ジャンヌ・ダルク高市早苗で日本再生の希望が見えるか?

親爺は、高市早苗がジャンヌ・ダルクになれるかと思っていた。ジャンヌ・ダルクは、英仏の百年戦争で、フランスを勝利に導いた愛国心に燃えた少女である。しかし、彼女はイギリスに囚われ火刑の刑に処された。 ジャンヌ・ダルクではなくサッチャー元首相を手本にしたいという高市早苗は、苦難の末に総理大臣に就任し、今までの菅、岸田、石破内閣とはまったく違う有能な閣僚を揃え、マスコミの記者たちを寄せ付けないレベルの応答をしており、様相が全く違う。高市自身も、公明党が離脱した後、維新との連立を手早く組み、アメリカ大統領、韓国大統領、中国国家主席との会談を大成功させた。

もちろん、反対勢力も足を掬おうと虎視眈々と狙っている。テレビ、新聞はもとより、裏で手をひく財務省がおり、自民党の内部にも権力闘争に敗れた反高市派がいる。社会にはLGBTや多様性のポリコレを声高に主張するウォークの連中もいる。戦争反対を叫び、対話で紛争を解決できると考える『お花畑の住民』もいる。アンタはガンジーか、キング牧師か。

この後、高市がどの程度の成功するのかわからない。しかし、ガソリン税の暫定税率の年内廃止に目途を立て、外交手腕を見て株価が5万2千円ほどになっているのをみるとマーケットも彼女を肯定的に見ているのがわかる。株価は景気の先行指標の性格もある。実体経済が回復し、国民の懐が温かくなるだろうか?日本は復活するか?その観点で、親爺が考えているところを書いてみる。

1.親爺が期待するプライマリバランスの放棄

 彼女の経済に対する主張は、つまるところプライマリバランスの当面の放棄である。プライマリバランスというのは、毎年度の収支(歳入と歳出)を均衡させるというものだ。この基準が日本の経済成長を妨げてきた。 高市も財務大臣の片山さつきも財源が足りなければ国債を発行する、国債発行で経済成長すれば問題はないと言い切っている。また、財務省は日本のGDPと比べた国債残高が外国より高いと危機感をあおるのだが、高市、片山は「それはグロスの話でしょ。ネット(純負債)で考えると問題ない」と考えている。つまり、財務省は負債の絶対額だけを見ているが、負債から資産を引いた額で考えることができるというのだ。このネットの額で負債を見ると、日本は日本はカナダに次ぐ健全財政の国ということになる。

2.親中政策から転換

公明党の存在が、中国に対する遠慮につながっていた(媚中)と言われる。例えば、ウイグルでの人権侵害、日本人がスパイ容疑で拘束されたり、南京事件の日に駐在員の子弟が惨殺されたりしても満足に抗議できなかった。多くの国会議員や記者がハニートラップに引っかかっているともいわれる。公明党の離脱で、遠慮する必要がなくなった。

3.再生エネルギーからの方向転換 

太陽光パネルが山を切り開き自然破壊をしながら敷き詰められている。東京都の小池知事は住宅の新設に合わせて、屋根に太陽光パネルを設置するよう条例を定めた。この太陽光パネルのほどんどは中国製である。最初のうちは日本のメーカーが先行していたが、中国製が価格で圧倒し日本製は太刀打ちできない。このパネルは経年劣化し、年月が来ると産業廃棄物になる。また、発電コストが高く、再エネを推進するために「再エネ賦課金」として電気料金に上乗せされている。こうしたデメリットだらけの太陽光パネル推進を止めようとしている。こうした中国製パネルで儲けている国会議員の名前がネットでは簡単に出てくる。

