と主張するのだが、誰に信認されるのかと考えると、ステークホルダーである国際金融資本である。ところが、日本の場合は、中央銀行が民間銀行ではない。このために、どれだけ国債発行して通貨発行しても、(供給力の範囲であれば、インフレも起こらず)何の問題もない。「マーケット(国際金融資本)の信認を失うことがない。」と言われている。

ここで大きな疑問が解けた気が親爺はした。

日銀はイールドカーブコントロール(YCC)という金利誘導策で金利をターゲットに固定している。ときどき、外国の投機筋が、日本国債をカラ売りし、国債を暴落させて大儲けを企むということがある。昨年もあったし、今、日銀がターゲットの幅を、0,25%から0.5%へと拡大させ、利上げと解釈したマーケットは、長期金利が上がり始めている。これを見て、海外の投機筋は毎度の失敗に懲りず、再びカラ売りをしており、日銀は過去最高の額の国債の買い入れを週明けもすると宣言したとニュースで言っていた。

昔から海外の投機筋が日本国債の空売りをして、国債を暴落させて利益を上げようと企むんできた。だが、いつもこれは失敗し、未亡人製造機(Widow Maker)と言われてきた。これが繰り返されている。

他方、イギリスでは首相がインフレのさなかに減税を発表し、マーケットで国債売りが殺到、ポンド急落する事態になった。そのため、トラス首相からスナク首相へと交代が起こった。現在は、スナク首相の緊縮政策で落ち着いているのだが、今後どうなるかというところだ。

https://jp.reuters.com/article/sterling-analysis-idJPKBN2QS07Y ←ロイターの記事

だが、親爺は、なぜイングランド銀行は日銀と同じ、YCCをやらないのかと不思議に思っていた。なぜ国債の買い支えをやらないのか。

結局、日銀はほぼほぼ政府と一心同体、ところが、民間銀行の海外は政府と中央銀行の利害が一致していないのではないか?と思う。通貨を発行する中央銀行が、民間であれば、その勢力の利益を第一に考えるだろう。

おしまい

「日本の権力を斬る!」その2 「強いものはより強く、弱いものからむしり取る」郷原信郎弁護士と安藤裕元衆議院議員

親父が普段楽しみに見ているお二方、郷原信郎弁護士と、安藤裕元衆議院議員が、消費税をテーマにした動画の2回目をアップされている。その名も「強いものはより強く、弱いものからむしり取る」である。

なにしろ、消費税は良くない。日本30年来のデフレの原因は消費税と言っていいくらいだ。

この前の動画では、消費税は「預り金」ではないという指摘だった。これは、入湯税やゴルフ税は受益者が実際にお金を温泉やゴルフ場に預け、それをその事業者(=特別徴収義務者)が税務署に支払うというものだが、「消費税」は違うということである。つまり、入湯税やゴルフ税の課税客体は、受益者である個人である。ところが、他方、「消費税」の納税義務者はあくまで事業者で、消費者は課税客体ではない。

「消費税」を財務省は、まるで消費者が負担した税を事業者が預かっているように言い、「預り金性質の税金」と言ってきた。つまり、財務省の言うのは、預り金だが、預り金ではない。このレトリックは非常に巧妙だ。 消費税の裁判では、財務省ははっきり「預り金」ではないと言い、単に事業者が売値と買値を決めただけだと主張しているという。

消費税の納税方法は、利益と人件費に税率を掛けたものを支払うという義務を定めたものだという。

これは、つまり赤字企業であっても(利益(赤字)+人件費)×税率=納税額となる。例えば、赤字が50万円の会社が100万円の人件費を支払ったとすると、その期の消費税額は、((-50)+100)×10%=5万円となる。つまり、赤字企業であっても、5万円をどこからか工面して支払う義務がある。

このとき、人件費というのは社員(正社員)に支払った人件費を言う。この意味するところは、正社員ではなく、人材派遣会社の派遣職員や、個人事業者への委託(例えば、ウーバーイーツの配達員、委託会社のドライバー、フリーランス)に対しては、消費税計算の対象にならない。

この違いにより、消費税の仕組み自体が、正社員から派遣職員、個人委託へと労働者を移動させる働きを生じる。つけ加えると、企業側は労働者を委託契約にするなら社会保険料も負担する必要がない。

