あまりにお粗末、日本のカスタマーサービス。ヤフージャパンの例。

昨今のキャッシュレス決済ばやりで、どこが一番主導権を握るかを考え、ソフトバンクが後ろ盾ということで、ヤフージャパン(=ペイペイ)を選択し、IDを取得したり、クレジットカードを作ったり準備した。ところが、IDを二つ取得し、それ自体は問題がないらしいのだが、ヤフージャパンとペイペイの連携でエラーが出て、買い物のポイントが反映されないという事態が起こった。

それで、11月中旬からカスタマーサービスと連絡を取り、対応をお願いしてきた。ヤフージャパンのカスタマーサービスは、電話がなく、メールだけである。それも、ホームページの非常にわかりにくいところに質問フォームがあり、それに書き込んで送信すると、こちらの質問内容を引用せず分からないようにして、メールの返事のみが来る。下が、質問をするページの入り口だが、さんざん顧客にQ&Aを読ませて解決させ、極力メールで質問をさせないような構成になっている。ちなみにAIのロボットがチャットで回答する機能もあるのだが、アホだ。他にもこの種のAIチャットを使う企業(確か、じゃらん?)を見るが、どの程度賢いのか経営者は分かっているのだろうか? 他方、GOOGLEとかアマゾンなどの外資のシステムはやはりよくできている。

ヤフージャパンのメールの内容は、バカ丁寧なだけで、内容空疎だ。書いてある内容は、どこかのひな型をコピペした内容ばかりで、お客への返事には、要約すれば「自分で操作して、自分で解決しろ」と書かれているだけだ。

他のイオンとか、ヨーカドーなども、ITに関する仕様が使いにくく、主は、顧客満足をまともに考えているとは思えず、今回のキャッシュレス決済キャンペーンの対象から外した。だが、PC事業の老舗のヤフージャパンも古いだけで、顧客のことをまともに考えているとは思えない。

気づいたことを列挙する。

① ヤフージャパンなのだが、クリックしているうちに関連企業を渡り歩き画面が遷移する。「パスワードなしで認証」が売りらしく、画面が遷移してログイン画面が表示されるたびにSMSで暗証番号が送られてくる。これが馬鹿げていて、画面の「戻るボタン」で前のページへ戻ると、もう一度SMSが送られてくる。調べて見ると、SMS1通送ると大体3円かかるらしい。下が、その画面なのだが非常にしつこい。おまけに何度もSMSを送ったあげく、「回数の上限を超えたので、時間をおいて操作してください」という意味のメッセージが出てくる。他の会社の例だが、家計簿を自動的に作成する「マネーフォワード」は、IPアドレスを使っていると思うのだが、普段使用している機器からのアクセスは、二段階認証していない。スマホでは指紋認証が使える。

 

② ヤフージャパンのカスタマーサービスの人たちは、顧客の画面情報を見ないで、メールで返信している。顧客からカスタマーサービスへの質問の送信画面は、テキストしか送れない。つまり、添付ファイルは送信できない。そして、個人情報を送るなと言っている。下が、この会社のポリシーなのだが、要は顧客の情報を社内でも限定した人物しか見られないような仕組みにしており、カスタマーサービスの人たちは、顧客の画面を見ないで回答している。それでは、一般的な回答しかしようがないわけである。

これでは、顧客のクレーム内容が直ぐに解らないのは当然だろう。幸いカスタマーサービスからの返事はメールで来るので、主はトラブルのあるヤフージャパンとペイペイのエラーが起こっている画面のスクリーンショットをたびたび添付して返信したのだが、そもそもスクリーンショットを送れとは、ホームページのどこにも書いていない。

対照的にアマゾンでは、次のようになっており、顧客情報にまったくアクセスせずに返答しているとは思えない。

③ ヤフージャパンでは、受け取った問い合わせごとに返信する担当者が変わる。ここでは、問い合わせの担当者をランダムに振り分け、返信する。今回のやり取りで、主が、最初たまたま2通に分けて問い合わせたところ、同じ人物からの照会と理解されなかった。その後、質問を何回かやり取りしたところ、4~5人の担当者から返信が来たが、横の連絡がなく経緯を知らないようで、同じような返事が返ってくる。

④ メールのみで、電話での問い合わせができない。ヤフージャパンとペイペイは別会社だが、ペイペイは、メールと電話の両方がある。このため、主は電話でペイペイに問い合わせたことがあるが、ヤフーに電話の問い合わせ先がないため、ヤフーに対する電話の問い合わせが代りにかかってくるそうだ。 ただし、ヤフーは顧客の画面を見ずに応対しているので、電話で聞かれたらもっと答えようがないだろうと思う。

⑤ 返信から時間が経ったら自動的に、馬鹿げた満足度を調べるアンケートがヤフージャパンから送られてくる。問題が何にも解決していないのに、このいい加減さは凄い。顧客が出した問題点の解決具合を知らずに、アンケートを送るシステムの仕様になっている。こんなことでは、フィードバックも何もしていないのだろう。

⑥ 最近あったニュースで、HDDが7000個以上オークションで売られ、情報流出するという事件があったが、このオークションとはほぼ大半がヤフオクだ。これはヤフー側にも責任の一端があるだろう。このような中古の記録媒体が何千と同じ売主により売られていれば、情報流出に気付くチャンスがあったはずだ。個人の中古売買では犯罪以外あり得ないし、業者が大量に中古品をデータ消去せずにアップしていれば、あきらかに情報流出の懸念があるだろう。出品者の書き込みを見れば、ある程度のことは分かるはずだ。また、コンピューターから出てくるデータをふだん分析していれば、内部に気付く人間が1人はいただろう。

企業側の責任という観点でいうと、メルカリで、主はインチキなSDXCカードを掴まされ、メルカリと相談しながら、売り手と返金交渉したことがある。SDXCカードは500GBの容量表示なのだが実際は30GBほどしか容量がないものだった。だが、パソコンでプロパティを見ると500GBと正常に表示されるので、「受取ボタン」を押してしまった。ボタンを押すと「我関せず」というメルカリのスタンスになり、「お客様が警察に訴えられるのであれば、わが社は協力します。」と言う。「ホームページのトップに偽物を売られたら、わが社は対応しますと書いている。これだけ被害者が情報提供したら、警察へ行くのは場所を提供しているお前だろう!」と思って、オーナーシップ(当事者意識)のなさにつくづく嫌になった。両方ともいい加減だ。

メルカリのキャッチフレーズ

結論:会社の幹部や経営層は、ちゃんと自社のシステムを使って買い物したり、オークションに出品したり、中古品を売ったり、システムを使い倒しているのか? 他の会社のシステムもさんざん利用したうえで、どこが使いにくいとか、どこに改善点があるかなど注視しているのか疑問に思う。カスタマーサービスを単なる顧客の不満のガス抜き、顧客のストレスのはけ口だと思っているのではないか。

「ワードプレス」というブログで世界のトップシェアを誇る会社があり、全社員約300人が全員在宅勤務らしい。この会社では入社するとまず最初の1年間はカスタマーサービスで働かされるそうだ。そして、顧客の要望と会社のシステムをよく知り、システムの開発を担当したり、他の仕事をするということだ。(このブログは、ワードプレスを使っている。)

おしまい

 

日本の会社のコンピューター事情(ソフトウエアについて)

