檜原村にある天光寺へ 『お百度参り』と『滝行』をやってきた!

親爺は、コロナのマスクを外しても良いという4月に、成田山新勝寺で初心者向けの座禅体験に出かけ、こうした宗教的な儀式にもいいものがあるなあと感じた。

それで7月4日、もう滝に打たれてもさほど寒くないだろうと思い、東京都西多摩郡にある天光寺というところで、『お百度参り』と『滝行』の半日体験に参加してきた。

下の写真が天光寺の建物である。道路に面した鉄筋3階建ての建物で、見えているのは3階部分にあたる。建物の中には、宗教施設の部屋が大小あり、真言宗の開祖である弘法大師(空海)のご本尊や祭壇がある。そこで僧侶から半日体験の説明を受けて、『お百度参り』と『滝行』へと出発する。

『お百度参り』と『滝行』のどちらも、初心者向けで時間や繰り返す回数などが、本来の修行と比べるとはるかに短縮されているのだが、それでも本格的だった。親爺は、冬が終わった暑い時期に滝の水を被れば気持ちよいだろうという軽い気持ちで参加したのだった。

下の写真が『お百度参り』へ向かう様子である。この日の参加者は、女性が1人、男性が5人で、親爺以外は、全員20~30代の若者と高校生だった。3人がユーチューバーの若者の友達同士で、1人は、この後にアメリカへ留学するという高校生だった。

下が、『滝行』の様子である。『滝行』は、大変な苦行だった。滝つぼに入ると、息もろくにできず溺れるかと思った。動画を見てもらえれば分かると思うが、水量が非常に多かった。梅雨の時期なので、連日降雨があったからだ。

この場所に着くのも一苦労である。マイクロバスに乗って山道を登り、通行止めの柵があるところで、バスを降りる。柵を解除して、さらに山道を登っていく。足場の悪い滑りそうな沢沿いの山道であり、そこはふもとより気温も低い。

今回の水量が少ないときは、もう少し長い時間『滝行』をするようだが、今回は2分半で行われた。

親爺が『滝行』をやっている様子をアップしたかったのだが、動画がうまく取れておらず、許可をこころよく出してくれた3人組のユーチューバー、《ジョパンニ》の面々の様子をアップさせてもらった。

こちらが滝行の様子である。写っているのは、ユーチューバーの《ジョパンニ》の若者たちである。

親爺は、自分のふがいなさに打ちのめされた。というのは、この『滝行』では、『滝行』を一人ずつやり、残るメンバーは応援することになっている。3番目に『滝行』をした親爺は、疲弊したのと、ずぶぬれになったので、残るメンバーの応援をするよりまず着替えをしていた。

動画や写真を撮るために三脚とカメラを持って行ったのだが、そうすると余計なものを運ばないといけないし、操作もしなければならない。そんな余裕などないのである。

また、一とおり終わり、お堂にもどり全員が揃ったところで、僧侶が感想を一人一人に聞いた。その場面で、親爺は「溺れるかと思いました。」と答えたあと、何か質問しようとしたら、僧侶に「聞かれた感想以外を言ってはいけない。話題を変えると、聞いている人が戸惑うでしょう。」とピシャリと遮られた。

一とおり感想を聞き終わったあとで、僧侶は親爺の質問に答える時間を作ってくれたのだが、どうもマナーが悪かったと痛感し、かえって悩みは深まったものだ。

親爺はダメだ。悩みはつきない!

おしまい

成田山で生まれてはじめて座禅をしてきた

もともと周囲の人たちと衝突しがちの親爺は、サラリーマン生活をリタイヤしてからこの傾向が強くなった感がある。歳をとるほど融通が利かなくなるということかもしれない。「焦る気分ををおさえるために、何か《精神修養》のようなものが必要だわい。」と思うようになっていた。

それでネットで《座禅》についてググっていた。座禅をさせてくれるお寺は日本各地にあるのだったが、意外なことに地元と言ってよい《成田山新勝寺》でやっていることを知った。週に1回のペースで教えてくれ、しかも無料である。

この親爺は、完全に無宗教と言ってよく、仏教の知識は皆無であり、写経やそれに類することをしたことがまったくない。四国にいるときに御朱印帳を集めようとしたことがあるがすぐに挫折した。そんなまったく何の知識もない男であるが、参加してきた。

こちらがそのホームページである。

この日の参加者は、定員10名のところ、2名欠員で8名だった。参加者全員がコロナ対策のマスク着用の中、親爺だけがマスクなしだった。指導してくださるお坊さんお二人は、ともマスクをされているので、親爺だけがマスクなしである。こんなところに親爺の周囲との衝突しがちな性質が出ているのかもしれない。

この日の様子を簡単に書くと、申込者が集まったところで、お坊さんに引率され《成田山修法道》へ向かう。こちらは修行専用の建物らしい。部屋に入ると正面に立派な仏さんがおられる。この仏さんの左右の壁が上の写真のようになっており、参加者銘々が掛け軸に向かって、座禅を組み、目をつむって息を数えるというものだ。

この座禅を始める前に、掛け軸に向かって《五体投地》を3回する。《五体投地》というのは、立位でお経を唱えた後、右ひざ、左ひざの順に付き、右ひじ、左ひじを付き、次いで額を畳につけ、親指を内に入れながら掌を上に向けるポーズをとる。

《五体投地》深川不動尊のHPから
座禅布団 (座布)

その後、掛け軸に向かって座禅の用の座布団に座り、楽な姿勢を探りながら右足を左足の上に乗せるように脚を組む。目をつむりながら鼻から息を吸い、少し開いた口から長い息を数を数えながら吐き出す。初心者であるこの日の参加者の座っている時間は、5分間だった。この座禅の作法にもレベルがあるようだし、仏教の宗派によっても違うのだろう。しかし、親爺は詳しくないので残念ながら書けない。

なお、初心者向けということなのだろうか? 背中パチンはなかった

座禅の姿勢を続けられるかが不安だったが、座禅をする際には、座禅専用の座布団があり、この上にお尻を乗せ楽なポジションを探ってから始めるために、意外と足が痛くなるという事はなかった。座布団を使って座ると自然と背中が伸びて良い姿勢になり気持ちがよい。

説明していただいたお坊さんによると、こうすることで、副交感神経が刺激され、余分な緊張感が解けるという。

お坊さんの説明では、コロナの影響で、《成田山新勝寺》ではこの3年間、座禅、写経とも中止をしてきて、ようやく再開をしたばかりだそうである。再開したものの、完全に元どおりと言うわけではなく、今後どのようにしていくか模索をしているということだった。

こうして《禅》のことは何も知らず、訳が分からないままに40分間のプログラムが終了したが、この日の感想としては、《座禅をすれば》とても落ち着く感じがした。よい効果があるような気がした。わずか5分間だけだったが、ネットの記事などを見ていると、日に2回、20分程するのが良いと出てくる。親爺の5分はあっという間に終わった。

お経も意味も分からず唱えていたが、意味が分かれば違ってくるだろう。足の組み方も簡便法でやったが、本格的に組めればそれに越したことはないだろう。

ということで、親爺は早速座禅用の座布団を注文した。心安らかに過ごせることが出来れば、いちばん有難いことのように思える。

おしまい

おまけ

成田山新勝寺は、おそらく誰でも知っているほどの大きなお寺である。そのため境内は広く、散策にも適している。下がその時撮った写真である。また、参道にはさまざな土産物店やレストランなどがある。鰻の蒲焼はとくに有名だ。