成田山で生まれてはじめて座禅をしてきた

もともと周囲の人たちと衝突しがちの親爺は、サラリーマン生活をリタイヤしてからこの傾向が強くなった感がある。歳をとるほど融通が利かなくなるということかもしれない。「焦る気分ををおさえるために、何か《精神修養》のようなものが必要だわい。」と思うようになっていた。

それでネットで《座禅》についてググっていた。座禅をさせてくれるお寺は日本各地にあるのだったが、意外なことに地元と言ってよい《成田山新勝寺》でやっていることを知った。週に1回のペースで教えてくれ、しかも無料である。

この親爺は、完全に無宗教と言ってよく、仏教の知識は皆無であり、写経やそれに類することをしたことがまったくない。四国にいるときに御朱印帳を集めようとしたことがあるがすぐに挫折した。そんなまったく何の知識もない男であるが、参加してきた。

こちらがそのホームページである。

この日の参加者は、定員10名のところ、2名欠員で8名だった。参加者全員がコロナ対策のマスク着用の中、親爺だけがマスクなしだった。指導してくださるお坊さんお二人は、ともマスクをされているので、親爺だけがマスクなしである。こんなところに親爺の周囲との衝突しがちな性質が出ているのかもしれない。

この日の様子を簡単に書くと、申込者が集まったところで、お坊さんに引率され《成田山修法道》へ向かう。こちらは修行専用の建物らしい。部屋に入ると正面に立派な仏さんがおられる。この仏さんの左右の壁が上の写真のようになっており、参加者銘々が掛け軸に向かって、座禅を組み、目をつむって息を数えるというものだ。

この座禅を始める前に、掛け軸に向かって《五体投地》を3回する。《五体投地》というのは、立位でお経を唱えた後、右ひざ、左ひざの順に付き、右ひじ、左ひじを付き、次いで額を畳につけ、親指を内に入れながら掌を上に向けるポーズをとる。

《五体投地》深川不動尊のHPから
座禅布団 (座布)

その後、掛け軸に向かって座禅の用の座布団に座り、楽な姿勢を探りながら右足を左足の上に乗せるように脚を組む。目をつむりながら鼻から息を吸い、少し開いた口から長い息を数を数えながら吐き出す。初心者であるこの日の参加者の座っている時間は、5分間だった。この座禅の作法にもレベルがあるようだし、仏教の宗派によっても違うのだろう。しかし、親爺は詳しくないので残念ながら書けない。

なお、初心者向けということなのだろうか? 背中パチンはなかった

座禅の姿勢を続けられるかが不安だったが、座禅をする際には、座禅専用の座布団があり、この上にお尻を乗せ楽なポジションを探ってから始めるために、意外と足が痛くなるという事はなかった。座布団を使って座ると自然と背中が伸びて良い姿勢になり気持ちがよい。

説明していただいたお坊さんによると、こうすることで、副交感神経が刺激され、余分な緊張感が解けるという。

お坊さんの説明では、コロナの影響で、《成田山新勝寺》ではこの3年間、座禅、写経とも中止をしてきて、ようやく再開をしたばかりだそうである。再開したものの、完全に元どおりと言うわけではなく、今後どのようにしていくか模索をしているということだった。

こうして《禅》のことは何も知らず、訳が分からないままに40分間のプログラムが終了したが、この日の感想としては、《座禅をすれば》とても落ち着く感じがした。よい効果があるような気がした。わずか5分間だけだったが、ネットの記事などを見ていると、日に2回、20分程するのが良いと出てくる。親爺の5分はあっという間に終わった。

お経も意味も分からず唱えていたが、意味が分かれば違ってくるだろう。足の組み方も簡便法でやったが、本格的に組めればそれに越したことはないだろう。

ということで、親爺は早速座禅用の座布団を注文した。心安らかに過ごせることが出来れば、いちばん有難いことのように思える。

おしまい

おまけ

成田山新勝寺は、おそらく誰でも知っているほどの大きなお寺である。そのため境内は広く、散策にも適している。下がその時撮った写真である。また、参道にはさまざな土産物店やレストランなどがある。鰻の蒲焼はとくに有名だ。

愛とセックスの話 (2023/4/10 修正しました)

「歌舞伎町と貧困女子」(中村敦彦 宝島新書)、「往復書簡 限界から始まる」(上野千鶴子・鈴木涼美 幻冬舎)と「ちつのトリセツ 劣化はとまる」(原田純 径書房)を書かれた原田純さんのYOUTUBEとを題材にして、《愛とセックス》について考えてみた。

以下の写真は、著者の方々である。

上野千鶴子さん
鈴木涼美さん
原田純さん
中村敦彦さん

● 結論

いきなり結論から入ろうと思う。

昔、あるいは今でも、一般に《セックス》とは《結婚》を前提にしている。そこには《愛情》が不可欠とされてきた。

しかし他方で、「歌舞伎町と貧困女子」(中村敦彦(50歳) 宝島新書)を読むと、現在、10代、20代の普通にどこにでもいるような普通の女の子が、ホストクラブのホストにハマる《ホス狂い》になり、ホストに貢ぐ大金を稼ぐために、風俗で働いたり、《空気を吸うように》売春をしているという。彼女たちの《セックス》は《愛情》と分離されている。

 「チツのトリセツ 劣化はとまる」(原田純 径書房)を書かれた原田純さん(68歳)がYOUTUBEで、一般には言いにくいことをはっきり言われている。

結婚している中高年カップルの奥さんから見た《夫》は、何の取り柄もなく偉そうにするばかりで、セックスも自己中心的で絶望しかない。欧米の老夫婦は結構な率で性生活をエンジョイしているが、日本はほとんどがセックスはご無沙汰で、性生活のあるカップルにとっても、女性側は仕方なく夫の相手をしているだけだという。妻にとって夫は、まったく期待できない。 高齢男性は、セックスで女性を圧倒するという固定観念を捨て去り、気の合うパートナーと、お互い相手を思いやり、スローで楽しいセックスを楽しみましょう、そうすることで男女が本来の自分を取り戻すことが出来ます、何歳になってもそれは可能ですと言う。 高齢の夫との《セックス》には、もう《愛情》がなく、両方を求めるためには、気の合うパートナーを見つけることだということになる。