最近、孫正義さんが「日本のAI技術は世界で後進国になってしまった。必ずしも取り返せなくはないかも知れないが・・・」「IT業界は勝者総取りの世界だ。」というようなことを言われていた。

今から40年ほど前だろうと思うが、パソコンが20代の主の会社にも入ってきた。当時、コンピューターと言えばオフィス・コンピューター(オフコン)という大掛かりなもので、今と比べればはるかに性能が低かった。冷暖房完備の部屋に、でかい装置があり、記憶媒体に大きなリールのテープを使っていた時代である。主と同じ世代の人は、懐かしいだろうと思う。

その時代のオフィスにパソコンが登場した。最初は、富士通や、NECなどの製品で、OS(オペレーションシステム)は、CP/M、M/S DOSだった。その時代、ワープロはパソコンとは別にワープロの専用機があり、シャープの「書院」とか、東芝の「RUPO」などがあった時代だ。さきほどのCP/Mというのは、ビル・ゲイツ率いるマイクロソフトのMS-DOSに買収されるまで、シェアを握っていたOSである。当時のMS-DOS機は、NECがPC-9801、富士通にはFM-7など多くの機種があった。当時のパソコンで何かをしようとすると、今のようにアイコンをクリックして、いろんな図柄のタブから機能を選ぶことはできなかった。呪文のような文字列をコマンドラインに打つ必要があった。例えば、ファイルをコピーする場合であれば、C:¥>COPY  TEXT.txt TEXT2.txt といった具合にタイプしなければならなかった。というわけで、それなりにコマンドの理解を要し、面倒だった。

ワープロ・シャープ「書院」
PC-9801

時間が経つと、Windows95が登場した。この時点から、面倒なコマンドをタイプすることなく、画面の図柄をマウスを使ってクリックして命令できるようになった。

この時代は、マイクロソフトが、他のあらゆるソフトメーカーやワープロ専用機を吹き飛ばした時代でもあった。

当時、各拠点のデータの集計作業に富士通のEPOCALCというソフトウエアで集計をしたら、複数の社員が1週間電卓でしていた集計作業が必要なくなった。それほど革新的だった。やがて、その集計作業で一世風靡した表計算ソフトが表れた。Lotus 1-2-3である。我々は夢中になって、これでさまざまな計算をさせた。そうこうするうち、同じ機能を持つマイクロソフトのEXCELが登場した。EXCELは最初、それほどの評判ではなかったが、MS-DOSから、Windows95などへ移行する機会をとらえて、バージョンアップを繰り返した。プログラムの改良には、ユーザーの後姿を観察して、どのようにすれば使い勝手が良くなるか検討したという。Windowsになっても、毎年のようにOSのバージョンアップをするのだが、Lotus 1-2-3はその度ごとに、改良にタイムラグが生じて優位性を失っていった。日本語ワープロソフトには、一太郎という大評判のソフトがあった。しかし、こちらもマイクロソフトのWORDにその座を奪われた。一太郎には花子という絵を描くソフトもあったのだが、この機能は、WORDに内蔵され、まもなく競争力を失った。

パソコンの世界は進歩に伴って、徐々にハードの規格が徐々に統一される。これは、どのメーカーの部品を使っても、パソコンが組み立てられることを意味する。そうなると日本メーカーの部品を使う必要はなくなり、台湾や韓国、中国などの部品を組み合わせて作るのがコスト的に有利になり、日本企業は退場する。一方ソフトウエアの方は、ビジネスの世界でパソコンを使う意味が、表計算であればEXCELを使う、ワープロであればWORDを使う、データベースであればACCESSを使う、プレゼンテーションであればPOWER POINTを使うことが目的になる。これらはすべてマイクロソフトの製品である。確かに、勝者総取りなのだ。

主はこの間ずっと、パソコン・オタクであった。BASICというプログラム言語があり、実際にプログラムを作ったり、ゲームのプログラムを走らせたりしていた。麻雀パイを積み上げる上海などをはじめとする、さまざまなゲームが流行っていた。コンピューター音楽なども流行っていた。また、フリーソフトが多く流通していたが、作者の個性が出ていて、一人で作ったものでも使い勝手の良いものがたくさんあった。しかし、似たようなものが次つぎ作られるため、商品化されて儲けを出すことは少ないようで、ソフトの製作で儲けることは難しいなと感じた。こうしたことは、おそらく富士通やNECなどの日本のIT企業も同様で、彼らも勝ち目のないところで、そうしたことに力を入れたがらなかった。冒頭で、孫さんの「日本のAI技術は世界で後進国になってしまった。」との言葉を引用したが、日本のIT企業は、目先の儲けが優先で、長期の研究開発をする余裕がなかった。ノートン、カスペルスキー、マカフィーなどウィルスソフトも人気の高かったものがたくさんあったが、これらもマイクロソフトがOS自体にWindows Defenderというウィルス対策機能を持たせるようになったため、他社のソフトを入れる必要性自体が以前より減っている。

ゲーム・上海

やがてPCの影響力が減り、スマホが中心になる。スマホやパッドは、Android、iOSともにストアで検証されたアプリが提供されるため、セキュリティ・リスクはパソコンよりずっと低い分、ウィルスソフトを入れる人が少ない。こちらは、GoogleとAppleだけが勝者だ。韓国のSAMSUNGはAndroidスマホのGalaxyで一歩リードしたが、所詮ハードは、規格が公表されているため、中国製その他の激しい競争にさらされ、競争力の維持は難しかった。

ところが、マイクロソフトもシェアを握っているWORDやEXCELを含むOFFICE製品の販売よりも、とうとうクラウドを中心に切り替える。OFFICE365や、使った分だけ課金するクラウド環境の提供にシフトしている。OSも、Windows10以降は、新しいバージョンを発売せず、アップデートだけで対応する方針だ。ソフトの販売は、似たような機能を持つ低価格、互換ソフトが次々登場し、儲からなくなってきたということだろう。方向転換している。

今やパソコンからスマホへ主流が移ったが、GAFAはその先を研究している。よく言われるウェアラブル端末や、アマゾンエコー、グーグルホームのようなAIスピーカーなどである。マウスでクリックしていたのが、音声で命令ができる。近く、商店のレジもなくなるだろう。(すでに無くなり始めているが)

ちょっと話が横道にそれるが、大学受験の英語の試験で民間企業を使うという方針が、不公平とか、情報漏洩などが危惧されて突然中止(延期?)になった。非常に緻密な議論がテレビや、識者などの関係者で侃々諤々、行われているようだが、GOOGLEやAMAZONの自動翻訳はほぼ実用レベルに達している。主はここ2年ほど、これらを使っているのだが、進歩は急で、かなり自然な日本語である。現実を知れば、誰でも驚くだろう。簡単な英文を書けたり、話したり出来るようにするのは機械に任せて、今までどおり、難解な日本語力そのものを要する、英文理解力を判定する試験が良いだろう。

話を戻す。スマホは、GPS機能があるため、PCとは違ったさまざまなサービスができる。ショッピングセンターに集った見知らぬ男女のうち、希望する男女が接近すると交際する機会を提供するアプリが各種ある。SNSで#(ハッシュタグ)を使って、検索ウインドウに「#死にたい」と書き込めば、自殺希望の人物と簡単に連絡できる。都心の自宅の空き駐車スペースを、郊外からやってくるドライバーに時間貸しするニッチなアプリもある。

