(2022/8/18)一部修正しました。
じじいが中学の時、同級生に目茶苦茶女子生徒にもてる男がいた。 彼が高校に入学したとき、彼の性格とルックスに惹かれた全校の高1、高2、高3の女子数十人が交際を申し込んだ。彼は、放課後、交際したい女子高生を教室の廊下に順に並ばせ、彼は教室の真ん中で一人、全員の交際希望者を順番に面接をした。そして、最終的に同じ学年で、面接で一番気に入った目鼻立ちのはっきりした、ちょっとグラマラスな彼女と交際していた。
じじいと彼は、中学は同じだったが高校は別だった。当時(昭和40年代)子供の数は多く、中学校は1学年に17クラス、約700人いた。生徒が多かったので、3年間同じクラスにならなかった。 唯一、中学で彼の記憶があるのは、グラウンドで野球部が試合をしていた時だ。大勢の女子生徒のキャーキャー言う歓声がしているので、そっちを見ると、彼がバッターボックスに入っていた。彼はその女子生徒の大歓声の中、バットを力一杯振るとボールは外野の間を抜け、スリーベースヒットを放つ。さらに大きくなる女子生徒の歓声。満塁の塁上からホームへ帰ってくる選手たち、土煙、三塁ベース上で大きく腕を突き上げて笑う彼。(「何やねんこれ!」とニヒリストだったじじいは思った。)
高校は、違う高校に通うことになったじじいと彼だが、当時流行っていたフォークソングが縁で二つの高校の間で同じ学年同志の交流が始まり、一緒にコンサートを開いたりするようになった。「おんなじ中学やん!」と友人づきあいが始まった。フォークソングと言いながら、吉田拓郎や井上陽水は商業主義でダメだった。加川良や高田渡という世間では知られていないアンダーグラウンドな歌手を評価していた。
彼が入学した高校には野球部がなかったので、彼はラグビー部に入り、3年間は、その彼女と付き合っていた。高校卒業時、彼は大学受験に失敗し浪人になる。この浪人が延々と続く。一浪から二浪になるとき、その彼女とは別れるが、浪人生活は実に、五浪まで続いた!!!
その彼の予備校生時代の話である。やはりというか、予備校に入っても彼は、大勢の女子から次々交際を申し込まれる。彼が女子に声をかける訳ではない。つねに、女子から交際を申し込まれる。じじいは、大学にストレートで進学したが、中学、高校、大学とずっともてたことがなく、勉強なんかより、彼の様にもてたいと切実に思っていた。勉強なんかより、女にもてたーい!!!!
そんな彼だが、ある日、同じ予備校に通う女子と、彼女の家で昼間ベッドに入っていた。その時、旅行に行っているはずの彼女の両親が、突然帰ってきた。玄関で鍵を外す音がガチャガチャと聞こえる。彼女も予定外の出来事に必死になりながら「こんなとこ、うちのお父ちゃんに見られたら、あんた!殺されるで!!」と彼女。彼はベッドからはじけるように飛び降り、ベッドの周りに放り出された衣服をかき集め、裸のままパンツ1枚、窓から外へ脱出した。(なんか青春ドラマで見たことあるような。デジャヴか?)
やはり、彼の浪人生活中、もう一人の男の友人と民宿に泊まり山陰へ海水浴に出かける。現地で同じく旅行でやってきた大阪の女子大生3人と意気投合し、夜は花火と酒で盛り上がる。相当酔っぱらい、最後は乱交状態になったという。あげくに酔いつぶれて寝てしまった。翌朝、「昨日は酒も飲んだし、女とやったし、ええ夜やったあ!!」と布団で伸びをしながら目を覚ますと、枕元に服を着た昨日の女子学生が3人並んでおり、「大阪に帰ったらわたしと付き合ってください。」と全員からお願いをされる。