ここまでのところ、《ホス狂いの貧困女子の売春》と、連れ合いと仕方なくする高齢者の《セックス》は、《愛情》がないという点については一致している。

「往復書簡 限界から始まる」(上野千鶴子・鈴木涼美 幻冬舎)は分厚い本だが、男女の《愛とセックス》について、往復書簡の体裁を取りながらストレートに主張し合った本である。上野千鶴子さん(74歳)の言い回しは学者らしく、曲がりくねっており、Googleさんに聞きながらを読む術しかないカナカナ用語が頻発して、アカデミックぽさが漂っている。

日本のフェミニストの草分けであり、大御所でもある上野千鶴子さんの発言は、「構造と主体」という切り口で考えられており、女性が永らく「社会構造」によって振舞いを制約されてきた被害者であるという立場である。こうした考えは、アメリカの黒人が劣っているとすれば、それは社会構造がそうなっているからだという《批判的人種理論》に通じるものを感じる。もちろんそういう側面を否定できないが、原因全てをそこに求めてしまうのは、やりすぎではないかと思う。

同時に、上野千鶴子さんの《愛とセックス》に対する姿勢についてだが、《セックス》は本源的に、《愛情》がセットになっているべきという観念が底流にあり、逆に、《愛情》のない《セックス》は女性を搾取し、貶めるという考え方に常に捉えられているように思える。 つまり、貧困を背景にした人を貶めるような構造的な買売春などを許さないのがフェミニズムだ、と主張されているように思える。それは、《愛とセックス》の話ではなく、社会の在り方への問題意識だと感じるのだが、どうだろう。

もう一人の書簡の書き手の鈴木涼美(39歳)さんは、元AV女優だったが、もう一方で、東大の大学院を出て日経新聞の記者だったという経歴がある。

彼女は、16歳のバージンだった高校生の時に、ブルセラショップで、パンツ、ブラジャーとルーズソックスをマジックミラー越しにキモ親爺に売り、キモ親爺がパンツを頭に被り、ルーズソックスを首に巻き、ブラジャーの臭いを嗅ぎながらながらマスターベーションをするのをうっすら分かるマジックミラー越しに見て、《男一般》に絶望した。この経験が、彼女の《愛とセックス》の入り口だった。 その鈴木涼美さんは、男に絶望すると同時に、軽蔑心や理解不能感を抱きながら、日経新聞の記者をやりながら、キャバクラで働き、AV女優稼業を並行する。

やがて、彼女は付き合っていた男の嫉妬心から、AV女優であることを会社や両親にばらされる。その後、鈴木涼美さんは会社を辞めて、社会学者へ、文筆業へと進む。

そのような経歴を持つ彼女は、後輩にAV嬢になりたいと相談されると次のようにアドバイスするという。ー「AV女優を引退することは出来るけれど、元AV女優を引退することは出来ない。」ーつまり、いつまでたっても、AV女優だったことに対するリスクから引退後も抜け出せない。ここに社会の怖さがある。AV女優だった出演料の中には、AV女優を辞めた後の生活費が上乗せされているという。

鈴木涼美さんは、男女関係を俯瞰する面白い著作を多く出版しており、男という種の馬鹿さ加減と、女という種の生存戦略など、また、彼女のちょっと、距離を置いた《愛とセックス》の見方に他にない新しい発見があり、結構面白い。

この二人の往復書簡は、上野千鶴子さんの言う、愛のない《肉体と精神をどぶに捨てるようなセックス》についてかなりのウエイトを置いて考察されている。

もちろん、上野千鶴子さんは《どぶに捨てるようなセックス》を提供する側を擁護する立場なのだが、鈴木涼美さんはニュアンスがちょっと違って、どぶに捨てるようなセックスであっても、それに対価が伴うのであれば、肉体と精神を捨てるということはないように思えるとも読み取れる。

ここで果たして、金で買われた《セックス》は、本当に尊厳やプライドを傷つけるのだろうか、という疑問が出てくる。

親爺が思うのは、金で買われたセックスでも、お互いが納得していれば《必要悪》レベルなのではないかと思う。《セックス》は、別に魂までを売る行為でもなく、《どぶに(自分を)捨てる》行為でもないだろうと思う。

原田純さんが言うように、「セックスは究極の遊び」だというのが親爺の結論です。

しかしながら現実は、《セックス》が仮に《究極の遊び》に過ぎないとしても、夫婦以外の気の合うカップルが《セックス》に没頭すれば、生殖能力があれば子供が生まれたりすることもあるだろうし、家庭を顧みなくなって、既存の夫婦関係が壊れる恐れが大いにあるでしょう。そこで社会通念や、宗教、倫理などが、夫婦以外のセックスを禁止してきた背景が、当然ながら頑としてある。 《セックス》の本質が、仮に《究極の遊び》だとしても、夫婦の片割れ、連れ合いの存在が《遊び》であることを許さない。

実際のところ、嫌な相手とセックスするのは男女どちらにとっても願い下げなのだが、好ましい相手となら《セックス》は《究極の遊び》に違いない。ただ、それを大っぴらに社会に向かって言うと、限られた経済状況やしがらみの中で生きざるを得ない我々にとって、結婚や家族の生活の枠組みなどを壊しかねない。それで、宗教を持った欧米人、その他の外国人、世間体をもっとも気にする日本人も、だれもが認めないのでしょうね。

こんな結論では平凡でつまらないでしょうか。(苦笑)

その1 おしまい

 デフレの30年間に「萎縮」した日本人 その2 《不自然な医療・介護》

日本人の誰もが分かっていながら、当事者たちの困難を放置し、遠巻きに眺めているだけの問題に、老人医療と介護の問題がある。

介護施設や療養型の病院ではかなりの頻度で、老人の患者の殺人が起こる。看護師が、寝たきりの老人に筋弛緩剤を注射して殺したりする。

介護施設では、介護士が老人を深夜、入居者を上階から投げ落とす。こちらは、ちょっと性質が違うかもしれないが、保育園でも、幼児の虐待事件が起こった。 ニュースになるのは一部だろうから、実際はもっと頻繁に起こっていると考えるのが自然だろう。

2018.07. 大口病院の点滴殺人事件の深い闇:アゴラから
相模原施設19人殺害事件、植松被告に死刑判決
2020年3月 BBCニュースから

これらの原因の大半は、報酬が低すぎるからだと親爺は思っている。つまり、幼児保育を含め、老人介護、回復の見込めない療養老人の医療などは、肉体的に非常な重労働であるだけでなく、精神的にも非常な重労働だ。