これまで、非正規職員の比率が年々、増えてきたのも、こうした背景があったからですね。

また、この「預り金」ではないということは、個人商店など客から消費税を受け取りながら、消費税の特例措置を受け納税していないことに対して、「益税」だという批判があるのだが、この指摘も間違っているということになる。

安藤裕チャンネルから このおふたり、「政府の赤字はみんなの黒字!」をキャッチフレーズに、漫才の登竜門であるM1の予選に出られました。

この動画の安藤裕前衆議院議員は、物の値段の決め方が、「適正な製造原価に、適正な利潤を加え、それに消費税率を加えた額が売価になる。」というのは、どこにも証拠のない幻想にすぎないという。売価は、単に売主と買主の力関係で決まるだけであり、力関係がつよければ、売価に消費税額を上乗せして販売できるが、弱ければ買主の言値で売るしかない。しかし、消費税法はそこから納税義務者である事業者に決まった額の消費税の納税を求め、納税できなけければ強制執行さえできる。

つまり、商品の買い手である消費者は、商品価格に消費税を上乗せして支払ったという気分になっている一方で、商品価格に消費税を転嫁できない事業者は、タコが自分の足を喰うように、利益の額を減らしながら、定められた額を国に納付させられる。当然ながら、その納税額は税率が上がるたびに増えていく。

あと、トヨタを例に出して申し訳ない(親爺はトヨタが日本で数少ない巨額の税金を納めて、もっとも社会貢献している企業だと思っている。)が、こうした輸出事業者は、消費税の計算が、基本的に《売り上げに含まれる消費税-仕入れにかかる消費税》となっているので、計算の結果がマイナスになる。このため、消費税の還付を受けることになる。 これが、輸出事業者に対する輸出補助金だと揶揄されることがある。 同じようなことは、国や地方公共団体、関連法人にもある。こうした団体は、事業の実施する際にもちろん消費税を支払うが、それに見合う収入は、税金や補助金、交付金などの特定収入である。これらは例外規定が設けられ、消費税は還付されないのが原則だが、一部では還付している。

おなじく、自民党の中で消費税反対を唱えておられる西田昌司参議院議員によると、欧米で消費税にあたるのは、付加価値税であるが、これは日本が最初導入しようとして大反対された売上税とのことである。この付加価値税(売上税)の意味は、付加価値税は事業者の売り上げに課せられる税金で、法人税を納めない赤字企業を除き、利益分が出ている企業に付加価値税を課す第2法人税のような税の性質であり、赤字企業にも負担を求める消費税と違うということである。 

つまり、世界中で法人税の減税競争が起こっているものの、実際のところは、法人税を付加価値税の両方を法人税だと考えると、諸外国の法人税はいまなお高く、日本の法人税はむしろ安いということになる。

おしまい

あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」  その2

今回は、この本に書かれている帯と、この本を読もうと思った契機を紹介したい。

まず、この本の帯に書かれている推薦文の1人目、馬渕睦夫氏の引用。馬渕氏は元ウクライナ大使である。

「本書が東西冷戦最中の1979年に刊行されたのは、奇跡と言えます。当時ソ連を信奉してやまない日本の左翼とは、ユダヤ思想のエピゴーネン(承継者)であることがばれてしまったからです。本書を読めば、わが国の国体の神髄「君民一体」こそ、最先端の民主主義体制であることに誇りを持てるはずです。」

も一人は、東北大学の田中英道教授である。田中教授は、西洋美術史を研究する歴史学者である。

「戦後、日本を占領したアメリカといいGHQといい、その中核はユダヤ人であることを如実に示した好著である。40年前、この本が出た時、買い求めたが、これを左翼の論壇が抹殺してきた。こうしたユダヤ人の懺悔を聞きたくなかったのだろう。なぜなら、日本の論壇こそ、左翼ユダヤ人たちが支配してきたからだ。」

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次のYOUTUBEは、この本を紹介した西田昌司自民党参議院議員である。この西田議員は、財政再建を唱える議員の多い自民党の中で、財政支出拡大、プライマリーバランス廃止を訴えるリーダーの一人で、財政政策検討本部本部長をされている。

西田議員が主張するのは次のようなことだ。 日本がこの30年間経済成長が出来なかったのは、財政法第4条に赤字国債を発行して通常予算の不足を埋めてはならないと書かれている。それが、憲法9条の武力放棄と合わせ、再び日本に戦争を起こさせないようにしたGHQの策略だと言う。