要約すると、ソフトウエア自体を売ってお金を稼ぐことは難しいが、気の利いたアプリを開発して、その需要と供給のマッチング・サービスを広められれば、少ない元手で儲けることが可能だ。

ここで日本の企業数社とアマゾン、グーグルが現状で提供しているサービス(=消費者と企業をつなぐマッチング・サービス)を、大まかではあるが比較してみる。両者の傾向の差が、少し見えてくる。

  • 食べログ(レストランの紹介や予約:月額固定料金1~10万円+ランチ100円/人、ディナー200円/人、2017年11月時点)
  • ぐるなび(レストランの紹介や予約:月額固定料金1~5万円+ランチ50円/人、ディナー100円/人)
  • ホットペッパービューティー(美容院、マニュキュア店の紹介や予約:約6万円〜約50万円/月)
  • 楽天(売上の2.0~7.0%のシステム利用料+加えて1万9,500~10万円の月額料)
  • ZOZOTOWN(ブランド衣類の在庫・販売・発送代行:受託手数料率28%程度)
  • マネーフォワード(自動家計簿、金融資産の一括管理:500円/月)
  • AMAZON(15%が中心の出品手数料)
  • Google Map Street View への掲載(1店舗3万円から5万円、月額固定料金なし)

食べログ、ぐるなびは、飲食店の紹介と予約であるが、高級店ではない飲食店にとって、固定料金と一人当たりの料金を支払うのは非常に厳しいだろう。もっと厳しいのは、美容室のホットペッパービューティーである。目のつきやすいところに掲載されるほど料金が高い仕組みは一緒だが、掲載店は誰のために働いているのか分からない「ぼったくり」の水準である。楽天は、仮想商店街というだけあって、商品の発送や、入出金は出品者がする。楽天は、手数料を取ってシステムを使わせているだけだ。アマゾンは、在庫の保管、発送やら、入出金などもしていることを考えると、楽天もぼったくりと言っていいだろう。ZOZOTOWNは、28%という高率であるが、在庫を抱え、発送をしているのだが、アマゾンは同じことをしているわけで、こちらもぼったくりである。最後のマネーフォワードは、ユーザーの金融機関のIDとパスワードを教えることで、家計簿を自動的に作ってくれる。ただ、こちらは完全にシステムの維持だけで済み、セールスマンが営業するような業態ではなく、500円/月の料金はやはり格別安くはない。アマゾンプライムの料金と同額で、そこまでの価値はないだろう。(主は、断っておくがアマゾンプライムの会員ではないし、贔屓するつもりもない。しかし残念ながら、勝敗は明らかなんだよね。)

要するに日本の企業、こうしたIT業界と言われるところでも、リアルというか、従来型の損益分岐点を頭に描いている。つまり、提供するサービスのコストに利益を上乗せして、顧客(会員)に支払わせる料金を算出している。結果として、フランチャイズ契約を彷彿させるぼったくり料金が設定される。

消費者から見ると、ここにあげたレストラン紹介、美容室紹介であれば、無料のGOOGLE MAPで店を調べられるし、口コミも読める。店側の掲載料金は、1回のみ必要で3万円から5万円と安い。

もちろん、アマゾン、グーグルはプラットフォーマーと言われる独占力を持ち、自分でルールを決めることが出来る立場だ。ライバルが、今より少なくなってもっと有利な状況になれば、方針を変えると考えるのが自然だが・・・。

だがそれより一番の問題は、日本企業のアプリ(プログラム、システム)は使い勝手が悪いことだ。多くの企業のシステムは、日本旅館の度重なる増築のようになっており、内部が迷路のようになっている。

分かりやすい例は、イオンやヨーカドーのシステムのひどさだ。Yahoo JapanとPayPayもひどい。昔からやっている商売に加えて、次々新しい商売が加わり、パソコンのプログラムが別々のまま生きている。ポイントサービスなどが何種類もある。システムがスパゲッティのようにこんがらがっていて、パソコンオタクの主でもサービスの種類ごとにあるIDを使い分けたり、ポイントを無駄なく利用するのは大変である。パソコンなどの仕組みに興味のない人は、問い合わせすら困難だろう。カスタマーサービスにメールすれば、いつ返事が来るのかと思うほどレスポンスが悪い。電話をするとなかなかつながらない。どちらも言葉だけバカ丁寧だが、「システムの仕様がそうなっています」的なことを言われる。電話で問い合わせできないようにしているところもあれば、メールの問い合わせができない企業もある。メールで問い合わせが出来ても、画像やスクリーンコピーの添付が出来なかったり、文字数に制限があるところも多い。

全体的に言えるのは、カスタマーサービスの存在意義が、顧客のストレスのはけ口と考えていて、経営者はシステムの何が問題なのか知ろうとしていない。

どの会社もリアルの営業活動には熱心だが、プログラム自体を外注しているし、請負で実情をよく知らないプログラマーが作っている。金のかけ方が少ないから、使い勝手がいつまでたっても悪い。カスタマーサービスで応対する人員も、使い勝手の悪さが顧客に負担を強いていると認めるより、「システムの制約です」といった固定観念から脱せない。システムの制約は、仕方ないと思っている。これでは、救いがたい。沈没するしかない。

今の企業活動は、社員のアナログな活動より、システムのできの方が重要性が高いと認識しなければならない。それに気づけば、システムは自社で作るようになるだろうし、プログラム要員数を圧倒的に増やすだろう。昔のように、システムは自社で持つ必要なない。システムはクラウドを使って、プログラムだけを自分で作ればよいのだ。

おしまい

ノートE-POWER エンジンルーム・ボンネット デッドニング

ノートE-POWERの前後ドアや後部トランクのデッドニングをした後、エンジン・ボンネット部分にデッドニングを行った。ボンネットを開けると、厚紙のようなもので覆われた部分(赤線で囲んだところ)があり、その部分に制振材と吸音材(エプトシーラー)を貼り付けた。写真をクリックしていただくと、見やすく拡大されます。

斜めから見たカバー部分。固定部品の丸形のポッチ4個とエンジンルームのボンネットの支柱を留めているプラスティック部品(ホルダー)を取り外す必要がある。

こちらが、そのカバーを固定している部品計5点を取り外したところ。

下の写真は、カバーを固定していた部品を外した道具である。エーモンNo.1423と書かれている。

下の写真は、カバーを開けて制振材を最初に貼ったところ。極力、貼れるところには制振材をたくさん貼った。写っていないが、エプトシーラーという吸音材も貼り付けた。

こちらがボンネットを開けた際に、ボンネットを開けた状態で固定する、ステーを止める受具部分。こちらもねじ止めされていない。上の道具でゆっくりごしごしすれば簡単に外せる。

茶色っぽく写っているのが、外したカバーの裏面だ。

参考までに、こちらは、左ドアのデッドニングの様子。制振材の上に余ったエプトシーラー(黒いスポンジ状のもの)を重ね貼りした。

ちなみにデッドニングは、トータルでは結構作業時間がかかった。しかし、静音効果は、前後のドア、トランク部、前後座席のマット下、エンジンルーム・ボンネット、また、ドア部やボンネットと車体の隙間にゴム製品を貼り付けたところ、非常に効果があったと思う。施工前の状態がないので正確に比較できないが、オーディオをイコライザーを全く使わず(=周波数によって、メリハリをつけず)、ソースの音をそのまま再生するようになった。一般道走行中でも、高速道路を走っているときでも、十分にオーディオを楽しめるようになった。