4.馬鹿げたトランプのノーベル平和賞推薦

高市が、トランプをノーベル平和賞に推薦すると言ったことは、会談での唯一の失敗だろう。ウクライナ戦争にしろ、ガザのハマスとイスラエルの紛争にしろ、原因はそもそもアメリカにある。ウクライナ戦争は、アメリカが約束を破ってNATOを東方拡大させてきたからロシアが危機感を抱いたのが原因だし、ガザは根本的に、選民思想のイスラエルが度を越した暴力主義で領土拡大に走ったものであり、世界中がイスラエルを非難する中、アメリカだけが資金源のイスラエルを是認しているからだ。自分が起こした戦争を止めて、ノーベル平和賞をもらうというのはあまりに虫が良すぎる。恥を知れというレベルの欺瞞だ。(というか、ノーベル平和賞自体が特定のプロパガンダである。ノーベル経済学賞も、主流派経済学者であるフリードマンの系譜の学者しか受賞できないし、・・・。)

5.最終ゴール 消費税の全廃

高市の経済政策の成功により、次のステップとして消費税の廃止をしてもらいたい。今回の総裁選の公約では、消費税の減免について触れていなかった。だが、高市は消費税の減免も検討すると言っているのだから。

おしまい

菅退陣はあるのか? 強制捜査間近の安倍前首相 vs 二階幹事長

横浜市長選で、自民党の国務大臣を辞めて無所属で立候補した小此木八郎さんが敗退し、立憲民主党の新人・山中竹春さんが圧勝した。その敗北の原因が、菅総理が真剣に応援したのが逆効果になったことだと言われる。

このため、任期が迫っている衆議院選挙で、菅総理が自民の顔にならないので、テレビは今、フルスペックの自民党総裁選挙を9月にやるということが報道されている。

現段階では、この総裁選に、岸田前政調会長、高市前総務省、下村政調会長さんが出るとともに、菅総理も立候補をすると言っている。

要するに、テレビの報道は、自民党の総裁選挙をやって総裁を再び決めてから、衆議院選挙を10月以降にやるということだ。

しかし、YOUTUBEを中心に、菅総理は表向き総裁選挙をやってから、衆議院選挙をやるといいながら、パラリンピックが終わった途端に、総理大臣の専権と言われる解散権を発動し、解散する可能性があると言われている。

なぜ、このようなことになるのか、けっこう面白いことが言われている。具体的な動画こちら。《特ダネ!横浜市長選決着後の政局!自民党は菅首相のせいで敗北!追い詰められた菅総理は驚きの9月●日に衆議院を解散する!野党の対応は間に合うのか?元朝日新聞記者ジャーナリスト佐藤章さんと一月万冊》

「1億5千万の半分持って行っちゃった」は、18分頃流れます。

この動画は、自民党の中で実権を握っているのは、3Aと言われる安倍晋三、麻生太郎、甘利明さんなのだが、一方に対抗馬の二階俊博さん(と小池都知事)がいる。二階さんは、和歌山選出で幹事長なのだが、早々に選挙の地盤を息子に譲ろうとしており、この選挙区が人口減の関係で議席が減らされることになっており、菅政権を継続させ、自民党の公認権を握る幹事長を続けたいという願いを持っている。

もちろん、実権を握っている3Aが、「菅では選挙に勝てない。菅は降りろ。」と言えばそのとおりになるのだが、1審有罪になった河井克行元法相夫妻による広島県の買収事件で、安倍首相は、1億5千万を元法相 に渡しており、安倍首相は「とりあえず半分を持って行っちゃった。とり半というのです。」(=とり半疑惑)という。二階幹事長は、その情報を裏も表もよく知っており、検察から返された押収資料が二階幹事長の手元にあるという。

この動画からコピーさせてもらいました。

これをネタに二階幹事長が、ギャング映画のように安倍首相にピストルを突きつけ、安倍首相がホールドアップしてしまったという。それで、3Aは二階幹事長に反対できなくなったということらしい。つまり、横浜市長選で大敗北を喫したのに、自民党は、総裁候補を立て、幹事長を変えて、フレッシュさを出すという戦術がまったくとれないらしい。