ここで日本に再び戦争させない、平和国家にすると言えば、非常に聞こえが良いが、内実は、武力を持つような経済力を日本に二度と持たせないという意図が背後にある。

「しかし、日本は敗戦後、朝鮮戦争を契機に高度成長を果たしたではないか?!」という指摘が出るだろう。

これには、アメリカの政策転換があった。当時アメリカは、ドッジラインなど緊縮財政を日本に進め弱体化させようとしていたが、東西冷戦でアメリカが不利になり始めたことにより、アメリカの政策がレッド・パージ(赤狩)へと180度政策転換される。同時に、朝鮮戦争の勃発により日本の景気は回復し始める。この景気回復は、日本の高度成長期へと続いていくのだが、この時の成長は、民間企業が銀行から多額の借金をして大きな設備投資をした。つまり、日本政府は、国債発行を原資に財政支出をする必要がなかった。それでも政府は税収を増やし、経済成長も達成することが出来た。このため、財政法第4条は問題とならなかった。

ところが、バブル崩壊後、日本はデフレに入り政府の財政支出が必要にもかかわらず、赤字国債を発行してはならないというGHQが作った財政法第4条の規定に苦しめられているというのが、この西田議員の主張である。

おしまい その2

とても分かりやすい動画 《国と企業がお金を出し渋り、国民の財布が空になる》

ワニの口(NHKのHPより)

この動画ですが、結構わかりやすくて非常に説得力があります。 

昨年、財務事務次官の‎矢野康治氏が、日本はタイタニック号のように氷山にぶつかって沈没すると警鐘を鳴らしました。この《矢野論文》の中で、「ワニの口が広がり続けている」と税収が横ばいなのに、歳出だけが上の方向に伸びて広がっている、このままだと日本沈没だといったのです。

しかしこの動画は、「ワニの口」どころか「ワニ」そのものがいなかった、というものです。

動画の内容を親父流ですが、要約してみます。

  • 1.「ワニの口」の歳入には、税外収入や社会保障費の資金余剰などが除かれているのに対し、歳出には、他国にない「国債償還費」が含まれている。つまり、口が広がるように操作されている。(「国債償還費」については、詳細は後述)
  • 2.政府と企業がお金を使わないと、国民の財布にお金が回らず、国民は貯金を取り崩すしかない。(「ネットの資金需要」という表現が出てきます。政府と企業を合わせて、マイナス5%ほどの状態が、インフレにならず、かつ、国民にお金が回る状態になる。このマイナスが大きすぎるとインフレや金利上昇が起こる。今のアメリカがそうです。)
  • 3.1990年代のバブル崩壊以前は、政府と企業がお金をじゃんじゃん使ってマイナスにしていたので、国民に潤沢にお金が回っていた。
  • 4.1990年代のバブル崩壊以降になると、企業はバブル崩壊により投資を減らし、政府は財政危機宣言を出し、緊縮財政政策をはじめたことで、国民へお金が回らなくなった。
  • 5.高度成長期に、日本は世界一というほど高い貯蓄率を誇っていた。ところが、バブル崩壊以後、貯蓄率が低下した。この低下を、エコノミストは高齢化と人口減少が原因だと説明してきたが、それは間違いで、政府と企業がお金を使わなくなったからである。
  • 6.近年、企業の内部留保の増加傾向が定着したとことが、ますます国民の財布を苦しくしている。
  • 7.日本には、他の先進国にはない「国債の60年償還」というルールがある。このため、毎年の予算編成において、予算の15%以上を「国債償還費」に計上している。このようなことをしている国は日本以外にない。
  • 8.「国債の60年償還」というルールは、日本ですら有名無実化しており、現実に60年で償還していない。他の先進国と同様、償還時期が到来すると「借換債」と発行して、償還を繰り延べている。
  • 9.アメリカの現在の高インフレは、政府の財政支出を非常な高率で行ったのが原因である。会田卓司さんによると、政府と企業を合わせて5%くらいのマイナスが良いところを、コロナ対策でマイナス17%になるまで、財政支出をしたために現在のインフレを招いた。
  • 10.日本は、2000年以降、政府と企業の支出がゼロの時代が長く続き、コロナ対策で政府支出を増やしたものの、額が少なすぎる。