おしまい

Sonyノイズ・キャンセリング・イヤホン or AKG K812 で聴く マリンバ奏者 加藤訓子 J.S.バッハ

主はすっかり《グレン・グールド親父》であるが、通勤の途上でソニーのスマホXperia Z3というちょっと古い機種を使い、2015年に購入したSONY ノイズキャンセリング搭載カナル型イヤホン(下の写真・4000円ほどだった)を使ってグールドを聴いていたのだが、なかなかいけると思っていた。これを使ってジュリアード弦楽四重奏団によるシューマンのピアノ五重奏(バーンスタイン)、ピアノ4重奏曲(グールド)を通勤途上で、聴き比べし結構感動した。電車のなかとか、歩きながらになるのだが、自宅のように気持ちよくなって寝てしまうことがない。

自宅では、Luxman L-550AXというアンプに、B&W 805D3というスピーカーというまあまあの値段の製品を使っているのだが、明らかにヘッドホンのAKG K812で聴く方が良い音がする。

これまで主は、どうもヘッドホンは、頭に圧迫感を感じるためあまり使っていなかったのだが、ヘッドホンの方がスピーカーより確実に良い音がすると思うようになってきた。このヘッドホンは、オープンエア型というタイプだ。ソニーのカナル型イヤホンは耳の穴に突っこむタイプであり、音源がその分が鼓膜に近い。距離が近い分、少ないパワーで駆動でき、その分安くても性能が良いのだろう。

主は、基本的にバッハは大好きなので、グールド以外の演奏もよく聴く。この加藤訓子はマリンバ奏者なのだが、このアルバムは、ビックリの芸術性の高さ!完成度の高さ!で、あの有名な平均律第1巻第1曲のプレリュード、無伴奏チェロ組曲第1,3,5番、リュートのための前奏曲、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1,2,3番が入っている。(ちなみにこのハイブリッドSACD・CDは、ホームページに「2017年リリースの「B A C H」は、リンレコーズの年間ベストアルバムに輝き、第10回CDショップ大賞2018クラシック部門を受賞する等、世界的にも大きな話題を呼んだ」と書かれている)

この演奏、おそらく叩き方を変えているのだろう。音色を変えたり強弱、アクセントを変えることでニュアンスをだし、飽きさせず、音楽性が高くてとてもいい。添付のライナーノーツには「エストニア、タルトゥ、ヤンニ教会にいる。相変わらずしつこい私は納得のいくまでレコーディングができることを幸せに思う。勿論苦しいのだが・・・」とあり、録音日を見ると、2015.9.1-11と2016.3.14-24とかなり長い日数をかけて録音しているのが分かり、「ああ、このひとはグールドと同じタイプなのかもしれない」と思ってしまった。というのも、グールドは、気が済むまでテイクをとり、つなぎ合わせて作品を完成させていたからだ。

この演奏だが、最初スピーカーで漫然と聞いたとき、実は、それほど良いとは思っていなかった。だが、ヘッドホンで聴いてみて、その良さを再発見した。恐縮なたとえで申し訳ないが、「生の演奏で聴けない演奏はない。下手でも生なら聴ける」と主は思っている。生の演奏には、スピーカーにない、楽器自体がだす音色の魅力が確実にあると思っている。

グールドは、「コンサートは死んだ」と言ったのだが、実際にはクラシック・コンサートは無くなっていない。クラシック音楽はあまり流行らなくありつつあるが、原因は他のところにあり、クラシック・コンサートは相変わらず盛況だ。とくに小中学生、アマチュア、市民楽団など草の根のコンサートは続くだろうし、根っこには、生の楽器のだす音色の魅力があると思う。

ところで、この加藤訓子の演奏、やはり音色の魅力が半分を占めており、イヤホンでもヘッドホンでもスピーカーでもよいが、ある程度のレベルの再生装置でないとその魅力を実感できないだろうと思う。安っぽい再生装置では、この良さはなかなか実感できないだろう。これは、他の演奏者にも言えることだ。商業化されている演奏の場合、良い音で再生して聴くと、その良さに感動する。だが、安物の再生装置ではなかなかそうはいかないと思う。

ホメているのか、けなしているのか?!ありきたりの結論になってしまったような・・・

おしまい

メルカリ 、アマゾンどちらも SDXCカードの粗悪品をつかむ!メルカリの対応はヒドイ!

昨年末、メルカリでSDXCカード512GBを見つけ、3000円程度でバカ安だ!と喜んで購入したところ、粗悪品だった。

商品が届き、スマホに挿したら500GBのUSBメモリーとして認識し、「ラッキー!」と思った。512GBと500GBの差はあるものの、ハードディスクでも単位の違いで容量が小さく表示されることがあるので、さっそく「受取評価」してしまった。「受取評価」というのは、購入者がこれをすることで、メルカリでは出品者は代金を受け取ることができ、取引成立となる。

ところが、このSDカードへ音楽データ約400GBをコピーしようとしたら、エラーが起こってコピーできなかった。ネットでググったところ、インチキ品が出回っていることを知る。ネットの記事で見つけたSDカードが本物かどうかを検証するソフト(H2testwとCrystalDiskMark)で、実際に書き込めるか、速度は正常かを試してみた。そうすると「不良品」の可能性が高い(”The media is likely to be defective”)と表示され、速度もこの世代の製品と比べると1/10ほどしか出ていなかった。下のスクリーンコピーでは、リード、ライトとも一桁の速度しか出ていないが、最新のメディアは100MB/sに近いスピードが出るようになっている。表面に印刷されているプリントを見ると、規格などが不鮮明で読めないし、裏面をよく見ると台湾製となっている。HUAWEIは言わずと知れた中国のメーカーである。

 

この旨をメルカリに伝えたところ、「受取評価」後のクレームは売主と買主でまず協議し、協議が不調になったら再度連絡を取ってくれと言われる。ただし、最後の連絡から2週間が過ぎると、連絡できなくなるシステムの仕様になっているという。

返金交渉するためには、相手の氏名や住所を知る必要があり、そのためには当然こちらの氏名、住所を知らせる流れになる。素性を知られた状態で、「偽造品でしょう」とは言う気にならない。

返金は協議が成立し、かつ、売主がメルカリに売上金やポイントを持っている場合だけに、メルカリを介して返金される。そうでない場合は、買主と売主で直接返金してもらうように交渉しなければならない。つまり、メルカリが売主と交渉してまで返金してくれることはしないし、メルカリが返金額をたて替える、あるいは賠償することをしない。さらに、売主と買主が勝手に返金交渉したものは、メルカリの責任の対象外と強調する。

このポリシーは理解しがたい。今回の件で、「買主様(主のこと)がもし法的手段を取られる場合には、メルカリは全面的に当局に協力します」という返事があったのだが、この当事者意識のなさには驚いた。

メルカリのキャッチフレーズに「偽造品追放」「メルカリが補償」とあるのだが、実際にこのように「受取評価」したものは対象にする気がないとしか思えない。今回のようにスマホに挿したら巧妙に500GBと表示されるものの、実は粗悪品というようなケースでは、最初に不具合を見抜くのは難しく、気づく人は少ないだろう。このように「受取評価」した後は自己責任、売買の場所だけ提供しているというスタンスは、顧客志向とは言えないだろう。粗悪品を掴まされた人のコメントを見ると、「大切なデータがなくなった!」と憤慨する一方で、「今後のいい勉強になった」などとその後の交渉を諦めている人が多い。