もし、需要と供給という市場原理で給与が決定されるとすると、倍以上の報酬を受け取っても良い重労働だと思う。

ところが、介護士、看護師の給与は、公定で決められている。介護士の報酬は、介護保険制度の枠の中で決まっているし、看護師報酬も、健康保険制度のなかで、診療報酬が大枠で決まっている。医療・介護のコスト負担が財政分野に重くのしかかっている事情があるので、おのずと、安く設定されていることもある。加えて、世間の物価が上がっても、遅れてしか改訂されない。つまり、賃金の面で、一番報われない職業だ。

2022年8月9日(逮捕・殺人容疑)日テレニュースから

というのは、保育にしろ、介護にしろ、延命のための病気療養にしろ、これらは非常に不自然な仕事という側面がある。

世の中には、「共同幻想」というものが存在する。

「共同幻想」とは、日本では「生命は地球より重い。」とか、「誰しも、孤独死は可哀そうだ。家族に看取られて死ぬべきだ。」とか「個人の意思は尊重されなければならない。」・・・とかいう、社会通念上の縛りだ。 

だが、我々は、資本主義の社会に生きており、自分で勝手に他人の労力に頼らずに何かをするのであれば、それはそれで結構なのだが、他人の手を煩わせるサービスの提供を求めるのであれば、それなりの対価を支払わなければならないというのが、資本主義社会の掟である。

つまり、お金(通貨)が、限りある資源配分を調整する役割をしている。

これは、医療や介護の世界でも同じだ。技術のレベルの制限もあるし、国民の所得レベルにも制限がある。そうした中で、どれだけのサービスを受けれるのが望ましいかと考えるとき、国民全員の希望をすべて、無料で(タダで)満たすのは難しいという言うのはすぐに分かることだろう。

しかし、日本の医療・介護制度はメチャクチャである。保育も、公定で報酬が決められるということであれば、同じである。

こうした労働に対する報酬が、需要と供給だけで決まるのであれば、今より倍や3倍の賃金になっていてもおかしくない。つまり、こうした労働は大変で、肉体的にも精神的にもきつい重労働で、誰しも、高賃金でないと耐えられない。そうした、供給の少ない労働に対する賃金は、価格が自由に動くマーケット(市場、社会)であれば、高い方へ動く。改善が見込めない年寄りの面倒を家族が見てもらいたければ、高い賃金を看護師や介護士に払うしかない。

ところが、予算が崩壊しそうなほど圧迫している医療・介護の世界は、国が大々的に予算を投じ、関与していながら、実施部隊は民間企業(=病院や施設)がやっている。公営の病院や施設もあるが、こちらも独立採算で黒字を求められるので、同じ行動原理で動いている。

この分野は、国の予算を圧迫しているので、診療報酬などサービスの単価は安く抑えられている。そうした中で、永遠の存続が使命の病院や施設の経営者たちは、当然ながら、薄利多売で患者や入居者を集めるという行動を選択する。 つまり、老人たちの囲い込みである。 医者たちは、日本で最も政治力のある団体である。 テレビや雑誌、新聞などで、健康情報を流し、国民の不安を煽る。そうすることで、老人たちが医療にアクセスし続ける。

ヨーロッパでは、医師の身分は基本的に公務員なので、日本のように無駄な治療をしない。アメリカは、貧困者にメディケアがあるが、一般的には民間の高い医療保険に加盟し、治療が無料なのだが、保険会社が診療内容を厳しく査定する。

日本のコロナで、重症患者にはECMOという血液に酸素を送り込む装置をつけて、何歳の老人でも救命措置が取られるようだが、これは1000万円ほど治療費がかかるそうだ。こんなことを1割の本人負担(高額医療制度があるので、もっと安い金額しか本人は負担しないだろう。コロナは無料なのかな?)でやっているのは、日本だけで、儲けているのは病院経営者だけだ。

病院で療養している老人も、日本の場合は、生きているのか死んでいるのか分からない状態で、生かされている。人工呼吸器につながれると麻酔が使われるし、胃ろうや透析も一旦開始すると、回復する確率は極めて低い。これらを老人にするのは、欧米では虐待である

そもそも昔、子供はもっとほっといて自然に成長していた。介護もそうだ。むかし、食事をとれなくなったら、亡くなっていた。療養もそうだ。昔は、人工呼吸器も、胃ろうも透析もなかった。このような延命をさせるということは考えられてなかった。 こうした自然の摂理に反することを人為的に、美名のもとに言い換えても、それは無理というものだ。 そうした行為を日常的に介助者がすることは、大変つらいことだ。

結局のところ、公的資金で健康保険や介護権を維持する制度の実施を、民間事業者に任せてはダメだ。民間の使命は、ずっとその事業を継続することであり、そのためには、無駄であっても儲けを出すことを考える。そうしないためには、医者を、診療した患者数で収益が変わらない公務員にすることだ。

今、死期の近い老人、その家族、看護師、介護士すべてが不幸だ。死期の近い老人は、平穏死、尊厳死、自然死させてもらえない。老人を抱える家族は、「老人を虐待してはならない」という社会の空気に縛られている。看護師、介護士は、医者と同じで「患者、入居者の死は敗北だ。」という考えを教育され、老人を穏やかに死なせる方が自然だということを忘れている。

ただ一つ、こうした背景にありながら、病院経営者、施設経営者たちだけが、国の予算を大量に受け取って儲けているのだが、そのことは黙っている。

おしまい

デフレの30年間に「萎縮」した日本人 その1

2019年10月号 POLITICS [特別寄稿]
by 中野剛志氏(評論家)から

上のグラフは、1985年のプラザ合意を契機にする、バブルの発生と崩壊、円高不況による30年間の日本の低成長を示すものだ。

このプラザ合意によって、日本の為替は240円ほどから120円ほどへと倍に円高になった。上の表で、1985年と1995年では倍くらいにGDPがなっているが、これはドル建てで表記されているからだ。単位を「円」で考えるとやはり水平に近い。おまけに2010年からなんと!下降している。

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親爺は、新型コロナが始まった3年前、西浦教授が何も対策を取らないと、42万人が死ぬと言い、尾身会長が、コロナ専門病院が診療にあたり、保健所が中心になって患者を隔離するというコロナ対策を発表した時、世論は完全に反対!を叫ぶだろうと思っていた。

というのは、42万人が死ぬという根拠[1]が不足していたし、尾身会長が言う保健所が中心になって患者を入院させる体制というのは、データを囲い込むように感染症研究所へと中央集権的に集め、ワクチンや治療薬の開発を主導し、加えて、これまで陽の当たらない存在だった保健所の価値を上げたいからだろうと思った。こうした思惑は、政府にとっても、日本製の薬の開発が成功すれば国民の大きな支持を集められ、同じ動機があるはずだ。誰が見たってこう考えると思っていた。