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《おまけ》 今回の総裁選に名乗りを上げている高市前総務相であるが、主は、彼女が首相になることを切望している。

というのは、彼女は、「プライマリバランス凍結」を訴え、「日本は、幸い自国通貨を持ち通貨発行権があり、国債の発行が経済の足かせにならない。」という旨を文藝春秋の記事に寄稿している。 プライマリバランスと言うのは、家計や民間企業と同じように、政府の支出と税収をバランスさせなければならないという考えであり、財務省が金科玉条のように言うので多くの政治家もマスコミも信じているが、昔の経済学である。 それどころか、このようなドグマに縛られない中国が目覚ましい発展できたのは、政府の巨額の財政支出のせいだし、欧米もそうである。 この固定観念に縛られる日本のみが、マイナス成長を30年続けた。

高市前総務相が、総理になり、負け続けの日本を変えてくれることを切望している。

高市早苗が自民党総裁選に出馬宣言 政権構想「日本経済強靭化計画」の中身は…

おしまい

政府の債務は返さなくてもよい (三菱UFJビジネススクエアSQUET 情報スクエア「五十嵐敬喜の『経済をみる眼』」2015年1月15日より転載)

(三菱UFJビジネススクエアSQUET 情報スクエア「五十嵐敬喜の『経済をみる眼』」2015年1月15日より転載)

◆国債は返済できるのか?
政府の債務残高が1000兆円を超えてしまっており、もはやこの膨大な借金を返済することは不可能ではないかと言われたりすることが多い。その疑問には、自信(?)を持って答えることができる。返済が不可能であるどころか、借金の残高を削減することすらできない。つまり、債務残高が今後も増え続けるのは確実である。

考えてみれば、それは驚くことでも何でもない。一般に借金残高を減らそうとすればフローの収支を黒字にする必要があるから、政府の債務残高を削減するためには、毎年の財政収支を黒字化させなければならない。しかし、それを実現するのはおよそ不可能である。

例えば2015年度の予算は、歳出総額が96.3兆円であるのに対し、税収と税外収入の合計は59.5兆円だ。差額の36.9兆円の赤字を国債の発行で埋める。この国債発行のうち10兆円余りは事実上の借換債なので(満期を迎えた国債を償還する財源。発行して償還に充てるから残高は不変)、国債残高(債務残高)は25兆円程度増えることになる。

したがって債務残高を減らそうとすれば、15年度の予算については25兆円以上収支を改善することが必要である。これを歳入の増加で賄うなら、54.5兆円(14年度比45兆円増)と見込まれる税収を80兆円程度に5割近く増加させる必要がある。歳出の削減だけで実現させようとすれば、72.9兆円の一般歳出(国債費以外の歳出総額)を48兆円程度にまで3分の1強も削減する必要がある。現実には、例えば税収を2割以上増やすとともに、歳出を10兆円以上カットするといったことになろうが、そんなことが実現するとは到底考えられない。

◆国債累増することの問題点
そもそも過去を振り返ってみても、日本の国債は返済されたことがない。満期を迎えた国債は確かに償還されるのだが、その償還原資は借換債の発行だ。満期債が借換債で置き換えられるだけで、国債の発行残高は減らない。借り換えるのに資金は不要だが、借換債では資金調達ができないので、新規債が発行される。結局その分だけ発行残高が増えることになる。これまで国債の発行残高は、一度も減少することなく増加し続けてきた。つまり実質的には返済されたことがないのだ。

しかし、だから問題だとまでは言えない。将来にわたって、ひたすら借り換えし続ければ、今後も返済しなくて済むから、誰の負担にもならない。国債の発行が必ずしも次の世代への負担つけ回しにはならないということだ。

もっとも、・・・・(省略)

◆プライマリーバランスを黒字化する意味
(省略)

◆欠かせない社会保障の改革
(省略)

《三菱UFJビジネススクエアSQUET 情報スクエア「五十嵐敬喜の『経済をみる眼』」2015年1月15日より転載》

おしまい