しかしながら、外国人は日本人のような敗北主義者ばかりではない。メルカリは、海外進出したものの成果が上がっていないらしいが、こうした犯罪的なことで日本人のように簡単に引き下がるはずがなく、こんな基本的なことを海外でおざなりにするのは、商売において大っぴらに無責任を表明しているのと一緒で、逆効果だ。

他方で、主はアマゾンでもメルカリよりも少し早く、同じように512GBのSDカードを購入していた。こちらも相場よりずっと安く、8000円ほどだったのだが、実際に届いた時にアダプターに挿してパソコンに認識させようとしたことろ認識しなかった。

アマゾンはこのような場合、アマゾン自身が販売したもの、マーケットプレイスで販売したものを問わず、1か月までの間、簡単に返品可能だ。購入履歴の返金ボタンを押し、短い理由を書けば、返送用の宛先を印刷することができ、原因が不良によるものであれば、受取人払いで返送することができる。

このSDカードは、(かなり昔に主が購入した)アダプターに挿した際に反応しなかったのだが、実は後になってSDカード自身が世代交代していることに気がついた。512GBはSDXCという新しい規格の製品で、前の世代のSDカードはSDHCという規格で32GBまでである。主は、古いSDHC用のアダプターを使っていおり、SDXCはそもそも認識しないのだ。そのことに気づいたのは、アマゾンに返品手続きをした後だったので、実は動作したのかも知れない。

主はアマゾンを宣伝するつもりはまったくないし、むしろ、アマゾンがやがて日本の小売業を駆逐してしまうのではないかとさえ懸念している。

しかし、アマゾンの顧客志向は徹底している。何回か、問い合わせやクレームしたのだが、速攻で問題を解決する。まずは何といっても、HPのインターフェースがよくできている。例えば、商品を購入しても、発送前であれば気が変わってキャンセルすることも可能で、承認されるプロセスの進み具合が画面でわかる。

PC版 Kindleでは、バージョンアップをした際にバグがあり、単語の訳が表示されなくなったことがあった。この時連絡したら、すぐに一時しのぎとして古いバージョンのプログラムを送ってくれた。

動作可能なノートPCのリストが書かれたUSB3.0のアダプターやLANアダプターを、自作パソコン用に購入した時にうまく動作せず返品したのだが、その後アマゾンのHPの書きぶりが細かく書き改められていた。

メルカリの話に戻ると、今日時点で、SDカードのバカ安い商品の出品はずいぶん減っているようだ。おそらく、メルカリが何らかの対応をしたのだろう。だが、SDカードを購入した人の評価を見ていると、単に不良品を掴ませられた被害だけではなく、コピーが出来ずに大切なデータを大量に失った人の存在が見えて来て、このようなことが起こるとショックの大きさは計り知れないだろうと思う。ご同輩、メルカリの「受取評価」はくれぐれもご注意を。

というか主は、メルカリでテニスボールのニュー缶を購入したのだが、こちらも「気が抜けていた」。確かに新品だったのだが、商店で並んでいるものより弾力がないものだった。缶は開けていないのだが、たぶん、製造後の時間がそうとう経っているのだろう。たいていのアマチュアは気が付かないかもしれないが、主のようなテニスフリークは大事な試合では新品のボールを使い、その弾力の違いを知っている。こういうのは、文句の言いようがないと思う。値段はさほど安くなかったのだが。

おしまい

ヘッドホン AKG K812 《オーディオ熱》

主は、AKG K812(アマゾンで14万円くらい)というオープンエア型のヘッドホンを約2年ほど前から使っている。AKGは、オーストリアのメーカーで、放送局用の高性能機材で知られている。今ではN90QというDAC内蔵の特殊な製品や、K872という密閉型のさらに値段が高いヘッドホンも発売されているが、このAKG K812がこのメーカーのフラッグシップのヘッドホンといっていいだろう。

AKG K812

以前は、同じAKG社のK701という製品を使っていた。現在2万円弱で売っているが、5年ほど前に買った当時は、もっと高かったはずだ。これをパプアニューギニアまで持って行き、PCに入れた音楽ファイルをDAC経由でよく聴いていた。こちらもけっこう気に入っていたのだが、秋葉原のヨドバシカメラで試しにK812を聴いてみて、その違いに驚かされた。一言で言うなら、本当に自然なのだ。音楽だけを聴くことができ、他の全てを忘れることができる、そんな感じの音だ。

AKG K701

そもそも主は、36年前に没したカナダ人クラシック・ピアニストのグレン・グールドにずっとはまっており、何とか彼の演奏を良い音で聴けないかと悪戦苦闘してきた。彼が生きたのは、1932年から1982年と大昔で、デビュー作のバッハ「ゴールドベルグ変奏曲」の録音は今から63年前の1955年である。当時発売されたLPレコードはモノラル録音で録音状態がよくない。1958年頃からステレオ録音となるが、やはり録音は良くない。また、ラジオやテレビの録音も残っているのだが、レコードより悪い。

ただこの悪い録音であっても、良いオーディオ装置を使って、録音されたデータを余すことなく再生できるとけっこう聴ける。このため少しでもよい音で聴きたいと願って、オーディオ熱、ハイレゾ熱の世界に足を踏み込んできた。

先にも書いたが、このK812は、さすがリファレンス機だけあって最高の音を出す。主は、スピーカーにB&W 805D3を使っているのだが、1組90万円近い値段がするのもあって、こちらも最高の音質だと思っている。この音質だが、何と比べて高音質かというと、つまるところ、コンサートホールの生演奏と比べてということだ。

この805D3だが、器楽曲や小編成のアンサンブル、例えば弦楽四重奏や、ダイナミックレンジの低い古楽器合奏などでは何の文句もないのだが、さすがにオーケストラになると苦しい。オーケストラのフォルテッシモのトゥッティ(全奏)では、モコモコ感が否めない。

B&W 805D3

ところが、ヘッドホンK812は、この上を行く。どの楽器の音も明晰で、オーケストラの配置に奥行きが感じられる。マーラーは、交響曲の中でも大編成で知られるが、その交響曲でティンパニが轟音というべき強音を鳴らした時でも、他の楽器の音がちゃんと聴きとれる。もちろん、弱音であっても、クリアに美しく再現する。その繊細な音に胸がドキドキする。オーケストラが奏でる、何とも言えずに美しい和音の響きのハーモニーに感動する。さまざまな楽器が入れ替わり立ち代わり旋律を奏で、作曲者の曲の構成の妙に驚かされる。この素晴らしい環境が自宅で手に入るというのは、実に素晴らしい。他に代えがたい。たゆたうマーラーのハーモニーの美しさと、耳を澄まさないと聞こえないピアニッシモから、爆発するような轟音とどろくフォルテッシモへの変化に圧倒される。この体感なしに、マーラーは語れないだろう。

スピーカーのB&W 805D3では、オーケストラが弱音のピアニッシモの時には、せっかくの美しいハーモニーが聴きとりにくくなり、轟音が鳴るフォルテッシモの時には、どの楽器が同時に鳴っているのかわからなくなる。中程度の音量の時にのみ、バランスが取れて良い感じだ。