しかし現実のコロナは、尾身会長らが予想したSARSやMARSのような規模は小さいが強毒性の病気ではなかった。 同時にアメリカなどはワクチン開発で先行しており、病原体を薄めて患者に注射する従来型のタイプのワクチンでなく、ファイザー社などが遺伝子を直接操作するmRNAという新発明のワクチンを登場させ、世界各国はこれを競って購入した。

このコロナに対するワクチン接種とマスク着用の奨励を柱にする対策は、被害が大きかった欧米をはじめとして世界中で解除されているのだが、被害がはるかに少ない日本ではなぜか今も続いている。

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このコロナに対する3年間の日本人の反応が、日本人の「委縮」ぶりを明確に表した。「意気地なし」、「何も言えない」情けなさなのである。

たとえばテレビのコロナのニュースが流す、町ゆく通行人のインタビューは、マスクをした人が写され、異口同音に「自分がコロナにかかって、老人たちに迷惑をかけてはいけないから、しっかりと自粛します。」みたいな優等生っぽい発言ばかりが放送される。「コロナがあろうとなかろうと、体力の衰えた老人は、昔から風邪が原因で亡くなっていた。コロナなんかただの風邪だ。ワクチンなんか打ちませんよ。」という声も他方であるのだが、こうしたトーンのインタビューは決して報道されない。

もちろん、こうしたことを言う知識人もいるのだが、地上波のテレビに出てくることはない。YOUTUBEですら、WHOの方針に反するということで、コロナを批判するとアカウントが停止されるので、ニコニコ動画などで発信したりしているが、そのような事情を知っている国民は少ないだろう。

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テニスのウィンブルドン選手でも、サッカーのワールドカップでも、観客はもうマスクなどしていない。例外は、中国だけだったが、大規模なデモが起こり中国政府は政策をウィズコロナに大転換した。残るは、日本だけである。

親爺は、このコロナで日本のヤンキーたちはどこへ行ったのか?と思うことがある。

《2022年4月のテレビドラマMG5》筋金入りのヤンキー家族の次男坊・難破剛は高校入学を機に、家族には内緒で普通の高校に通い、脱ヤンキーをめざすが……!? 激バカヤンキードリームコメディー!! ヤンキーがマスクするの?(親爺)

ヤンキーたちは、社会に背を向けてオートバイで、マフラーの爆音を鳴らしながら群れを成し、あるいは一人で夜の街を爆走していた。そうした社会に敵意を示す若者が、一定の割合でいるはずなのだが、そうしたヤンキーたちも、今回ばかりはマスクをしているようだ。ほぼほば、マスクをしていない若者たちを見たことがない。どうやら、ヤンキーたちすら、コロナで、自分を表現する居場所を失い駆逐されてしまったように思える。

小中学校の下校時、どんな子供達でもマスクをしている。やんちゃであろうが、ジャイアンであろうが同じく、マスクをしていない子供を見たことがない。

恐るべし、コロナが恐いという報道の浸透と世間の同調圧力!!

話が変わるが、地元の国立大学に合格した最近の受験生は、1~2月の合格通知に浮かれることなくすぐに入学に備えて勉強を始めると、塾を経営する知人が言っていた。

親爺の周囲の若者たちも至って品行方正だ。結婚した若者は、配偶者と家事を分担し、極めて道徳的に生きている。そして、テレビと同じように常識的なことを言い、奇をてらうような変わったことを言わない。

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このように日本人を羊のように大人しくしてしまった原因は、30年にわたる不景気にあり、この不景気が、つまるところ国民を「委縮」させてしまったようにしか親爺には思えない。

1945年の日本の敗戦の後、アメリカに占領され、朝鮮戦争を契機に日本は高度成長を果たすのだが、そのプロセスには、バラ色の成長の陰に、様々な労働運動や学生運動があり、烈しい主張の対立だけでなく、逮捕者や死者が山のように出た。

ところが、高度成長が進むにつれ、労働運動に参加することはダサいという風潮が広がり、学生運動が終焉するにつれ、政治を語るのはダサい、政治を語るめんどうな人物は、KYな(空気を読めない)人物と思われる風潮が広がった。

そうして、高度成長が終わり、バブルが起こりバブルがはじけ、デフレ不況だけが残った時、おそろしいことが起こった。

つまり、他人任せにしていても自分のパイの大きさが大きくなる時代は終わり、片一方で、国民の意識が変わり、政治や思想を語ることは、KYな人物のやること、大人はそんなことをしないという風潮が出来ていた。

おかげで、国民の大半の庶民は、自分より上の立場にあるものに忖度し、逆らわなくなった。「逆らっても何の得もない。」という、そのような意識が出来てしまった。職場でも、近所の付き合いでも、政治的なこと、建設的な意見を言うことは、損になることはあっても得になることはない。そうした感覚が蔓延している。

今の日本で、忖度なしに言いたいことを言っているのは、政治家や経営者など、相対的に強い立場にある者と、生活を失う不安がない気楽な金持ちたちだけだ。(わずかだが、自分の信念を賭けて発言する尊敬すべき人物がいる。)

● 政治家は、軽蔑しながら官僚たちを顎で使い、マスコミの記者たちへ、場面場面で恩を売ったり、媚びへつらったりして態度を使い分ける。

● キャリア官僚は、政治家に媚びへつらいながら、人事権を握っているノンキャリ官僚を軽蔑を露わにこき使う。ノンキャリ官僚は、キャリア官僚の顔色をうかがいながら、政策にもし疑問を持っていても、上が決めたことと諦め、自分の意思を曲げて、監督する立場の省庁や企業などの団体に指導名目で専横を振るう。

● 企業の採用担当者は、会社の経営者や上司に、まったく逆らえないのを自覚しながら、就職希望者の弱みに付け込み、性的関係を要求するものが現れるほど、専横ぶりを発揮することがある。

https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiwatarireiji/20210603-00241219 ←近鉄採用担当者が就活セクハラ(YAHOO NEWSから)

● 最近表沙汰になった自衛隊のセクハラ事件では、若い女性隊員が、部隊の上司や同僚から、日常的にキスや胸を触られたりしていたことが明るみに出た。この事件では、5人が懲戒免職、4人が停職になっている。