(なお、この対談は合計3回あります。冒頭に埋め込んだのは3回目で、上の要約につきましては、過去2回の内容が一部入っています。ご了承ください。)

おしまい

国債発行で国民は豊かになる 信用創造の仕組み

今回は、国債発行で国民が豊かになる、子孫に借金を残すものではないということを説明する。他人のふんどしで相撲を取る的で恐縮だが、分かりやすいYOUTUBEを3点紹介させてもらうことにした。

1番最初の動画は、どんぶり勘定事務所の神田知宜(かんだとものり)さんの動画である。神田さんは、会計事務所を経営されている公認会計士である。MMTの説明は、簿記を使って、取引を会計学的に説明するところに特徴がある。この動画は、信用創造(通貨発行)、国債発行、財政支出までを簿記を使って検証しながら伝えてくれる。その根拠は、日銀の資料を使っており、日銀も認めているものだ。こちらは、簿記さえ分かっていれば、通貨発行とはこういう風にされるのかとか、国債の発行で、誰も損せずにみんなが豊かになる仕組みはこうだったんだと分かる。

主流派経済学者の皆さんに、ここを一番理解して欲しいのだが、彼らは「簿記」自体を軽んじているので、一向に理解しようとしない。そのくせ、間違ったことを堂々と主張するので、30年かけて日本は沈没しようとしている。

その下の2番目は、簿記はわからんという人のために上げた動画である。作られたのは、南青山にてFP会社経営をされているファイナンシャルプランナーのまさとさんである。こちらもおっしゃっている内容は、どんぶり勘定事務所の神田知宜と同じなのだが、簿記を使わずざっくり説明されているのと、逆に日本の経済の現状を広い視点で説明されているので、簿記の知識のない方にはこちらをお勧めする。

どちらも経済学を学んだというより、会計学、特に簿記の勉強をされてきた方々である。これは、いかに簿記という学問がお金の取引の説明に有効か、逆に一、般に言われる経済学者という人たちが、机上の空論を振りかざしとんでもない説明をする原因になっている。

(例えば、簿記を知らない人は、簿記で成り立たない表眼をしてしまいがちだ。例えば、「銀行が国民の預金で国債を買う」という発言は「借金を100万円やるから、その100万円の車を売ってくれ」というのと同じ内容だとおっしゃっている別の動画がある。タネあかしをすると、銀行にある預金は《負債》なので《負債》で、国債という《資産》を買うという意味になり、どちらも、《借方》に上がるので、あり得ない。成立しない。)

さて、最後の3番目の動画は、自民党の中で、消費税の廃止やコロナ禍で企業の粗利補償、個人補償の旗を振っておられる参議院議員の西田昌司さんである。このひとも、めっちゃいいことをおっしゃっているのだが、オールドメディアや財務省などの壁は非常に高く、ぜんぜん受け入れてもらえない。この動画の最後の部分では、敗戦後の日本にGHQが財政法の目的に、《健全経営》、《赤字国債の発行の禁止》を盛り込み、それが日本の成長を阻んできたということが説明される。財政の健全というと「聞こえがいい」が、実はこれが時限爆弾だったという話である

自民党参議院議員の西田昌司氏は、この信用創造の仕組みを踏まえ、財政支出の旗を振っておられる方である。氏は、現在、自民党の『財政政策検討本部本部長』をして、積極財政を主張するのだが、最高顧問だった安倍元首相が亡くなり、高市早苗政調会長は腰砕け(維新の大石議員に、消費税が法人税の穴埋めに使われていると指摘され、ほぼ逆ギレし、消費税法で消費税の使途は法律で定められていると強弁し、炎上した。)で、四面楚歌の状態で、いつ葬り去られてもおかしくない状態だ。

現に、もう一人の財政積極論者である自民党の前衆議院議員の安藤裕氏がおられたのだが、こちらも衆議院選挙前に週刊誌に不倫疑惑が出て、立候補を断念するという事件があった。

ただ、西田氏の言われていることは、正しい!!だが、彼の意見は広がらない。誰か、助けてくれー!!