主は、ジャズも結構好きで、一時はキースジャレットをよく聴いた。マイルス・デイヴィスもよく聴く。このヘッドホンでジャズを聴くと、臨場感が半端なく、このCDには「えっ、こんな音も録音されていたの!!」と驚くことがたびたびある。

こうしてみると、クラシック音楽を自宅のオーディオで忠実に再生しようとすると、それなりにお金がかかるのだろう。B&Wの一番高いスピーカーは、1組425万円するが、世の中にはこれよりも高いスピーカーも当然ある。音響を問題にすると、部屋も当然問題になるだろう。結局のところ、そうした問題を避け、良い音を聴く安上がりな方法は、ヘッドホンを使うということだろう。

おしまい

 

LG 4K 32インチディスプレイ購入 32UD59-B

 

これまで韓国LGのIPSパネル 24インチディスプレイ(1920×1080)を使ってきたのだが、やはりLGの32インチ4Kディスプレイを購入した。型番は、32UD59-Bというモデルだ。

主は、もちろん日本製品のファンだ。しかし、昔と違ってパソコン関連製品のうちディスプレイは、完全にLGやサムスンといった韓国製、LENOVOをはじめとする中国製と、フィリップス、デルなどの欧米製品に席巻され、昔のMitsubishi、NEC、富士通といった日本の会社は影が非常に薄い。パーツ類でも、マザーボード、メモリー、CPUなどアメリカ、台湾、韓国ばかりで日本製品は圧倒的にシェアが少ない。日本製品のメーカーとして名前が良く出てくるのはバッファロー、IOデータなどで、残念ながらカテゴリーとして無線LANのアダプター、増設用のハードディスクくらいしか思い浮かばない。そのため、主は液晶ディスプレイになって以降、ずっとLG製品を使っているような気がする。

4Kディスプレイ(3840×2160)は表示領域が、従来のディスプレイ(1920×1080)と比べて4倍広くなるのはもちろんだが、今ではずいぶん値段も安くなっている。それで、買いたいと思うと欲求を押さえられないのがいつもの主である。

調べてみると、従来と同じくらいの24インチ程度のサイズの4Kディスプレイは当然ながら、文字が小さすぎて見づらいようだし、机の上で接近して画面をみるには40インチ~50インチのものは大きすぎるように思えた。それで中間的な32インチのサイズを選択した。ざっくりだが、横幅が32インチで75センチほど、43インチだと1メートルくらいになる。

最終的に主が選択したディスプレイは、LGの32UD59-B(約5万6千円)という商品だ。このの機種には、ほぼ同時期に32UD99-W(約10万1千円)と43UD79-B(43インチ・約6万3千円程度)の3種類発売されている。

32UD99-Wは、HDR10というパソコンのモニターでは新しい技術を使っており、画面の濃淡が従来より大きく、鮮明に見えるのが売りだ。また、パネルを斜めから見ても綺麗に見えるIPSモニターという種類だ。主が買った32UD59-Bは、HDR10の機能がなく、IPSでもない、VAという種類のモニターだ。VAは斜めから見るとイマイチだが、正面から見るとIPSモニターより綺麗ともいわれる。43UD79-Bは、HDR10の機能はないが、IPSモニターでサイズが43インチとテレビ並みの大きさがある。

主がモニターを4Kにしようとした動機は、ここ最近、PC版のキンドル、ワード、Google翻訳のネット画面の3つを同時に開いて英文の翻訳作業をしている。この作業にアプリを3つ同時に開くと、従来のディスプレイでは画面が小さく、けっこうストレスなのだ。それとは別に、グレン・グールドというカナダ人ピアニストの映画や、カナダ放送局のテレビ放送番組の何枚ものDVDやBD(ブルーレイディスク)を持っており、ディスプレイが2台あれば、スピーカーの間にモニターをおいて映画のように見たいと考えたのだ。

製品のホームページを見ていると、最大で画面を4分割まででき、主はケーブルが4本いるのかなと思っていたが、実際はOnScreen Controlというソフトを使うことで、その分割された領域ごとにアプリケーションを表示(整列)できるというものだった。バージョンアップをたびたびしているようで、ホームページで説明用に使われているのは、バージョン2.0なのだが、主がインストールした時にはバージョン2.81、つい先日、2.82にバージョンアップされた。使い勝手は、そこそこ良い感じがする。画面を好きなレイアウトで0(分割なし)~4分割まで選ぶことができ、アプリケーションを立ち上げると選択したサイズ一杯に表示される。逆に、「そこそこ」と書いたのは、サイズをマウスでちょっと小さくしたい場合などがあるのだが、マウスを外すと元のサイズに戻ってしまい、結局分割しないことで使うのが、良いことがあるためだ。だが、このアプリケーションは、その他に画面表示の種類を、「シネマ」「フォト」「ブルーライト低減」「FPSなんちゃら」などプリセットされているモード10種類を選んだり、アプリごとにもこのモード設定をすることができたりする。

画面が4Kなので、表示サイズを100%にすると確かに4画面分の表示が可能だ。しかし、32インチでは、文字であれば小さすぎて読めない。このためこの機種では、150%が推奨サイズになっている。これを従来の画面を1とすると4Kは4になるが、150%では、4÷1.5÷1.5=1.78 という表示面積の拡大にとどまる。これは、ある意味150%の設定で使うと、表示領域が4倍にならないで、2倍弱の1.78倍にしかならないということだ。

ところが、43インチのディスプレイであれば、おそらく推奨サイズは125%であり、4÷1.25÷1.25=2.56 が拡大割合となるだろう。そういう意味では、机の上に置くにはかなり場所をとるものの、40インチや50インチでも、大きければ大きい方がいいという口コミが結構あるのは、このせいだろう。ちなみにこのサイズ変更は、主が買った機種では25%刻みで、任意の数字は入力できない。また、ディスプレイのサイズは画面の対角線の長さをいうので、24インチのディスプレイ4枚分を同じ文字の大きさで表示できるのは、48インチということになる。この場合は、100%が推奨になっているはずだ。

実際に商品が届いてから、2枚のディスプレイの設置場所を交換したり、あれこれ試行錯誤した。パソコンと机の上のディスプレイとは5メートルのケーブルでつないでいるのだが、DisplayPortケーブルでつなぐと、同梱されているケーブルを使うよう警告が表示され、アプリケーションによっては非常に小さい画面になったりする(おそらく100%表示と150%表示が混在している)ので、実際に同梱のケーブルを使うのが良い感じがする。なお、HDMIケーブルでは正常に表示された。

主は年初に、新発売のKabyLakeというCPUをを買い、マザーボードも4K 60HZ対応のものを選んだ。ちょっと古い機種では、4K対応であっても60HZは使えないとか、ケーブルも規格があるので、60HZでは写らない場合とかがあるので注意が必要だ。

使い方(接続ケーブルを変えたりとか、No1とNo2のディスプレイを入れ替えたりとか)によって、細かいところ(使うケーブルによって、電源を入れた時に表示されるロゴの大きさが違っていたりする)が変化する現象がおこり、理由はわからないということはある。画面が瞬間的に真っ暗になる現象を繰り返した時もあった。