● あちこちの交番の中で、夜勤で一緒になった男女の警官がセックスするという事件も報道され、すごいなあと思うが、もし同意がなければこれまた恐ろしい事である。

https://www.asahi.com/articles/ASQ792CXLQ78PTLC02H.html ← 朝日新聞の交番の記事

つまり、強い立場の者が弱い立場のものを蹂躙し、反面で、上司や強いものには意見すら言わないという風潮の社会になっている。

意見を言って波風を立てても、何の得にならないとすれば、誰も意見を言わないだろう。それが賢い選択だからだ。しかし、こうした循環が、日本の成長を阻害しているのは間違いない。

その1 おしまい

[1] 「新型コロナで42万人死ぬ」という西浦モデルは本当か 架空シミュレーションで国民を脅す「青年将校」(JBPRESS 2020.4.17(金)池田 信夫からコピー)《4月15日にクラスター対策班のツイッターで出た図》

「医者に殺されない47の心得」 近藤誠さん死去

医療界から総スカンを食らっていた近藤誠さんが8月13日、虚血性心不全で亡くなられた。ほっとした医者も多いと思う。ご冥福をお祈りする。

近藤誠さんが、有名なのは乳ガンの温存療法だろう。アメリカにも留学して、日本のガン治療に疑問をもつ。つまり、欧米ではすでに病巣だけを取る「乳房温存療法」が当たり前だったが、日本では治癒率が同じなのに無残にも乳房が丸ごと切り取られていた。これを1988年、月刊『文芸春秋』に発表、日本は十何年か遅れて全摘をやめ温存するようになったという話だ。

じじいは、氏の本を何冊も読むファンだった。ガン放置療法は、近藤さんも言うように誰にでも適合するものではないかもしれない。しかし、実際問題として、多くの医者がガンを見つけるとすぐに切ってしまうので、切らなくても良いガン(ガンもどき)まで切っているという感じは非常にする。欧米でガンの死亡率は下がっていると言われるのに、日本はそうでないのは、健康診断やら人間ドックでガンをせっせと見つけ出すのが主因だろうと思う。

とくに高齢になると自然と体力が衰えるので、手術や抗がん剤治療などをすると、延命したとしても、QOL(生活の質)は確実に低下する。

医者は基本的に患者が死なず、延命さえできれば治療は成功だと考えているが、患者は元の健康状態に回復するのが成功だと考えているので、両者の思いの間にはそもそも大きな隔たりがある。 

本当のガンでも、高齢者は「知らぬが仏」で医者へ行かず生活し、具合が悪くなってはじめて医者へ行って「病を得た」ことを知り、もしそのとき痛みが激しく出るなら、緩和療法でモルヒネなどで痛みを取ってもらいながら、のこりの普段の生活を続けるのが、最後まで人間本来の暮らしをする道のような気がするし、本を読んでいると、最後まで痛みが出ず、枯れるように自然死することも多いと書かれている。なまじ治療をするから、生体反応で痛い思いをするというのはアルアルな気がする。

加えて問題は、高齢者の治療費は原則1割負担だが、のこり9割は公的なお金が投入されている。医者の方は簡単に治療しましょうと言うが、患者の方は、もし10割負担であれば、簡単に「治療します」とは言わないだろう。自分の懐は痛まないが、国民の懐は確実に痛んでいる。

日本の医療は民間病院が中心で、公的な病院も独立採算制で、儲けを出さないと存続できない仕組みになっている以上、医者の方には患者をどんどん捌きたいという動機がつねに働いている。今の健康保険制度が、医者にとっていくら薄利で提供されるとしても、多売で儲けを出すことで、国全体で見た無駄は減らないだろう。

MMT的観点から言えば、こうした高齢の患者は1割の負担で気軽に医療を受けられ、医者にとっては、9割の公的負担と合わせた10割のお金が入ることは、医療業界の需要を拡大し繁栄につながっているという良い面はたしかにある。だが、患者にガマンを強いる治療はアダ花だとしか言いようがない。医療分野とは違う、もっと他の分野で公的なお金を投入すべき分野はたくさんあると思う。

以下の二つは、じじいが過去に近藤誠さんに触れたブログだ。よかったら、読んでもらえれば嬉しい。

おしまい(合掌)

たらい回しにされろ! 岸田首相コロナになる

日本経済がこれだけ悪いのに何もしない岸田首相。いつも「検討します!」と言うだけで何もしないので、「遣唐使」と揶揄される。

その首相が、新型コロナに感染した。是非、あちこちの病院に電話して、どこの病院でも見てもらえずたらい回しになって布団の中で苦しんでもらいた。

そうすれば、国民の多数が、熱が出て喉の痛い病気になっても、病院にかかれない辛さがわかるだろう。病院の事を心配するより、まず国民の事を心配して欲しい。

おしまい

コロナになりました!

コロナになったら面倒だぞと思いながら3年が過ぎたところで、気が緩んでいたつもりはないのだが、コロナにかかってしまった。連日、陽性者が10万人以上に急増しているBA.5というタイプだろう。

心当たりがあるのは、参議院選挙の開票日に、ガーシーが当選するのか気になりずっと起きていた。そうしていたところ、ウインブルドンの男子決勝、ジョコビッチ選手とキリオス選手の決勝戦の生放送があり、こちらも見ていた。キリオス選手は、アンダーサーブ!を打つ悪童と評されるキャラクターである。結局、前評判どおりジョコビッチ選手が勝ったのだが、終わったのが午前3時くらいで、その時点でもガーシーの当選は分からなかった。仕方なくそこで寝たのだが、全然眠れず疲れがたまっていた。おそらくそれが影響したかな、と思う。

ちなみに、世間の風評にチキンな主は、ワクチンを3回接種済みである。

それで最初の3日間は売薬の解熱剤と喉痛の薬を飲んでいたのだが、一向に改善しなかった。それで医者に行く誘惑に負けて行ってしまった。熱は、37度くらいなのだが、喉が結構痛かった。

大体、主はちょっと具合が悪くなったらすぐに医者に行き、処方薬を飲んで数日寝ていたいというタイプである。ぼんやりした売薬ではガマンできない。

そんでコロナを見てくれる医者をネットで探すのだが、1件だけ見つかった。だが、医院の予約はずっと先まで取れなかった。ネットで検索しても他の選択肢がなかったが、住んでいる県には、コロナを診察してくれる市ごとの医院のリストがあることが分かった。それで見ると発熱外来のある医院がかなりあるのがわかった。いくつか普段通っている医者に電話したところ、患者が急増していて診れないということだったが、中に1か所診てくれるところがあった。結論的には、そこで処方された薬を貰い、幸い症状はすぐに回復したが、いくつか気づいたこともある。もし参考になることがあれば、幸いである。

