テニスクラブ プレイヤーのスタイル

主は、週のうちかなりの日数を地元のテニスクラブで過ごしている。今回はテニスの格好の話である。

女性会員たちの場合、基本的に日焼けを嫌がるので、頭部は下の写真のようになる。下の写真の女性は目の部分を出しているが、テニスクラブでプレーする女性はたいてい黒いサングラスをかけているので、目の部分も覆われている。

そうするとちょっと想像してほしいのだが、対面しても完全に誰だかわからなくなる。ぱっと見ると、イスラム過激派!覆面強盗!!という感じになる。この格好でコンビニに入れば間違いなく警察への通報ボタンが押されるだろう。

テニスクラブですれ違う際には、挨拶をしてくれるのだが、こちらは誰と挨拶を交わしたのかがわからない。相手が誰かわからずに挨拶するというのは、ちょっと微妙な違和感がある。

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そのような完全覆面状態に加え、彼女たちは色とりどりの最新のテニスウエアを着用しており、ウエアの感じはだいたい下の写真のようになる。このようにカラフルなウエアで全身を包み、顔も覆面状態となると、シルエットからすると20歳代の娘さんなのかなと思ってしまうのだが、多くの場合は孫がいる婆さん!なのだ。

わがテニスクラブの会員の年齢構成には、20歳代、30歳代はほとんどいない。若くて40歳代、多くは60歳代、70歳代なのだ。70歳代でも普段からテニスで体を鍛えているので、ウエアに身を包み、スタイルだけをみれば若い娘に見える。というか年齢不詳である。

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一方、男性会員の方はどうか。こちらは全身をウエアで覆うということはほとんどない。その代り、めちゃくちゃ日焼けをして真っ黒だ。普通に見ると、日本人には見えない。日本語が上手なアジア人!、または日本に長く住んでいるアジア人としか思えない。

前にも書いたが、テニススクールの方は、錦織圭を目指す小中学生や、体を動かそうとやってくる若者の生徒が多く、平均年齢は低い。一方、テニスクラブの方は、何十年もの経験があるテニスホリックのベテラン高齢者ばかりだ。もし、テニス初心者がクラブにやってきたら、ベテランメンバーにコテンパンにやっつけられる。

このためテニスが上手で、余暇を自由に使える若者でなければテニスクラブで楽しくプレーすることができない。このように恵まれた条件の若者は少ない。したがって、テニスクラブは新陳代謝が行われず、年々平均年齢が上がる運命にある。

 

 

 

 

 

 

テニスクラブ 老人の執念

主は、地元のテニスクラブでほぼ毎週末テニスをして過ごしている。下は、クラブのBBQ大会の様子である。

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錦織圭の活躍によりテニス人気が復活し、テニススクールへ通う子供たちが増えた。テニススクールでは、錦織圭を目指す小学生たち、汗を流しにやってくる社会人や初心者の男女がおり、コーチも若い。

だが、テニスクラブは、スクールとは性格が違う。テニスというとシングルスを思い浮かべるかもしれないが、テニスクラブでは、一般的にはダブルスの試合を、朝から夕方までずっと、メンバーが入れ替わりつつ誰かがプレーしている。好きな時間にクラブへ出かけて、ちょうどその時間にいるメンバーとかわるがわる試合するのである。高齢化がはげしく、会員数も減っているので、近隣のテニスクラブが閉鎖し、残っているテニスクラブへと集約されている。

そうしたわけで、主がプレーするテニスクラブは会員の平均年齢は60代半ばというところだろう。若い人もいなくはないが、下が50台、一番多い層が60歳代、70歳代というところだろう。したがって、順番を待つベンチでする話は、病気の話、お墓の話、孫の話、そのあたりが中心である。

テニスクラブのメンバーは、みなテニス歴が異様に長い。テニス歴30年以上という人たちが多い。高度成長期の時代にテニスブームがあり、その頃にテニスを始めている。そして、大半は学生時代にテニス部に所属していたのではなく、社会人になって始めているので素人テニスである。しかし、石の上にも何十年も真剣に取り組んでいると、それなりに進化する。したがって、みな癖球を打つが、結構うまい。バックハンドは下手だが、フォアハンドは非常に上手とか、一人一人に得意技がある。おかげで、テニスサークルに所属する若者たちをやっつけたりする。このため、テニスクラブは、初心者にとって敷居の高いものとなり、新人がなかなか入ってこない。

高齢者のプレーは真剣だ。70歳近いのだから、枯れ果てて、勝敗にこだわらないテニスをすればよさそうなものだが、何歳になっても欲望はなくならないものらしい。負ければ悔しいし、勝てば嬉しい。この本能的なこだわりは、死ぬまで治らなそうだ。悟りの境地は遠い。