だが、使用感はなかなかいい。この値段でこの性能であれば、申し分ない。複数のアプリを行ったり来たりしながら使う際には、昔の小さなディスプレイには戻れない。おかげで、会社で使うディスプレイが小さく、ちゃちに感じられる。これは、VAパネルなのだが、十分にきれいだ。動画を再生するとこれまでにない迫力がある。値段は時間とともに下がり、やがて2万円程度で40インチが買える日が来るだろう。その時には、2台のディスプレイともに大きなサイズにしたいと思う。

おしまい

新CPU Kaby Lake トラブル乗り越え パソコン組み立て

 パソコンは、記録媒体に書かれたプログラムを読み込むことで起動を始める。ハードディスクの場合、転送スピードは大体速いもので100MB/sほどなのだが、Windowsを立ち上げるとけっこう時間がかかり、待たされる。ハードディスクは中で円盤が回り、ヘッドが円盤の磁性体を読む仕組みになっているので高速化には限度がある。これに代わるものとして、メモリーを使ったSSDというものがあり、こちらは転送スピードが500MB/sほどだ。主は、SSDを2枚使いRAID0(レイド・ゼロ)という方式で起動させていた。これだと800MB/sほど出ていた。ところが、ここへ1年ほど前からNVMeというまったく新しい転送方式のSSDが発売され、転送スピードが3,000MB/s以上のものが出た。下がそのNVMeタイプのSSDだ。非常に小さく、マザーボードにパチンとはめて使えるので、省スペースなうえケーブルでつなぐ必要もない。ちなみに、インテルCPUロードマップを見ると、少し待つと、Kaby Lakeという名前のCPUも発売されるということを知る。前に作ったPCから結構時間が経っており、これを機会に更新しようと考えた。

2016samsung014_c_800x536
ASCIIのホームページからSAMSUNG 960 EVO  美人の女性にどうも目が行く

 パソコン心臓部の演算装置であるCPUは、大体1年に1回、性能が上がった新製品が発売される。これにあわせてマザーボードのチップセットの規格が新しくなり、新しいハードウエアが使えるようになる。今回は、1月の初めにインテルがKaby LakeというコードネームのCPUを発売し、 チップセット(Z200シリーズ)も新しくなったマザーボードがベンダーから発売された。主はこの発売を半年ほど首を長くして待っていた。

fatal1ty-z270-itx-ac
主が購入した全部入りASROCK社のマザーボードFatal1ty Z270 ITX/ac

主がこれまで使っていたパソコンは、2012年のIvy Bridgeと呼ばれるものだったが、今年1月発売のKaby Lakeとの違いは次のようなものだ。

  • ① メモリーが高速化(DDR3→DDR4) 
  • ② CPUからの転送速度アップ(PCI EXPRESS2.0→PCI EXPRESS3.0) 
  • ③ CPUからの転送速度アップ(DMI2.0→DMI3.0) 
  • ④ USB3.0→USB3.1 
  • ⑤ 4Kビデオ @60Hz対応
  • ⑥ CPUビデオ性能アップ
  • ⑦ NVMe SSDの起動サポート

さて、行った作業と遭遇したトラブルなどを書いてみよう。

① PCの移行にあたり、まず、昔のPCから起動ディスクの内容をNVMe SSDにコピーする必要がある。ところが、NVMe SSDは古いPCにはそのような端子がないので、写真のような変換基盤を2000円ほどで購入した。これは玄人志向というメーカーの製品だ。この場合、USB3.0を使うアダプターもあるが、こちらはSATAという従来型の規格向けで別物なので注意が必要だ。m-2-pcie

主は、SSDにSAMSUNG 960 EVOを使ったので、データ移行にData Migrationというソフトをダウンロードした。このソフトは、コピー元の使用容量よりコピー先の容量が少ない場合でも、移行するデータ量を減らしたうえでコピーできる。主は、RAID0という記録ドライブを2台使うことで高速化する方法をとっていた。BIOS(UEFI)はバージョンアップをするたび、このRAIDの値をリセットするため、これまでPCの交換をする際、ずっとデータ移行に失敗し、毎回クリーンインストールを余儀なくされてきた。クリーンインストールすると、ソフトを入れなおさないとならないのでなにかと面倒だ。しかし、このソフトでは問題なく起動ディスクをまるごとコピーできた。

② 今回の更新では、古いパーツを流用したのは、データが入っている3.5インチのハードディスクとCPUファンレスクーラー、電源ユニットだけだ。CPU、メモリー、マザーボード、ケース、起動用のNVMe SSDは新しく購入した。  これらすべてを接続して電気を入れたら、ピーピーピーという音がして起動しない。これは過去に経験したことだなと思い、メモリーがソケットにしっかり差し込まれていないことに気付く。力いっぱい差し込むと起動し、音は消えたが、ディスプレイに何も映らない。「まいったなあ」と困っていたが、旧PCは2枚のディスプレイを接続していたことを思い出し、古いビデオカードを差し込み、ディスプレイをつないでみた。そうすると、UEFIの画面が出てきた。やった!!  やがて、ビデオカードを使わず内蔵グラフィックで映像が映るようになる。次に、マザーボードにバンドルされていたドライバーをインストールしたところ、全く昔のままのソフト環境で使えることがわかった。

③ ところが、WINDOWSのライセンスが認証されていない! WINDOWSのライセンスはハードウエアに紐づけされていて、ハードウエアを入れ替えると再度認証が必要になることがある。今回はほとんどハードウエア全部が入れ替わっている。昔はこのようなときに、電話で認証ができた。電話をすることで、ハードウエアが入れ替わってもライセンスの認証が出来たのだ。それができなくなっているようだ。  これをネットで調べるとWindows 10のバージョン1511まで電話認証ができたのだが、それ以降のバージョンではなくなったとあった。この代替策としては、古いPCでログオンする際にあらかじめMicrosoft Accountでログオンし、更新後のPCでもMicrosoft Accountでログオンすると認証を引き継げるという記事を見つけた。  このため、パーツを戻して古いPCを現状回復しようとした。しかしながら、RAIDがすでに崩れていて、旧パソコンの復旧を簡単には出来なかった。旧パソコンにWindows10を新規インストールし、認証をしたうえで、Microsoft Accountでログオンすればよい理屈だが、かなりエネルギーを要すると考えた。

③ 本来ならハードウエアが変わってもライセンスの権利はあり、これを使えないのは残念だが、Windows10のライセンスを買いなおすことにした。  正規版のライセンスはWIN10 Proの場合、3万円弱もする。このためDSP版(OEM版の一種で、自作パソコンの部品と一緒の場合だけ買うことができる。製品版より値段が安い)というものにした。ネットで調べると、アマゾンが安く、アマゾンの中にもいろいろありインチキ品も混じっているということで、販売元がアマゾンになっているものを選択した。

話が脱線するが、いまどき殆どの製品の価格はアマゾンが一番安い。おそらく大量に販売できるので、販売元に圧力をかけているのだろう。海外の会社に多額の利益が集まり、販売力の弱い日本の中小の販売店の利益が削られる状態は、何かが間違っていると思うが、消費者は安い方からつい購入してしまう。

送られてきたDSP版Windws 10は、封筒に下のシールが貼ってあるだけで、プロダクトキーが書かれていない。OEM版ということで果たして自作パソコンに使えるのか、主は疑問に思ってしまった。このため一旦アマゾンに返品しようと考え、手続きをした。アマゾンのHPの作りはよくできており、返品の手続きは超簡単だ。非常に使い勝手が良い。