① 主に症状が出たのは、7月12日で、陽性者数が急増した初期の頃であり、現在(7/22)は、おそらく状況(医療へ辿り着くこと)は陽性者がさらに増えているようなのでさらに厳しいかと思う。

② 病院へ行ったら車の中で待たされる。徒歩で行っても辺鄙な場所で待たされそうである。

③ 対症療法の解熱剤や去痰剤などは、PCR検査が陽性であろうとなかろうと、誰でも処方されるが、治療薬は外国製のモノで数が限られているようだ。高齢者や重症化の恐れのある人しか処方されない。(良いのか悪いのか分からないが、医師の診察はなかった。)

つまり、若者は対症療法の薬しかもらえず、自然治癒力で我慢するしかない。 主が医院へ行ったときは、ある程度(数人)ごとに部屋に入れてくれて、抗原検査ですぐに結果が出た。主は、夫婦で行き、他には中高生くらいの娘さん(と母親)、40歳くらいの女性の5人が一緒だった。そのうち検査をしたのが4人で、妻だけが陰性、残る3人は陽性だった。

④ 陽性になると感染症法により治療費が無料になる。陰性の場合は、通常の保険診療となり、一般には3割負担である。(陽性の場合でも、初診料は必要なようだった。陽性が判明した以降の経費が無料になるようである。)

⑤ 看護師から処方薬が出ますという話があった時に、「どんな薬ですか」「治療薬出ますか」と尋ねた方が良い。黙っていると、前述したが、治療薬は含まれない可能性がある。処方薬は、重症化する可能性が高い場合(高齢、基礎疾患、喫煙歴)に処方される。

⑥ 処方された治療薬は、外国製のラゲブリオカプセル(モルヌピラビル)というものだった。緊急承認されたものらしく、予想されない副作用やリスクがあり得るということを承諾する書類にサインを求められる。

臨床試験を十分にやっていない薬を飲むことは気が進まない。尼崎の《けったいな町医者》に主演された長尾和宏医師は、ノーベル賞を受賞された大村博士が作った《イベルメクチン》が効くとおっしゃっており、こっちの方が副作用はよりすくないだろうなとか思う。

イベルメクチンの現状をネットで検索すると次のような記事がある。「コロナ治療薬として期待されているイベルメクチンについて、北里大学で行われた医師主導治験が終わって半年以上が経つと思いますが、結果はまだ公表されていません。イベルメクチンは、疥癬という皮膚病に対して日本でも保険診療で使われる薬であり、発展途上国などで寄生虫予防・治療薬として30年以上の使用経験があり、安全性が高いことが知られています。現在、コロナ治療薬としても、適応外使用として保険診療で使えるそうです。しかし実際のところ『国内での治験結果が出ていない』、『メーカーが適応外使用の申請をしていないから承認できない』、『メーカーが出荷規制している』など様々な理由で使用が勧奨されることはなく、一般の診療機関では治療薬として使用できない状況が続いています。」

思いと裏腹に、処方されたラゲブリオカプセルを飲んだが、別段問題なく効果があったらしく数日で軽快した。

ラゲブリオカプセル

⑦ 陽性になると、医院から保健所へ発生届が行くので、診察を受けた翌日に保健所から電話がかかってきた。この保健所の電話の質問に答えていたら、40分!ほど話をしていた。電話をしながら、昨晩は38度5分くらいの熱が出て結構苦しかったので、体温が下がった後で良かったと思う。具合が悪いときに、あれこれ質問されたらつらくて答えられないだろう。話の内容も、病状のヒアリングから始まるものの、いつ療養終了になるとか、パルスオキシメーター、援助の食品の送付など事務手続きの話が多い。 おそらく、マニュアルにあるのだろうと想像するだが、医療保険に加入していた場合の給付申請について説明がある。 どの程度保健所には人数が居るのか分からないが、あまり長く話していては迷惑だろうと思うのだが、担当者は急かすそぶりはない。

⑥ やはりというしかないのだが、説明用のペーパーを何種類か貰い、スマホのSMSにも長文のショートメールが送られてくる。これを解読するのに一苦労する。確実に爺ちゃん婆ちゃんには読めない人も多いだろうと思う。(主も爺ちゃんであるが)なんでもお役所が書く文章は読むのが大変である。

⑦ コンピュータのシステムは関連するものが何通りもある。千葉県では、感染(疑い)者事前登録システム・イマビスというのがある。感染疑いなので、登録する気にならない。後から読むと、前もって登録すると調査時間を短縮できるとあり、登録しておいても良かったかと思う。後の祭りである。というか、検査してすぐ陽性になったので、事前登録システムに入力するのが望ましいとは思えなかった。 このほかに、WEB上で登録する「HER-SYS ID」「MY-HERSYS」があり、こちらは毎日入力を促すSMSがパスワード付きで送られてくる。 また、有名なCOCOAをインストールするよう促すSMSも届く。こちらも、使ってみたらツッコミどころは一杯ある。

最後の段階で、療養の解除の連絡を保健所にしてもらおうと電話したのだが、この時も30分ほど話をした。その中で、アプリへの入力は強制ではなく、任意であり、自己判断で療養の解除してもらって結構という話になる。たしかに、スマホなどでアプリを作っても、使えない人も多いというのがネックだろうと思う。

⑧ 個人差があるだろうが、主は本当に具合が悪かったのは病院へ行ったその日の夜までだった。翌日の朝には、喉は痛かったが再び熱が出ることはなかった。

そのためそこから元気なのに部屋に1週間籠るという事態になり、これが最悪で辛かった。朝から晩まで、YOUTUBEを見ていた。

左が日に2回使っていたメルカリで手に入れた健康器具である。また、体がなまるので、人目につかない夜になると、近所の神社まで散歩に出かけていた。

元気が出てきたところで、近所のドラッグストアで買い物へ行こうとして、「それぐらいええやん。一瞬やし、うつせへんやろ」と言うと、常識人で世間体にも配慮ができる妻が猛反対し、非常識で世間体を気にしない主との夫婦関係は、これ以上ない最悪の状態になった。

お互いに譲歩できないのである。そもそも嫌々ワクチンを打っている主は、現行ルールを行政裁判したいと思う。大体、コロナで自宅療養しているということが、エボラ出血熱、ペストなどの致死性の高い病気と同等に位置づけ、病気を拡散させないように隔離するという、感染症法やコロナ特措法の趣旨を初めから逸脱している。自宅療養させて、行動を自粛させているということは、病気の致死性や社会に対する悪影響が低いと認めているからであり、今度は、ルールを変更しないのは行政の「不作為」になると思う。裁判費用はどれくらいになるのだろう。一人で裁判費用を持つのは大変なので、人数集めて原告団を結成するのがいいだろうとか、賠償金額はどれくらいが妥当なのだろう、とかあれこれ考える。

しかし、ネットで見ると行政訴訟は、8~9割原告が敗訴するという。なぜなら、行政側には圧倒的に反証材料を持っているということかららしい。

しょせん庶民は、お上には勝てない!情けない!!やられ放題だ。ええ加減にせえ!!