おしまい

テスラ 異次元のイーロン・マスク ガラパゴスの日本

消費税廃止を訴えて自民党の先頭で旗を振ってられる国会議員に、参議院の西田昌司さんがいる。非常な炯眼の持ち主で、財務省や国会で消費税廃止をはっきりと訴えているのだが、自民で権力を握る幹部連中は、耳を貸す気がない。

この西田議員は、YOUTUBEでも活動を普段から行っていて、テスラが与える自動車業界への衝撃についての動画をアップされている。この動画に限らず、どの動画もインパクトがあり、お勧めだ。

西田議員もテスラについて、うかつにも知らなかった、初めて知ったということを言われているが、主もこんな状況になっているとはつゆ知らなかった。マスコミなどの報道も、耳に優しいことばかりしか言わず、肝心なことにはフォーカスしていないのだろうと思う。

詳しくは下の動画が、その出所である。面白いので、ぜひ見てください。

西田さんが言われているのは、まったく宣伝をしないテスラの電気自動車、一番安いタイプがもう日本でも5百万円ほどで販売されており、その性能・品質がこれまでの既成概念を打ち破る桁外れの出来だそうだ。

テスラの電気モーターによる発進時の加速は、これまでのポルシェなどのスーパーカーの上を行く(一番安いモデルで、0-100キロ、3秒!)ものであり、航続距離も500キロ以上あり、しかも自動運転がかなりできる。

モデル3

ところで、ちょうど今日(2020.11.11)のNHKニュースで、ホンダ車のレジェンドが、レベル3の自動運転を搭載した車を発表し、高速道路で渋滞している場合に自動運転ができるということを伝えていた。このニュースを聞くと、日本の技術が世界初の実用化を果たし、世界のトップにあるのかなと思ってしまうが、実はテスラの方は完成間際であることが隠されているとしか思えない報道の仕方である。

テスラの自動運転については、アメリカでは自動運転のベータ版(完全版の一歩手前バージョン)が提供されている。ただし、日本では「・・・同時に規制当局による認可も必要で、国や地域によっては長い時間がかかることが予測されます。・・」との記述がホームページに書かれている。

レベル3の自動運転 ホンダレジェンド

西田議員によると、もうこれは、既存の製品と次元が違う。「車というより、ロボット」だそうだ。この値段は、あと数年すれば300万円に下がるだろう。そうすると、既存のガソリン車はおろか、ハイブリッド車も存在できないだろう。

ところが、日本はこの10年、官民を挙げてガソリン車から電気自動車への移行のつなぎとして、水素自動車の開発を支援してきた経緯があり、全国に水素ステーションを普及させようとしている。それでは間に合わない、早急に電気に転換すべきだ、また、ガラパゴス化すると警告している。

このテスラは、2020年7月、株式の時価総額でトヨタを抜いたとか言われるが、設立者はあの有名なイーロン・マスクである。

このイーロンマスクは、自動車だけでない。宇宙に進出しているスペースエックス社も経営している。ZOZOTOWNの前社長の前澤さんが女優の剛力彩芽さんともども宇宙旅行を申し込んだことで有名だ。

このスペースエックス社、単に民間企業が宇宙ロケット分野に進出したというだけではない。3年前の動画があるのだが、これがまた、めちゃ凄い。エンジン部分だけが、元の場所に飛んで戻ってくるのだ。下の動画が、実写である。

このロケット、下部についたメイン・エンジンの推進力で打ち上げられるのだが、頭部のコックピットを切り離した後、メイン・エンジンが、地球を周回して、逆噴射を繰り返しながら発射地点に戻ってくる!!これまで、エンジン部分といえば、海に墜落していたイメージしかないが、地球を周回して、姿勢を変えつつ同じ場所に見事に戻ってくる。めちゃ凄い!

昔馴染みのスペースシャトルは、飛行機の上に乗った子亀のような宇宙船が宇宙へ行った後、地上に戻ってきていたが、打ち上げの終わったエンジンが自動飛行して戻ってくるというのは、結構不気味な感じもして、語彙不足で恥ずかしいが、凄いという言葉しか出てこない。

このイーロン・マスクのアイデアは無限で、列車を真空状のチューブのハイパーループに入れて、時速1000キロで走らせるという。こちらも、規模を縮小した形で実際の工事が始まっている。下が、写真と記事のリンクだ。

BUSSINESSINSIDER誌から

https://wired.jp/2019/04/25/elon-musks-boring-company-takes-small-step-toward-reality/

おしまい

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