ところがやはりネットでググると、下のMicrosoftと書かれた非常に小さなスクラッチシールを硬貨で擦るとプロダクトキーが出てくることがわかった。どうやら主が買ったものでも問題がなさそうだ。案の定、スクラッチを削るとキーが出てきた。  同時に、アマゾンの購入取り消しを取り消した。こちらも簡単だ。HPはうまく作られている。認証は、間違った番号を入れたのか、3回目にやっと認証出来た。ほっ。

windows10_seal
パソコン工房のHPから

④ これまでと同じようにPCを使えるようになった。オフィスやウイルスソフト、お気に入り、普段使っているアプリケーションも再インストールする必要はない。ところが、ご機嫌で、UEFIをいじり、うっかり、Load Optimized Defaults を押したら、PCが全く起動しなくなった。こういう時のためにCMOS CLEARという方法がある。マザーボードの種類によっても違うが、スイッチを押したり、ジャンパピンをショートしたりしてCMOSというメモリの内容を消去しリセットするのだ。ところがこれをしても、事態は一向に改善せずブラックアウトのままだ。これはマザーボードの故障かと思い、購入したショップのドスパラへ連絡し修理の手配をした。この店のサポートも素晴らしくて、宅配便が自宅までマザーボードを取りに来てくれるという。

並行してネットをググっていたら、このCMOS CLEARは、30分ほど完全に放電したのちに行わないとうまく行かないという記述を見つけた。それでその通りに、コンセントを抜いてから30分後に電気を入れたら、そのとおりUEFIが再び出てきた!ようやく解決。ドスパラへ連絡し、修理が不要になった旨を伝える。

⑤ というわけで、ようやくPCの更新が完了した。この結果、だいたい10万円程度の投資に対して性能アップが体感できたか?この答えとしては、残念ながらあまり体感できたとは言えない。

ただ、利点としては、これではWIFIの子機をUSBスロットに差し込んでいたが、不要になった。BLUETOOTHが使えるようになった。内蔵グラフィックの性能が上がったので、外付けのグラフィックボードが不要になった。今は使っていないが、将来的に4Kのディスプレイを60Hzで見れる。Thunderboltが使える。

最後に、SAMSUNG 960 EVOのベンチマークをのせる。3089MB/Sとなっており250GBと小容量のSSDなので、ほぼ性能どおりの数字が出ていると思う。

 

 crystaldiskmark20170214

ノートPC SSD換装とNVMe サムスン SSD 960 PRO発表

パプア・ニューギニアから昨年帰国したのだが、向こうでLENOVO E130というノートパソコンを使っていた。今から4年ほど前の製品で、起動に1分程度時間がかかり、もどかしい思いをしていた。このため、内蔵HDDをSSDに交換すれば起動も早くなると考えた。今更HDDをSSDへ交換するより、新製品を買った方が良いのではないかと悩んだのだが、SSDはずいぶん安くなっている。

このノートPCに入っている古いHDDの速度をフリーソフトで測ったところ、50MB/s程だった。だが、SSDでは500MB/s以上出る。実に10倍のスピードである。それに値下がりが続き、500GBの容量で1万5千円程で買える。ノートPCを買い替えるとすると、安いものは3万円程度で買えるが、主が魅力を感じる性能をもつ機種では10万円は出費しなければならない。交換する前に、HDDの内容をWindowsのコントロールパネルのシステムイメージの作成により、イメージを他のドライブに念のために保存したりしていた。しかし、メーカーが提供する「引っ越しソフト」でHDDの内容を簡単にコピーでき、古いHDDと新しいSSDを交換するだけで入れ替えが終了し、ちょっと拍子抜けした。

上の写真は、HDDと同じ形をしたSSD(2.5インチタイプ)だが、データのやり取りをする規格にSERIAL ATA 6Gb/sという規格が使われている。これでは理論上の速度の上限値が720MB/sを意味する。市販のSSD製品速度は550MB/s程度であり、HDDではそこまでの速度が出ないために問題がないが、SSDの場合は理論値にかなり近づいている。

一方、最近はこのデータをやり取りする新しい規格が出てきた。すなわち、PCI Express 3.0 NVMeという規格だが、上限の理論値は4000MB/sもある。この理論値に近い性能のSSDが発表された。Samsung SSD 960 PROで、3500MB/sも出る。これは従来のSSDの7倍の速度だ。HDDと比べると70倍であり、これはちょったしたブレイクスルーと言える。下のリンクは、このサムスンSSDの詳細を伝えるニュースだ。

http://news.mynavi.jp/articles/2016/09/26/samsung_ssd/

当たり前と言っては当たり前だが、残念ながらこの規格は最新式のマザーボードでないと使えない。マザーボードを交換するとCPUのソケットの規格も新しくなっており、新しいCPUを買わなければならない。メモリーも変わっているので新品を買わなければならない。パーツの性能にもよるが一とおり揃えると、10万円ほどの出費が必要だ。

それだけ投資をしてレベルアップする点は、起動時間が30秒だったものが、10秒位になるといったところだろう。他にも4Kのディスプレイが使えるメリットなどはあるが、主は4Kのディスプレイを使っていないので切実ではない。組み立てるところをあれこれ頭の中でシミュレーションするのは愉しいが、20秒の差に10万円を出すのは蛮勇をふるわなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恐るべし中国製極安アンプ LEPY LP-2024A+

デスクトップパソコンに接続する安いデジタルアンプを探していた。しばらくググったところ、中国製のLepy LP-2024Aを見つけた。口コミを見るとすこぶる評判が良いのだが、値段が何とわずか3千円!ほどだ。

パソコンの音出し用と割り切って早速購入した。下が写真なのだが、口コミが良いだけあって、値段以上の性能を発揮する。とても3千円とは思えない音がする。

LEPY LP-2024A+
Lepy LP-2024A+

中音域は心もとないのだが、低音域と高音域は自然な音が出ていて立派なものだ。残念なことは入力に、RCA端子というアナログの規格しかないことだ。デジタルアンプなのだから、デジタル入力があればよいと思うのだが装備されていない。値段が安いので仕方がないか。

デジタルアンプで入力にもデジタル入力を備えている機種を探すと、DENONなどのオーディオ機器メーカー製のものがある。大体5万円前後で販売されている。この値段が意味するところは、決して高級品のゾーンではないということだ。デジタル方式でオーディオ向けの良い音を出すのはかなり難しいと言われている。ただ、軽い、小さい、発熱量が少ないというメリットがある。

そのため高級志向のアンプは、アナログ方式となる。アナログ方式というのは、音源の波形を忠実に再現(拡大)しようとする方式だ。スピーカーから出る音が、歪のない正確無比なものであることが肝要だ。このため、歪を最小限にするよう厳選されたパーツで構成する必要があり、値段は高く、重いものになる。

ただ、現在のデジタルアンプは、既に高級品を駆逐する威力を持っている。現にiPodやスマートホンなどには、デジタルアンプが使われている。これは昔のアナログアンプを凌駕しているし、十分に実用的だ。

以下はオマケだが、下の写真がデスクトップパソコンで使っているスピーカーとUSB DACだ。スピーカーのスキャンダイナはデンマーク製らしいが、ユニークなデザインで気に入っている。

スキャンダイナ
スキャンダイナ MICRO POD SE

 

DAC-1000
ONKYO DAC-1000