参考までに、県から送られてきたSMSを以下に添付する。熱がなくても、読むのに苦労する。爺ちゃん婆ちゃんには無理だ。

千葉県からのお知らせです。新型コロナと診断され、医療機関から千葉県へ届出のあった方全員にお送りしています。療養期間を安心して過ごしていただくため、千葉県HPのトップページから「千葉県から新型コロナウイルス感染症に関するショートメッセージ(SMS)が届いた方へ」にアクセスいただき、内容の確認をお願いします。なお、「医師によるオンライン健康相談」のパスワードは「*******」、体調悪化時の電話相談窓口は「050-****-****(0時~24時)」です。症状が急激に悪化した時は、迷わずに救急要請(119番)してください。また、「新型コロナ感染者事前登録システム(イマビス)」への登録等にご協力をお願いします。更に、スマホによる健康管理に必要な「HER-SYS ID」と「My HER-SYS」について、別途SMSで送付される場合があります。※療養期間及び療養証明、また、災害発生に備えた対応については、千葉県HPからご確認をお願いします。※ご注意 千葉県からのSMSはこの発信者番号と、自宅療養者の方にはこの発信者番号に加えて050-****-****(ソフトバンクの方は*****)からも届く場合があります。なお、検査を受けていない等、本メッセージにお心当たりがない場合には、お手数ですが千葉県疾病対策課までご連絡ください。(このメールは送信専用です。ご返信されても、内容の確認等はいたしかねますので、ご了承ください。)

おしまい

救えない日本 こんな日本に生まれて情けない その6 ワクチンデータ改ざん

数日前から、厚労省がワクチンの効果を偽っていたということが指摘されているのだが、それを大手マスコミは全部がスルー(無視)している。こんな大問題をスルーするのは信じられない。いったい、マスコミとは何なのか。権力にすり寄り、既得権益を守る勢力とはマスコミの事ではないのか。

経緯を書くと、新型コロナに関し、外国では、オミクロン株が出て来てからワクチンの効果が下がっているのだが、なぜか日本の厚労省が発表するデータは、予防効果がこれまでとかわらないデータが並んでいる。 これに気づいた名古屋大学の小島先生が指摘し、それを国会議員が国会で質問し、厚労省が再確認し、計上方法を変更したらしい。 変更と云えば問題がないように聞こえるかもしれないが、これまでワクチンの効果を水増ししていたのをやめた、というのが正しいだろう。

つまり、ワクチン未接種者、2回接種者、3回接種者と区別されて調査されていたのだが、その調査は、PCR検査をした際に医師が被験者から聞いた内容をもとに記入しているが、実情に合っていない。つまり、コロナワクチンを注射したのに調査票が未記入・記入不備の場合があり、それを未接種のカテゴリーに乗せていたという。

つまり、日本だけ未接種者の陽性率が実際より高くなっていた。

国民は、ワクチンの予防効果が高いからワクチンを打つように勧奨されてきたが、この根拠が実のところはなかったか、証明になっていないということだ。コロナの対策にこれまで異議を唱えられてきた医師の森田さんは非常に怒っている。ぜひ見てください。

https://nico.ms/sm40508473 ← ニコニコ動画の医師・森田洋之さんの動画が開きます。

下は、CBCのニュース番組で、名古屋大学の小島先生が疑問を呈し、参議院で大臣が答弁している様子が流れている。なお、CBC(中部日本放送)は、他のマスコミ各社が誰に忖度しているのか知らないが、報道をスルーしているところでも、積極的に取り上げているほぼ無二の放送局である。

下は、厚労省が作った、今年の4月最終週の10万人当たりの新規陽性者数を表す表だ。このデータのとり方を正しくしたら、赤線を引いた年代で、ワクチン未接種者よりワクチン2回接種者の方の陽性率が高くなった。(ワクチンを打っても陽性率を下げる効果がない、ということだ)また、欄外に分類方法を、未接種から不明に変更したと注記されている。

また、下の様式が医師がデータを厚労省へ提出するものだ。今回の問題は、ワクチンを打っていても、赤枠の部分に正しく記入されていないと、未接種にカウントされ、陽性率が水増しされてきた。 

このコロナの問題だが、他にも大きな問題がある。つまり、森田洋之さんがアップしていたのは、最初YOUTUBEだった。ところが、YOUTUBEのポリシーで、WHOの言うことと反するような動画はすぐに消されてしまう。それで、この動画はYOUTUBEに1時間ほど見れたのだが、すぐに消され、改めてニコニコ動画にアップされたものだ。

同じようなことはコロナの場合、有名なところでは、ゴーマニズム宣言の小林よしのりさんの動画なども、YOUTUBEでは受け付けられない。すぐに消される。

コロナでなくとも、医療関係で「ヒデキとモリヨのお悩み相談」(和田秀樹さんと木村もりよさん)なども、批判的なことを言うと削除されている。

ちなみに、イーロンマスクがTWITTERを買収し、トランプ前大統領のアカウントを復活させると言っているが、根っこはこれと同じ、金持ち同士(ネオコン=共和党と、ネオリベ=民主党と言っていいのかしら?)の戦いである。

もちろんトランプの方がマシなのだが、民主党の後ろには、圧倒的金持ち=エスタブリッシュメントの連中が隠れている。こいつらの言うことを真に受けると、格差は広がるばかりだし、自由に発言すると「差別主義者」「民主主義を破壊する」というレッテルを貼られる。

とにかく世界は妙なことになっている。ヨーロッパでは、アフリカ移民反対を唱えることがタブーだし、アメリカでは国民の不満をそらす目的のため共産主義が表に出てきた。ヨーロッパでは、自国の女性がイスラム教徒にレイプされてもマスコミは取り上げない。アメリカでは、一部の黒人のエスタブリッシュメントが表舞台に出てくるようになり、Black Lives Matter運動もそうだ。南部開拓者の白人の像が引き倒され、ブロードウェイで有色人種が「白雪姫」を主演したりしている。ウクライナの戦争も、ロシア悪者という報道ばかりされるが、欧米と日本はそうだが、世界中を見ると、そうでない国も結構ある。 つまり、なにもかも、特定の勢力の、強力なバイアスが働いているとしか思えない。

おしまい

再上映「痛くない死に方」「けったいな町医者」見てきた

尼崎に長尾和宏さんという医師がおり、お昼のテレビのワイドショーに出て、コロナの対応方針について熱く語っておられた。今年(2021年)の夏ごろだったと思うが、デルタ株が蔓延しPCR検査で陽性者が多数発生したにもかかわらず、医療施設に収容しきれずに、自宅待機を余儀なくされていた時期と思う。

この長尾さんの主張は、コロナの分類を2類から5類に変更することと、治療薬として、イベルメクチンの使用を認めることの2点だった。イベルメクチンというのは、北里大学大村智さんがノーベル賞をとった薬で、アフリカや南米で広く使われ、動物用にも使われている。

ところが、この発言は日本の『感染症の専門家たち』から完璧に無視され、長尾医師は医者の世界で、完全に孤立した存在になる。

そんなで主は、長尾さんのコロナについてのYOUTUBEを見たりしていたのだが、たくさんの著作とともに、医療をテーマにした映画もあることを知った。

それが、「痛くない死に方」と「けったいな町医者」である。

始まるころには、もう少し増えた。観客の平均年齢は、80歳に近いかも(東京都写真美術館)

だれしも歳を取って高齢になると、死ぬのは仕方がないが痛い思いをしたくない、というのが一般的だろうと思う。また老いぼれて、オシメをして下の世話で、家族に迷惑を掛けたくない、というのも普通だろう。

医者たちが、庶民に手の届かなかった時代、つまり太平洋戦争より前の時代は、便所に行けないような年寄りは、食事介護され食物を口に放り込まれることもなかったはずだ。生命活動が自然に低下した年寄りは、寝たきりとなり、ぼんやりとなって意識が低下して、まもなく死んでいったはずだ。死ぬ間際には、脳内ドラッグ(ホルモン)が出て、幸福な夢を見ながら動物は死ぬ。

臨死体験の謎を解く「脳内ドラッグ」 死の直前30秒間に放出

ところが、この死ぬ間際のまどろみを破るものが出てきた。現代の医者である。医者たちは、患者が死ぬことを敗北と教えられる。患者がオシメをして、ベットで意識を失っていても、それが勝利だという教育を受けている。そして点滴で過剰な栄養を補給するため、患者は最終的に溺死する。溺死では、脳内ドラッグは出ない。

この二つの映画は、そんな話です。

おしまい

菅退陣はあるのか? 強制捜査間近の安倍前首相 vs 二階幹事長

横浜市長選で、自民党の国務大臣を辞めて無所属で立候補した小此木八郎さんが敗退し、立憲民主党の新人・山中竹春さんが圧勝した。その敗北の原因が、菅総理が真剣に応援したのが逆効果になったことだと言われる。

このため、任期が迫っている衆議院選挙で、菅総理が自民の顔にならないので、テレビは今、フルスペックの自民党総裁選挙を9月にやるということが報道されている。

現段階では、この総裁選に、岸田前政調会長、高市前総務省、下村政調会長さんが出るとともに、菅総理も立候補をすると言っている。

要するに、テレビの報道は、自民党の総裁選挙をやって総裁を再び決めてから、衆議院選挙を10月以降にやるということだ。

しかし、YOUTUBEを中心に、菅総理は表向き総裁選挙をやってから、衆議院選挙をやるといいながら、パラリンピックが終わった途端に、総理大臣の専権と言われる解散権を発動し、解散する可能性があると言われている。

なぜ、このようなことになるのか、けっこう面白いことが言われている。具体的な動画こちら。《特ダネ!横浜市長選決着後の政局!自民党は菅首相のせいで敗北!追い詰められた菅総理は驚きの9月●日に衆議院を解散する!野党の対応は間に合うのか?元朝日新聞記者ジャーナリスト佐藤章さんと一月万冊》

「1億5千万の半分持って行っちゃった」は、18分頃流れます。

この動画は、自民党の中で実権を握っているのは、3Aと言われる安倍晋三、麻生太郎、甘利明さんなのだが、一方に対抗馬の二階俊博さん(と小池都知事)がいる。二階さんは、和歌山選出で幹事長なのだが、早々に選挙の地盤を息子に譲ろうとしており、この選挙区が人口減の関係で議席が減らされることになっており、菅政権を継続させ、自民党の公認権を握る幹事長を続けたいという願いを持っている。

もちろん、実権を握っている3Aが、「菅では選挙に勝てない。菅は降りろ。」と言えばそのとおりになるのだが、1審有罪になった河井克行元法相夫妻による広島県の買収事件で、安倍首相は、1億5千万を元法相 に渡しており、安倍首相は「とりあえず半分を持って行っちゃった。とり半というのです。」(=とり半疑惑)という。二階幹事長は、その情報を裏も表もよく知っており、検察から返された押収資料が二階幹事長の手元にあるという。

この動画からコピーさせてもらいました。

これをネタに二階幹事長が、ギャング映画のように安倍首相にピストルを突きつけ、安倍首相がホールドアップしてしまったという。それで、3Aは二階幹事長に反対できなくなったということらしい。つまり、横浜市長選で大敗北を喫したのに、自民党は、総裁候補を立て、幹事長を変えて、フレッシュさを出すという戦術がまったくとれないらしい。

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《おまけ》 今回の総裁選に名乗りを上げている高市前総務相であるが、主は、彼女が首相になることを切望している。

というのは、彼女は、「プライマリバランス凍結」を訴え、「日本は、幸い自国通貨を持ち通貨発行権があり、国債の発行が経済の足かせにならない。」という旨を文藝春秋の記事に寄稿している。 プライマリバランスと言うのは、家計や民間企業と同じように、政府の支出と税収をバランスさせなければならないという考えであり、財務省が金科玉条のように言うので多くの政治家もマスコミも信じているが、昔の経済学である。 それどころか、このようなドグマに縛られない中国が目覚ましい発展できたのは、政府の巨額の財政支出のせいだし、欧米もそうである。 この固定観念に縛られる日本のみが、マイナス成長を30年続けた。

高市前総務相が、総理になり、負け続けの日本を変えてくれることを切望している。

高市早苗が自民党総裁選に出馬宣言 政権構想「日本経済強靭化計画」の中身は…

おしまい